24話
両親の処刑された要因は理解できた……。
皇帝ルビアが麻薬という存在を隠しているのも広めないようにする為であるのも理解出来た。
しかし、リアがこれから先どうして欲しくてセンスはその情報をリアへ与えたのか。
そして全てを知っていたコルは何者か?
センスが英雄では無い……その理由は分からず、他の英雄がおかしいのだとセンスは言っていた。
問題は山積みである。
リアはまず自分が手をつけられそうな事、そして間接的ではあるが敵とも言える存在でもある革命軍とは何かを解き明かしていこうと考えていた。
「難しい顔してどうしたの?」
「…………うん?ちょっとね。」
心配してアミが話しかけてくる。
そう言えばアミは貧民街出身だった。
麻薬というのは偏見ではあるかもしれないが、皇帝の手が届きにくい貧民街ではどうなっているのだろう?
「アミ、貧民街で……おかしくなっちゃった人とかいた?」
「おかしくなっちゃった人??……結構精神が不安定な人はいるけど、多分違うよね?」
「うん、多分。」
「なら………いるよ。私は詳しくないけど。キャプテンなら知ってるかもよ?」
「あぁ……キャプテンは何処にいるか知ってる?」
「多分キャプテンなら……。」
放課後アミに教えてもらった場所へと向かう。
周りの空気はどこか歪んでいて、人は少ない。
不気味だと感じるが、そこまでの害意と言うものは感じない。
リアが思っているよりも穏やかであった。
「お邪魔します……。」
場所へとつくと別段綺麗な場所という訳でもなく、ボロボロの家があった。
中へと入ると思っているよりも綺麗な場所だった。
「誰ですか?キャプテンに用です?」
小さな少女が奥から出てくる。
「うん、キャプテンに少し聞きたいことがあるんだ。案内してくれる?」
「いいですよ。着いてきてください。」
案内された部屋には小さなテーブルが設置されており少し前に見たキャプテンが座っていた。
「お?……アミの友達さんのリアじゃないか。」
少女の頭を撫でながら立ち上がり目線で座れと促す。
「座らせてもらうね。さっきの少女は……?」
「ああ、アミとかと一緒だ。道端に捨てられていたのを俺が拾った。ヤになっちまう。」
「……それはまた。」
「で?なんだい?俺に用があるんだろ?」
「……貧民街で精神的におかしくなった人は見たことある?急変してしまったりとか……暴れ出す人とか。」
キャプテンは考えるとポツリと声に出した。
「ここじゃそういった人は珍しくないが……急変となると話は別だな。いるよ、何が原因か解らずに死んでいく、狂ってしまった人が。」
「何か……共通点とかあったり?」
「うーん…………ある日突然、という人が多いな。それ以外は特に思いつかない……ような?」
「やっぱり急変か……。」
リアは目を閉じて考える。
キャプテンが言う人が全員麻薬症状では無いのだろう。
だがその中には居るはずだ。
「その人達が……真意にしていた方や、仲良かった人などいませんか?」
「…………いる。ある程度だけどな。だが……。」
「だが?」
「…………その前にここへ来るに至った理由を話してくれないか?」
「ああ。」
リアはアミがここを紹介した事や、センスが含みのある言い方をした事を話す。
「……じゃあその学園長に話を通してくれるか?俺には俺の……事情があるんでな。」
それだけ言うともう話すことは無いとばかりに椅子を立ち上がる。
「リア、お前さんが思っているよりも根は深いのかもな。」
最後にキャプテンは含みのある言い方をした。




