魔法
視認できない矢が、全身を射抜いた。
Nプログラム[No.13:死神]起動。1/1000秒の体感時間を1秒に加速。
静止した世界の中、大急ぎで対策を練る。
(どこから――の前に治癒だ。この矢はマズイッ!)
最初に、手を射抜かれた光景を目撃した時点で、防御は完了していた。
例によって心臓周辺を凍らせて、辛うじて心臓が貫かれる事態は回避した。
しかし、この矢は、それだけれは済まない。当たるだけで危険な代物だ。
体の一部が結晶化している。痛覚が鈍い吸血鬼でも、無視できない激痛だった。
『――ッ!!』
〔念動〕による排出、不可。今も矢は、敵の制御下にあって干渉ができない。
次善策の[No.7]起動。高速治癒の応用で、体内から異物の排出を――。
『ッ?! 出来ない! んな、んだこれ!?』
体内に入った鏃が分裂。枝分かれして根を生やしていた。
それどころか脳の領域が占領されて、[No.13]が強制中断される。
(ヤバいっ。時間の感覚が戻ッ――?!)
[No.14:節制]起動。ダメージ最小計算用のNプログラム。
このままでは絶対に死ぬという、大変ありがたい予測結果が出力された。
だったら、損害を最小に抑える為の方法は……これしかないの? 嘘でしょ?
『――ンぐゅッ!!』
オレはまだ無事な右手の平で、凍結した自身の心臓を攻撃した。
<王女のビンタ>を纏った掌を叩きつけて、後方の上空へ、心臓を押し出した。
ダイレクトに肋骨が砕ける感覚。そして肉体から精神が剥離する感覚――。
これが、精神ダメージか。意識にラグも生じたが、連続性は保たれている。
(だったら、問題は、ない!)
心臓を強引に矢の影響から逃がした後、[No.7]で高速治癒を開始する。
張り付いていた片翼で〔飛行〕を維持しつつ、全身をゴリゴリ再生していく。
〔念動〕でランダム回避機動。治癒の優先順位は上から頭、胴、腕、足だ。
『――っ!!』
治癒再生が半分を越えた時点で、精神の"起点"が心臓側に移動した。
退避は成功。ただ今の行動で、BPがガクンと減った。
体感で2500は持って行かれている。……けっこう低コストかも?
刀を〔念動〕で回収する。
地上で大量発生したガーゴイルが、飛翔を開始した。
(ガーゴイルを作る職業能力か? それとも――ぉゎッ?!?!)
新たに生やした足に、不可視の矢がヒットしていた。
まるで分からなかった。着弾が、認識できなかった?
『――ッチ!!』
即座に脚を斬り落として、結晶化の影響から逃れる。
治癒しつつ、さらに上空へ。地上の敵から離れてしまうが仕方ない。
無数の飛翔音を立てて、上空に押し寄せて来るガーゴイルの軍勢が見える。
(大した能力だ。けどさすがに、全ては精密制御されてはいないか?)
数が多い分、与えられている命令は単調なもののようだ。
ガーゴイルは5体1組で分散しながら、こちらを囲うように向かってくる。
(…………)
はるか下方に、無残な姿になった"オレ"が落下していた。
心臓を失ったアバター体だ。注意深く観察する。
形をそのままに鉱物と化して、地上に向かって落下していた。
(――視認できない矢から、無色透明の矢に変わった。同一物質とすると……)
これまでの戦闘で、魔術を何発も食らった。その経験から推測ができる。
矢の形で飛来して――体内で成長して――さらに肉体を鉱物に置換する?
あれ程アバターに深く干渉できる魔術なんて、1つも存在しなかった。
(魔石……宝石……物質そのもの。それを操る、"魔法"?)
仮定。あれは魔術ではなく、魔法である。
恐らく鋼玉の結晶を直接生成・操作する魔法。
ネオマ曰く、ガーゴイルに用いられている核は"魔石"。
そもそも魔石が何なのか不明だが、この世界では宝石にAIを搭載できる技術が成立しているようだ。それも異常な低コスパで成立させている。
(気軽にガーゴイルを生み出せるだけでも、厄介極まりないのに……)
それに加えて、あの不可知の矢。
見えず、分からず、軌道もめちゃくちゃに飛んでくる矢。
それらは吸血鬼の備える種族能力の併用と思われる。
〔念動〕による速度上昇と軌道の屈折。
そして認識阻害は〔透明化〕の応用だろうか。
『よくできました! 大当たりなのですよ!!』
『っ!?』
とつぜん念話が届いて来た。
それは、死んだはずのハッコに、よく似た声だった。
◆
思考を読んでくる吸血鬼が他にもいた。
警戒レベルを一気に引き上げる。
『貴女の推察通り、それが【鋼玉】の魔法です!』
飛来した矢が、オレの肩を貫いていた。
受けた反動だけを頼りに、即座に身体部位を〔凍結〕
わずかに結晶化の速度を遅らせている間に、刀で負傷箇所を削ぎ落とす。
『今晩わピーチトゥナ、私の名は"フワフラー"! 貴女を屠ります!!』
清々しいまでの処刑宣告だ。宣言するなら姿を見せろと言いたい。
念話は聞こえてきても、距離どころか方向すら掴めない。掴ませない。
届いて来るのは、不可視の矢の雨。あとガーゴイルガーゴイルガーゴイル!
『こんばんはだフワフラー! お前が先にッ、滅べッッ!!!』
朽刀で多数のガーゴイルを石クズに変えながら、無差別に念話を発信。
こいつら死んでも死んでも向かってくるから、下手したら吸血鬼よりも面倒だ。
数が多くて、ひたすら邪魔くさい! しかも倒したら倒した分だけ復活する!
『生き汚さに感服です! 私の矢から生きて逃れたのは、貴女で7人目ですよ!』
それけっこう多くないか? ODO世界は怪物だらけか?
と、考えてる合間にも、ガーゴイルの群れの間を縫って、矢が飛んでくる。
思考パターンを割り出して、辛うじて刀で分解できたのが6割。残りは直撃。
口調も攻撃の嫌らしさもハッコと似てる。それが分かっただけマシか。
『ふはああ! それは朽刀ですね?! でしたらでしたらこれも如何です?』
なぜかフワフラーのテンションが、鰻登りに高まっている。
そして〔念動〕を纏った巨大矢が飛んでくるようになった。
経験を頼りに刀を振るい、矢を叩き落す――とし、きれない!
『――っ!!』
刀が折れて、衝撃波と共に視界が消失。頭が持って行かれたようだ。
結晶化する前に、即座に首を切断する。折れた刃もBPで修復する。
重力も空気抵抗も、まとめて取り込んで加速し続ける宝石の矢だ。
視認できず、音速を超えているために、当たるまで音すら聞こえない。
(上空へ行き過ぎたかっ!)
それが1秒間に複数発、四方八方からまとめて飛んでくる。
距離が離れるほど速度と威力が増す、非常に強力な攻撃だった。
射撃方向には無論、吸血鬼の姿はない。代わりに有るのはガーゴイル。
早急に本体を滅ぼさないと、ここで詰んでしまう。
『貴女には、まだ余裕がありますよね? 私は嘘つきが大嫌いなのです!』
汚いやり方、などとは思うまい。これが吸血鬼だ。
『ピーチトゥナ。もっと私と、もっともっと遊びましょう!!』
これが吸血鬼の、戦い方だ。
変にプライドの高い奴らが大勢いたせいで、オレも勘違いしていた。
吸血鬼は暗殺に特化した種族だ。いっさい姿を見せず殺しきれる能力を備えている。それを最大限に使ってくるのは自然で、極めた奴がいても不思議じゃない。
『ハッコを屠った時のように、もっと本気になるのです! ほらほら頑張って♪ 頑張ってください!!』
『…………』
まぁそれ以前に、イラッと来る奴だが……。
あからさまな挑発に乗るほど、オレも馬鹿じゃない。
冷静さを失った奴なんて恰好の獲物だ。相手の思考に、乗せられてはダメだ。
いったん頭を冷やして、クールダウンするべきだな。
『……。オレが、そんな挑発に乗るか。黙って、滅べ』
熱くなればなるほど、分かりやすく情報を吐き出すようになる。
行動と思考パターンを読まれたら、より矢の精度は高まるだろう。
『? なぜです? 先程のラブールの言葉には、あれほど怒りを露わにしていたではありませんか。気にされているのでしょう?』
『……ラブールって誰。オレが何を気にしてるって?』
与えずに奪う。淡々と少しでも多くの情報を収集して、相手より優位に立つ。
幼稚園児でも知っている情報戦の常道だ。大昔から変わらない戦いの基本――。
『貴女の慎ましいお胸ですよ。動きやすくて羨ましいのです』
。
『――はぁ???』
はあ?
『おまえ、あんまり、ちょーし、のってっと、スリ潰すぞ????』
『ふはあ! 急にお口が悪くなりましたねぇ! なにをいまさら仰るのですぅ? 今夜で血族全てを屠るつもりなのでしょう――貧乳王女さま?』
ひんやりと。ピキピキと。
体中の血管が、バキバキと、音を立てて凍結していく。
『……ブチコロッッッ!!!!』
頭の奥で、ブチんと弾けた音がした。
◆
心を読んでいる? だから何だと言うのか。
そんなものは、ハッコとの戦闘を経て対策はできている。
オレの思考も精神も心も、しょせんは情報の塊。
扱えて当然。変わって当然。そう確信すれば、手を加えることに恐怖など無い。
――[No.1:魔術師]起動。
修復不能な強度で、自己暗示を掛けるNプログラム。別名、精神改造とも呼ぶ。
精神体に干渉。精神を2つに分裂。本能と理性を同期。思考を排除する。
身体を能動的に暴走させ、全自動の戦闘行動を――許容した。
↑↓
多少精神が歪んでも、記憶消去用の[No.0]で抹消すれば、後遺症もない。
完全無欠の布陣である。
『叩っ潰れろラァア!!!』
マイボディが叫び、限界を超えた加速で、ガーゴイルの集団に突撃していく。
その結果……オレが潰れた。当然の帰結、突然の自殺である。なぜに?
『ふあっ!? 正気なのですか貴女!!』
しかし、潰れて散った後の血肉は、ガーゴイルの集団の包囲網を突破した。
凍結されて無事だった一部の血管と心臓に向かって、念動で集結していく。
高速治癒しつつ、再構成されるマイボディ。
そこに、フワフラーの放った矢が直撃した。
触れた肉体が結晶化する。
『っ!?!?』
ただ当たったのは、治癒が不十分の肉片だった。
全体の結合は弱くて脆く、結晶化した部分は即座に分離して、投棄された。
最小限の被害だけで矢を防いでみせた。
地上に向かって急降下していくのは、スライムのような不定形の肉の塊だ。
ちょっとオレ自身だとは思いたくない、ハッキリ言うとキモイ物体である。
(んひー……)
これは、アレだな。
血粘体が強いよーみたいな事をN1000が言ってたので、参考にしたのだろう。やっぱりスライムにならなくて良かったなぁと、心底思う光景である。
『私の魔法がっ、効かない?! どうしてですっ!!』
マイボディに無数の矢がヒット。その度に剥がれて落ちていく結晶片。
フワフラーは焦っていても、矢の命中精度は相変わらず正確だ。
ただ失った部位よりも、細胞分裂による治癒の方が速い。
ゴリ押し感がひどい。BP消費も、ちょっと心配になってくる。
(やっほ、来たよ、はよ滅べ)
『こっち来ないでください!! 貴女、気持ちが悪いですよ!!!』
酷い言い草である。そうしている間にも、マイボディは地上に到達。
発動した〔念動〕で砂粒子を巻き上げて、地上に小規模な砂嵐を発生させた。
その中に突っ込んでいき、申し訳程度に姿を隠す。
さらに砂の動作で、矢の接近と本体の位置を探ろうとしているようだ。
暴走したマイボディは、オレより賢いかもしれない。
『+++レ、@@####が!!』
『ぎィっ――!?』
マイボディは周辺情報を[No.2]で習得。
罵声と共にフワフラーへ発信した。
『これが例の精神攻撃ですか!!』
きっちり防いでいるところ、あちらも対策済みか。ハッコ同様の種族なのか?
砂塵の中で地形情報を得ても、やはりフワフラーの情報は取得できなかった。
やがてガーゴイルが追い付いて、次々と地上へ突貫。
ガーゴイルの胸に付いた魔石が一際赤く発光し、石片を撒き散らして爆散した。
(躊躇なく自爆させるとか、ガーゴイル君が可哀想だと思わないの?)
『さんざん滅多斬りにした貴女が、言う事ですか!!』
横から雑談をしている間も、マイボディは回避機動をとってくれる。
全自動で動いてくれるので、完全な観戦気分である。
マテリアルドリンクを片手に眺めていたいが、まぁそろそろ出番だな。
最後に一仕事するとしようか。
◆
流れて来る感情は暴力に満ちていて、思考はすべて吸血鬼を屠るためのもの。
もう一方の感情は冷静で、思考も整っている。
2つの同種の思念が、同時に異なる内容を届けて来る。
それが意味することは、1つしかない。本当に実行したのだ。
ピーチトゥナは、自身の精神を2つに分けた。
矛盾せずに正気を保ち続け、さらには不足なく戦闘行動を行える。
フワフラーの知識と経験に、そんな者は存在していなかった。
『驚きのバケモノですね! 次は、何をするつもりなんですか?!』
彼女が喜びを溢れさせていると――。
不意にどこからか、視線を向けられた気がした。
〔透明化〕によって希薄となった存在に、目を向ける存在がいた。
(ありえません。どうやって? 真祖に探知能力が? いいえ、これは――)
フワフラーは、砂嵐の中に2対の金色の瞳を幻視した。
(……魔法?)
殺意に満ちた思念が、彼女の姿を正確に捉えていた。
◆
心臓が脈打ち、ドクドクと動く。
確かに確実に、血は流れて――。
(……動いている?)
冷たい血液が流れていても、吸血鬼の心臓は止まることはない。
生きている限り、ソレは、確実に其処に有った。
(ようやく見つけたぞ。吸血鬼)
止めるべき心臓は、すぐ近く。
手の届きそうな場所にあった。
◆
上空に向けて放った矢は、空中で分裂して、周囲に分散する。
フワフラーは〔透明化〕を維持したまま、その場から一歩も動かず――。
ガーゴイルの視界を頼りに、捉えていたピーチトゥナの姿を、射抜いた。
『私の弓で、屠ります!』
飛来した矢は、不気味な肉塊のピーチトゥナを深々と貫く。
着弾した矢を中心に、肉体が置換・結晶化されていく。
しかしそれは偽物だった。動かず、心臓も入っておらず、発火も起きない。
(案の定あちらは偽物でしたか。いつ入れ替わって、本体はどちらへ――)
フワフラーは翼を広げて、移動をした。
『見つけたぞ! 吸血鬼!!』
思念が漏れ聞こえて、雑音にまみれた情報の渦が、フワフラーの精神を叩く。
次の瞬間――ソレは、フワフラーの背後から現れた。
『見つけさせたのですよ。お馬鹿な姫さま!』
背後から伸びた手を、逆にフワフラーは掴んだ。
正確には、フワフラーとよく似た物が、ピーチトゥナの身体を固定した。
『が、ガーゴイル?!』
それはフワフラーの姿を完全に模した、影武者のガーゴイル。
触れた腕は、急速に硬化して固定。結晶化したルビーに置換された。
生成した宝石に魔力を注ぎ、偽りの精神を込めて、遠方から使役する。
彼女の魔法【鋼玉】は、それだけの事ができる汎用性があった。
『それで終わりのようですね?』
〔変化〕してガーゴイル集団に紛れていたフワフラー本人が、魔法を放った。
偽りのガーゴイルの核が、矢に転じて、高速で射出される。
そしてピーチトゥナの心臓部は、至近距離から、あっけなく射貫かれた。
『私の勝ちです。さようなら、吸血――』
トンっと、背中が押されたような、衝撃が走る。
赤くて長い刃が、ズルリと伸びて、フワフラーの視界に入った。
『――っ?!?!』
何も無い空間から、朽刀が発生して、女吸血鬼の心臓を串刺した。
◆
上空に居たフワフラーを背後から刺して、オレは長い溜息を吐いた。
心臓破壊による発火現象。これで、ようやく戦闘が終わった。
今回は本当に疲れた。今まで一番大変な戦いだったかもしれない。
――[No.0:愚者]起動。
戦闘データの要点を記録した後で、その記憶をすべて消去。
複製した精神も、危なくて残せない。リスクを負ってでも消しておかないと。
見境なく増やすと、統合と管理が面倒だからなぁ。
――[No.16:塔]起動。
対象に"関わる"あらゆる情報を、徹底的に破壊するNプログラム。
複製した精神体+それが記録した情報の全ても、完全に破壊する。
特に問題なく消えてくれたな。反抗されずに済んだと、自画自賛。
『どう、やって……?』
フワフラーの思念は、"どうやって"で埋まったままだった。
身体を燃やしながらも、顔は不満そうで、納得できていないようだった。
『化かし合いが現代人の十八番だよ。というか暗殺された経験はなかったのか?』
一言で言うと、騙して隠れて刺した。
答え合わせ。という程のこともしてない。
まず初手で暴走。理性を残して思考していた方が、複製した精神だ。
オレ本人は戦っていたし、肉団子スライムになる感覚も新鮮だった。
何も考えずに暴れるというのは、なかなかどうして悪くない。良い経験だった。
次に〔凍結〕で凍らせた空気中の水分子を〔念動〕で整えて幻影を作った。
数分前に、吸血鬼ホイップから学んだばかりの、氷粒子の制御だ。
これまで1度も見せていない[No.9:隠者]による皮膚の迷彩化も併用した。
千切ったドレスの破片も身に付けたが、付与効果があったかは不明だ。
最後に、偽の身体を1つ作った。心臓ぶちって作った。
心臓を壊さない限り、死体は残る。1つ作れるなら、2つ目も当然できる。
そして分割した精神に、アバターのリソースを与えて、念動を操作させて、適当にポイーと特攻させて陽動。
補強に精神攻撃を混ぜつつ、2重の騙し討ちをして、暗殺。
言葉にすると簡単なものだ。
『だいたいそんな感じ』
『…………』
異常者を見るような目を向けてきたフワフラーに、オレは無言で噛みついた。
もう抵抗はしないようだ。心臓に刀が刺さったままだし、納得できたのだろう。
ちょっと刀を緩めて、火加減を調整――ガブリ。
血の味は……やっぱりハッコと似ているか?
やや"硬い"が、透明感があって濃厚で美味しいテイストだった。
――――――――――――――――
対象:フワフラー [125]
種族:夜鬼 [Lv:75]
職業:射手 [Lv:50]
HP: 436/1318
BP:3679/8500
血族:エスマーガ血族-第2世代
主君:[ハッコ]*
眷属:未統合
能力:〔吸血〕〔暗視〕〔念動〕〔状態異常耐性〕
〔魔眼:複視〕〔支配〕〔飛行〕〔変化〕
〔透明化〕〔ダメージ耐性:精神〕
<冷静><弾道予測><視力強化>
<腕力強化><健脚><潜伏>
魔法:【鋼玉】
※吸血鬼化――不可
※血族加入――不可
――――――――――――――――
強いな。そしてやっぱり夜鬼だったのか。
これで〔転移〕持ちの種族レベルだったら、完全に詰んでたな。
『弓の扱いや隠密術は参考になった。ありがとう……さようなら、吸血鬼?』
『…………』
ぶすっーとした表情で睨んでくる夜鬼フワフラー。
というか、貧乳言ってた割に、君もたいして大きくないじゃん?
嘘つきは嫌いとか、言ってなかったっけ? どういうことなのです?
『ふ、ふふっ! もし、血族に入れてくださいと頼んだら、加えてくれますか?』
『――断るよ。血だけ、寄こして、さっさと、滅びなさい』
大群のガーゴイルで王都襲ったくせに、なに言ってんだこいつ……。
絶対に滅ぼしておかないと駄目なヤツ筆頭、その2だろ君?
『ァA!! それでこそッ……ふふふッ!!』
『???』
何がおかしいのか。どこに笑える要素があったんだろうか?
少しビビりつつも、血をチューチュー吸い取っていく。
『楽しかったの、ですよ。……わたし、の……さい、ごの――』
そうして、夜鬼フワフラーは、灰になって滅んだ。
飛んでいた大量のガーゴイルも、動きを止めて、次々と地面へと落ちていく。
彼女は最後の最後まで、やりきった者特有の、満ち足りた笑みを浮かべていた。
(……んー)
真面目に戦って、きっちり倒して勝利した筈なのに、納得がいかないな。
してやられた感がある。オレは腕を噛んだ。自棄飲みの情報確認である。
――――――――――――――――
種族レベル:45→50 Limit!!
種族能力 :〔変化〕 New!
職業レベル:25→31 Up!
職業能力 :<王女の踏み付け> New!
★P専用夢想ストーリー:『遺志執行者[P]』Clear!
┣ルート消失:『忘我の君主』『血狂い王女』 etc.
┗職業レベル:31→41 Up!
職業能力 :<癒しのボイス> New!
対象:ピーチトゥナ・ミルクロワ [91]
種族:真祖吸血鬼 [Lv:50*]
職業:プリンセス [Lv:41]
HP: 896/ 896
BP:73182/82000 [共有100%]
血族:ミルクマ血族-盟主
眷属:ルピス・エライ
能力:〔吸血〕〔暗視〕〔念動〕〔状態異常耐性〕
〔生命吸収〕〔凍結〕〔飛行〕〔変化〕
<演技:プリンセス><オーラ:プリンセス>
<王女のビンタ><王女の踏み付け>
<癒しのボイス>
魔法:【自動復活】【血】
――――――――――――――――
「……血?」




