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want  作者: みじじこ
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クビになりました。

「これで遅刻何日目だ?ん?」


店長の怒鳴り声がコンビニのレジ裏に響き渡る。


「すいません」

「何日目かって聞いてるんだ」

「45日目です」

「ふざけんな!」


そう言って椅子から飛び上がる。


「陳列もぐちゃぐちゃ。接客も声が小さいという苦情が何件も来てる。もう我慢の限界だ。一生この店来るな!」


と言って大きな足音を立てながら部屋を出ていった。


「そんなこと言ったってここが最寄りなんだよ」


口を窄めて小声で言い、リュックを背負って裏口から店を出た。

これからどうしようか。とは言ってもクビになるのには慣れているのでなんとかなるとは思うが、やっぱりクビは何回目でも凹むものだ。まあそんなことばっかり言ってても仕方ない。とりあえず1週間くらい遊ぶか。

そんなことを思いながら家へ向かう。道の途中にある団地の公園ではまだ無邪気な子供がギャアギャア笑いながら走り回っていた。

子供のでかい声も昔はまだ元気だなくらいにしか思っていなかったが、最近になっては聞くとムカつくようになってきてしまった。

子供を見ていると、その手前の掲示板に貼ってある張り紙が目についた。


”執事募集!”


と書いてある。なんじゃそりゃ。面白半分でその下の概要を読んでみる。そこには日給5万円と電話番号、詳しくはこちら!と書いてあるQRコードが書かれていた。

見間違いか?日給5万?5000じゃなくて?そう思って0を数える。1、2、3、4。…マジで言ってんのか?

っていうかこんな稼げる仕事、普通もっと、なんていうか金持ちがいそうなところで宣伝しないか?なんでこんな普通の団地に貼ってんだよ。そんなの執事の品もクソもないような奴らばっか応募するんじゃないか?

いや、でもそれなら俺も雇ってもらえるかもしれない。と謎の希望を抱いてQRコードをスマホで読み取った。帰ったら見てみるか。

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