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令和の反三国志〜後漢のヤバい奴らを集めて王朝再興を目指す物語〜  作者: さきはるザメロンパン
第三章 安帝将軍
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天才は惹かれ合う

「あなたが劉玄徳殿でございますね。私は馬正。劉協陛下より安帝将軍に封ぜられた者でございます。」


捕縛された劉備を前にして馬正が語りかける。

そこで初めて項樊は捕虜が劉備であることを知り、目を丸くする。

しかし項樊と魯粛は妙な動きをしないように劉備へ最大の警戒を払う。


「つまらん御託はいい。君が聞きたいのは我が腹心、関羽と張飛の所在だろう?袁紹へ投稿したはずの私がなぜ都へいるのかということだろう?」


劉備が眼光を馬正へとやる。

馬正は頷く。


「できればすんなり教えていただけると幸いなのですが。」


「関羽は孫策殿への使者として揚州へ、張飛は曹操殿への臣従の証の人質として曹操軍にいる。」


「そうですか。」


馬正は少し考え込む。

曹操と袁紹に先を越されたのである。

現在の馬正政権への反乱を扇動し、孫策と共に袁紹、曹操が攻め込んできたならばひとたまりもない。


「孝直殿、少し相談が。項樊と子敬殿…あ、孟子敬殿は劉備を監視していてください。」


馬正は法政とともに別の部屋へと移動する。

もはや一刻の猶予もない。

速度では勝ち目はない。

ならば策にて状況を覆さなければならない。


「孝直殿、あまりこのような指示はしたくないのですが…。手段は問いません。孫策殿と袁紹殿たちが結びつくのを阻止してください。」


「いいんですね?私に任せるならどうなろうと文句はなしですよ。」


「あなたを信用しています。お願いします。」


法正はいそいそと出立の準備を始める。

事前に準備ができていただけあって、即日の出発となった。


劉備は警戒すべきと判断され、牢に繋がれた。

牢の前には孟達が配備され、厳重な警備がされる。


馬正は非常に焦る。

自身が新たな戦乱の火種となってしまっているのを感じ取っていた。

しかし自分が死ねば戦乱が収まるわけでもない。

勝ち目のない戦はできない。

根無草の時代と違い、自分には背負うものがある。


法正を孫策に使者として送り、さらに劉璋へも使者を送ることとする。

涼州は元より反抗的、ならば益州と手を組んで涼州を挟み撃ちにして平定、後方の憂いを断つ。

劉璋への使者はなんと禰衡が抜擢される。


周囲の反対はあったが、禰衡自身もやらせてくれと嘆願する。

それは傲慢から来るものではなく、本心のこととわかるほど強い意志が感じ取られた。

馬正は禰衡の心境の変化を感じとり、何かの刺激になると考えての抜擢であった。


さらに曹操、袁紹との国交の回復を急ぐ。

そこも劉備の息がかかってると既にわかってはいたが、馬正は引き返せなかった。

国交の回復は引き続き取り組み、反旗を翻した孫策と涼州は対策をする。


「俺様がついに選ばれたな。法正…見てろよ!」


使者に抜擢された禰衡が闘志を燃やす。


「禰衡…早く俺に追いつけよ。」


江東へ向かう法正は禰衡へと密かに応援を送る。


皇帝は来る大戦への予感へ怯えていた。

毎日更新が途切れてしまいました。

でも1時はほぼその日のうちと思うのでご容赦を。

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