あとがき
『ゼムナ戦記 惑乱の星』、ここまでお読みくださりありがとうございました。
ご覧のようにショートバージョンです。いつものようにテーマは重視しつつも今回はエンターテインメント性も大事にし、王道展開をてんこ盛りに詰めこみました。非情に取っ付きの良い仕上がりになっているのではないかと思います。
それと三千文字縛りに戻しました。毎日更新で生産量的には厳しいのですが、分量としては程よいとされているので、いけるとこまで頑張ってみます。
主人公は一応ステヴィアとキンゼイで、敵味方に別れた二人の悲恋を描く形にしています。ハッピーエンドなので悲恋とも言いきれませんが。
脳内プロット段階ではキンゼイには死んでもらおうかという案もあったのですが、ステヴィアに怒られそうなので止めました。バッドエンドは苦手です。
並ぶ主人公格として『狂戦士の心』のディノ(現ジノ)とジュリアの子供のジュネ、『伝説の後継者』の剣王リューンの孫娘のリリエルも登場してもらっています。
なんとなく察せられると思いますが、こちらの二人は顔見せでしかありません。この先の章となる『翼の使命』の主人公になります。少年少女の将来はまたの機会にということで。
本作では『足長おじさん』というキーワードを使っていますが、これは名著の人物を表しているのではなく、後援者の代名詞としての存在を指すものだとご了承ください。そういう単語を日本語に変換するのに好都合なワードだったという意味で。
さて、では次回作のご案内を。
続く章は『ゼムナ戦記 剣の主』です。またまたファンタジー風の副題となっていますが内容はガチSFになる予定。戦記と銘打つのもはばかられるほどバトルシーン少なめになるような気がしています。
よろしければ引きつづきお楽しみください。
八波草三郎




