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令和の反三国志〜後漢のヤバい奴らを集めて王朝再興を目指す物語〜  作者: さきはるザメロンパン
第三章 安帝将軍
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四人の英雄

「何?劉璋殿が馬正と手を組んでこちらを挟撃しようとしているだと?」


涼州の馬騰に、馬正と劉璋の同盟の報が入る。


「それは困ったな。さすがにこちらの騎馬部隊といえど分が悪い。しかし朝廷に従うくらいなら潔く戦で散りたい。うーんどうしたものか。韓遂殿に相談するか。」


馬騰は共に涼州を治める韓遂の元へ向かう。

急な馬正の台頭により、司隷方面への軍備に追われてしばらく両者は顔を合わせていなかった。


「久しいな、韓遂。」


「おお馬騰。おぬしが直々に来るとは、どういった用件だ?」


馬騰は韓遂にことの顛末を話す。


「…ということなんだ。これからどうしたものか。」


「慌てるにはまだ早いぞ馬騰。両者がこちらへ侵攻するなど、まだ噂の段階。朝廷へ使者を送り真偽を確かめるのだ。噂通り平定を強行するというのなら涼州をあげて抵抗しよう。しかし穏便な解決策を持ってくるというのならこちらも応じればいい。」


「それもそうだな。しかしあくまで向こうとは対等。あちらに従属するというならお断りだ。」


韓遂、馬騰の二人は朝廷へ使者を出す。

白羽の矢が立ったのは馬騰の息子、馬超。

武勇に優れ、まだ若いながらも次代を期待されている逸材であった。


また馬騰は劉璋へ書状を送り、涼州と益州の和睦を図る。

中華は東西で真っ二つの様相を呈する。


一方馬正は涼州を完全に警戒していた。

穏便に済ませられるならばそれが最善の手であるのは変わらないが、そもそも涼州は昔から朝廷に武力で反抗する勢力。

和睦が聞き入れられるかは甚だ疑問であった。


禰衡が劉璋との同盟を見事漕ぎつけた頃、馬正へ孫権が江東をありえない速度で平定したとの報が入る。

馬正は愕然とする。


誰も予測していない速度での平定。

それにより警戒する対象が増える。


東はしばらく放っておいて大丈夫と思っていた矢先の出来事であった。

当然劉備の耳にも入り、馬正と同じように愕然とした。


孫権が、孫策の時代よりも結束を強めて徐州へ攻めきたとあればいくら呂布でも太刀打ちできない。

そのため劉備の思い描いていた領土確保作戦は水泡に帰すこととなる。


馬正、劉備、曹操。

英雄三人が一人の英雄の覚醒により戦略の根本的な改変を余儀なくされる。


しかし虎の子・孫権は徐州平定の先を見据えていた。

自身の覚醒を誰もが予想できずに混乱している今こそ好機。


自身の国力と徐州、呂布の軍事力。

これを背景に袁紹らに睨みを効かせる。

冀州、兗州、青州、豫州の袁紹、曹操。

徐州、揚州の孫権、呂布。

荊州の劉表は一応袁紹傘下ではあるものの、馬正の出身地ということもあり東の戦には消極的であった。


一触即発の冷戦が始まった。

お互いに兵器や武具の生産、兵の鍛錬のみならず、相手の領地へ不利益な噂を流すなど、水面下での調略が進む。


馬正と劉備はこの孫権の影響力を危惧。

お互いに利害が一致した馬正と劉備は一時的に手を組むことにする。


毒を以て毒を制する。

曹操と孫権は馬正と劉備にとって同じように邪魔な存在。

ならば潰しあってくれた方が助かる。

まずは東の冷戦の均衡を崩すところから始める。


呂布は劉備の指示で徐州をとったので、元々劉備の言うことを聞いていた。

そこにつけ入る隙があるはずと睨んだ劉備はすぐさま書状を呂布へ送る。


敵を騙すにはまず味方から。

劉備の盛大なハッタリが火を吹く。

もうそろそろ終盤だと思います。

展開を早めて参ります。

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