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北斗七星は困惑する 2
何が起こった?
先生が?
僕のことを刺した?
何故?
そして何故あいつらに近づいて行っている?
何かが、まずい
立たなければ
立って
守らなければ
僕が守らなければ
「なん で」
かすれた声しか喉から出ない。そして、目の前に立つ一人の僕が憧れた男は、
「お前は黙って死ね」
そう言い放ち、僕の腕と、足を、
まるで線をなぞるかのように
切り裂いた。
何故だ?
僕は何か怒られるようなことをしてしまったのか?
してはいけないことをしてしまったのか?
わからない。
記憶にもない。
なんならこの人のことを尊敬までしていた。
信用もしていた。
では一体なんで
なんで
どうしてこんなことになったのだろうか。
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こうして、世界は暗転した。