表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
二人の願望と苦悩  作者: 夜
50/53

42話

人間は書物で伝承を記録する。

しかし、魔族は口伝にてそれをしていた。

魔族には特殊な能力があるとされており、《心》を共有する事が出来た。

なぜその能力がついたかは定かではないが、それは神からの贈り物であったと言わざる得ない。

しかしながら皮肉な贈り物出会ったことも事実だ。

その能力が原因で人間は魔族を滅ぼそうとした。



最上階でルビアとフィーデ、は戦っていた。

相手は2人。

剣と槍を持っている。


「イノ!ルビアの相手を!」

「分かった!」


イノと呼ばれた剣を持つ男性はルビアと距離を詰める。

その間に残った女性の槍使いセードはフィーデを相手にしていた。

セードの槍がフィーデを掠めると顔が歪む。


「ルビアさん!あのセードとかいう槍使い、分が悪いです!交代できませんか!?」

「今は無理だ!」


フィーデは槍が掠めた場所に手を当て、その急激な脱力感に抗っていた。


「………これは何でしょう。スキルが少し封印されている……?」

「………。」


セードは何も言わずにフィーデへと槍を振るう。

しかしフィーデも慎重にその槍を剣で受け流していった。


「ルビアさんも苦戦している……?『あのルビアさん』が?」


チラリと横を見るとルビアが押されているように見える。

相手の体には傷1つ無いが、ルビアには切り傷があった。


「よそ見は命取りね。」


フィーデの注意がルビアへいっている間にセードの槍が足を掠めた。


「……またスキルが封印された。それがスキルね。」


セードのスキルは人間の中ではトップクラスであった。

その名も《10の制約》。

セードは10回相手に傷をつければ相手を倒せない。しかし、10回傷を付けることさえ出来ればどんな相手でも勝てる事を意味する。


「………3回目。」


再びフィーデに傷をつけた。

この調子でいくとあと少しでフィーデの力は半分になってしまう。

フィーデのスキルは強力故に単純である。

アリアの様な多彩なスキルでも無ければセンスの様な破壊力もない。

しかし、フィーデのスキルは言うなら「死人が出るほど強くなるスキル」であった。


槍を辛うじて避けるがセードは体を回転させてフィーデの腹を蹴り、壁へと打ち付けた。


「なになに?この騒ぎ。………あ、ルビア。」


ルビアはその急に出てきた存在に気を取られ、重い一撃を貰う。


「………なぜここで出てきた?魔王。」

「へぇ、覚えてたの?記憶なんて全部吹っ飛んでると思ってたのに。」

「お前、リアはどうした……?まさか?」

「考えている様な事はしてないわね。だってあの子は《記憶喪失》でしょう?なら私との関わりも思い出す事もないでしょうし。」


コルはフラフラと大きな扉の前に立った。


「ここを壊されないのか私の役目。後は勝手に決着をつけなさい。……だけど私に敵意を向けたら殺すわ。」


冷徹に言葉を放つとコルは扉に寄りかかり、目を瞑っていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ