9話
「今年の学園祭は英雄が2人来るらしい!」
「おぉぉ!」
学園は専ら学園祭の話で持ち切りだった。
「しかもトーナメント1位になると戦ってくださるそうだ!」
現状学園にはランキングが存在する。
学園は実際には戦う為の人を排出する場所だ。
卒業者は軍隊、警備隊、冒険者……色々な場所へと配属される。
それは学園側がその人の素質を見て決める。
つまり自分の意思は通らない事を意味していた。
その1位は生徒会長となる訳だが……生徒会長が軍隊へと配属され、肉塊となった事例も多い。
優秀だから、そうでは無いからと言って戦場で生き残れるかとか、生き残れるとかでも無いのだ。
「トーナメント……リアも出るの?」
「僕が……?僕に戦闘力は無いよ。それこそアミが出ればいいんじゃない?」
「いやー……私が出てもつまらない試合になっちゃうもん。出ないよ。」
「そうか……。」
アミはスキルに《救国》を持っている為、特に守りに強いスキルだ。
ポイント制の試合であればアミは活躍出来るだろうが……トーナメントはどちらかが戦闘不能になるか、ギブアップするまで続けられる。
つまり泥仕合となる確率が高い。
「でも今回来てくれる英雄の2人は気になるねー。誰が来るんだろうね?」
「警備隊長と……学園長?」
「いやー……学園長は無いと……思うよ?」
アミはケラケラ笑う。
それもそのはずだった、学園長はその姿を1度たりとも生徒の前に晒したことは無かった。
「どうなるのかなー……。」
「私達は正義ですっ!!」
「そうだっ!!」
「キャプテン!!!何を迷っているのですか!?」
「…………。」
キャプテンと呼ばれた男は頭を抱えていた。
「だが……。」
「私達はもう覚悟出来ています!」
「迷っているのはキャプテンだけです!!」
「「今回の学園祭こそ狙い目です!!!」」
「………わかった。」




