父親の会社の倒産が俺の人生を狂わせ、美少女幼馴染の態度まで豹変させた。
歳月流れて。
俺は高校一年生になったのだが。
県下トップの進学校に通う幼稚園時代からの美人な幼馴染のユーコに道で会う度にバカにされていた。
中学時代、勉強をサボっていた俺は、
シンジの死後は将来の夢の為に頑張って勉強していたが、
流石におよそ半年でいい高校に入れるほど
の地頭は持ち合わせていなかった。
「ユーマ、今帰り?」
「うん」
「一人?」
「うん」
「彼女はできた?」
「まだだけど」
「フッ。女なんか、いるわけないよねぇ!顔はフツーだし、
お父さんは大会社の社長じゃなくて、鳶職になって貧乏になっちゃったしさぁ!」
「しかもユーマ、あんた、足、引きずってる!障害者じゃん!」
毒を吐く女。
幼馴染だが、顔は綺麗だが、嫌な奴だった。
それでも、父親の会社が軌道に乗っていたときは、やたらと俺にベタベタしてきて、
「将来はユーマのお嫁さんになる!」なんて
言ってたんだ。確か中二のバレンタインだったな。手作りチョコを渡され、
「約束ね!」
俺は無理矢理、指切りげんまんをさせられて、
ユーコの奴とちょっとした契約を交わしたといえるか。
だが。
父親の会社の倒産がきっかけだった。
ユーコは一気に疎遠になった。
俺のこと、今みたくバカにするようにさえなった。
「貧乏な家の男とは付き合えない。
一生、苦労する未来が見えるからさw」
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