22話
学園祭も終わりに向かう頃、英雄達は集まっていた。
「それで今日は何の用ですか?」
「今日集まって貰ったのは他でもない。学園祭優勝者のコルという生徒の事だ。」
皇帝ルビアは頭を抑えながら言う。
「ホルテが実際に戦ったのだろう?どうだった?」
軍団長ミセリーはホルテへと視線を向ける。
「あの子か……。アレは……あの方に似ていた様に感じた。特にあのスキルはな。」
「やはりか。しかし……余が思うにあの方よりも随分と弱い。」
ルビアは警備隊長アリアへと目を向けるとアリアは喋りだした。
「それに……あのコルという少女は魔族の特徴を持っていなかった。という事はルビア様が懸念していた魔王では無い……と私は思います。」
「そうか。余も戦っていたが……その姿を見る事はできなかった。」
ルビアは教皇フィーデへと目線を向ける。
「私は姿を見ましたが……ハッキリと覚えていません。霧がかかったように……。」
「ボクは……解らないよ?」
椅子に座っていると言うよりは持たれかかっている学園長センスは何とも含みのある言い方をしたが何時もの事なので6人は無視をする。
「要するにコルという少女は要注意だ。それに近くには《救国》が居るだろう?滅多な事にはならないと俺は考えている。」
「確かに……な。魔王であれば心に影響する存在は大打撃なはずだ。センス、任せたぞ。」
「……はーい。」
英雄達はそれぞれ部屋を出る。
「貴方はあの時の事を覚えているのでしょう?どうか話してくださいませんか?」
2人しか居なくなった部屋には教皇であるフィーデと学園長センスが残っていた。
「…………やだね。これでもボクにはボクの考えってモノがあるんだ。それに……ボクは」
「英雄では無いと?何時も私は言ってますが、貴方は英雄です。」
「……そんな訳無いだろう。ボクがやった事は唯の虐殺だ。それに皆が思っているよりも真実は単純で、残酷だよ。知らない方がいい事もある。」
言う気が無いセンスは椅子の上で寝てしまった。
「…………センス、私は貴方が1番英雄だと考えているのですよ。民をまとめる皇帝ルビアや、魔物と常日頃戦い、平和を守っている軍隊長ミセリーよりも……です。勿論神の声を聞ける私よりも。」
それだけ言うとフィーデは部屋を出ていく。
「ボクは英雄では無いよ。だってボクは『種族戦争に参加してないんだから』。」




