生き物会館招待状
生き物。
それは生きる物。生物。
僕の父親はある博物館を経営していて、どのようなものを展示しているのかは、教えてくれなかった。
僕はあまりに気になって、その博物館へ行くことにした。
季節は冬。
もうすぐクリスマスということで、カップル達の賑わいが凄い。
僕は小学生だったが、そういうアレは、よく理解していた。
成長が早い子供だったんだ。
白い息を吐きながら僕は歩いた。
父の書斎を除いて地図を見つけ出したのだ。
ここからだと歩いて一時間といったところだった。
向かえない距離ではない。
どうしても気になった父の博物館。実際、僕はそんなに気にはしていなかったかもしれない。
ただ、父がしっかりと働いているという証拠が欲しかっただけかもしれない。
それでも、せめて、展示物を見てみたいという興味は少しあった。
それだけでも行く価値はあるだろう。
車が沢山走る中、イルミネーションが光り輝いている中、僕は一人で歩んだ。
徐々に人が減ってきて、周りが草木に囲まれるようになってきた。
博物館は森の中にあるのだろう。と思いながら遠くに見える白い建物を目指す。
立派ではあった。
立派な建物ではあったが、どこか質素で儚いような…。そんな建築物が僕の目の前に現れたのだった。
中へ入ろうとすると、鍵が掛かっている。
閉館。その可能性はあったが僕は父の姿を確認したかったので、その裏へ入り、小さな小窓から中へ入った。
展示物などどこにもなかった。
あるのは一つの浮かんだ手紙だけ。
僕はその手紙を手にとった。
『生き物会館ご招待』
それだけ書いて、途切れていた。
下には父の名前。
ぎぃぃぃと、後ろのドアが開いた気がした。
僕は反射的に隠れる。
そこにいたのは……。
一人、いや一匹の化物だった。
着ぐるみではない。
化物、というしかない外見…しかし、僕は直感した。
―この人は僕の父だと―
父が言いたくない理由が分かった。
父そのものが展示物だったのだ。
こんな人並み離れた場所で、
こんなに人気のない場所で、
客は、この森。
木達が客の博物館。
どうしてそんな事をしているのかは全く理解できなかった。
もしかしたらただの勘違いかもしれない。
勘違い。
だが気違い。
宛違い。
僕は博物館をあとにした。
その後、僕の大好きだった父は行方不明になった。
そして十年…。
僕は大学生となり、もう一度あの生き物会館へ向かうことにした。
印象的すぎて場所は暗記していた。
しっかりと、少し崩れながらに存在していた。
やはり鍵は締まっている。
十年前と同じように、裏の小窓から入る。
そして…例の手紙がまた浮いていた。
僕は迷わずそれを手にとった。
『生き物会館ご主催』
十年前と少し違う。
…とこういう時はなんて言うんだっけ。
あ、そうそう。
気づいた時には遅かった。
化物。
僕は化物へと変貌し、木達が現れる。
主催者がいない今、新たな主催者、展示物を求めていたのだ。
父はただその呪いにかかった一人の男性だったのだ。
人の秘密はできれば見たくないものである。
何となくWW




