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ガラスの靴はいらない  作者: 朝日奈 松葉
閑話:ローズマリー~追想~
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マイダイアリー

 九月十日金曜日

 曇り

 今日は、いつだったかの模試の結果が返ってきた。成績は、前より少しだけ悪くなっていた。心当たりはいくつかある。数学のテストの最後の問題、理科の化学式、社会の年号を書く問題。見てみると、やっぱりそこが間違っていた。少し残念。復習して、今度は何とかしようと思った矢先、模試で同じ問題がもう一度でないことに気づいた。それでもいい。自己満足のためにでも、復習しよう。


九月十一日土曜

晴れ

 お母さんがお酒を飲んで帰ってきた。今日は仕事がうまくいったって言ってた。でも、やっぱりその後機嫌が悪くなって、殴られた。

 今日は体のあちこちが痛いから、日記はもうおしまい。


九月十二日日曜日

晴れ

 朝起きると、お母さんはもういなくなっていた。お仕事をしに行ったんだろう。未だに昨日の傷が痛むけど、お母さんのことは怒れない。お母さんは、仕事で嫌なことがあっても、私のために働いてくれてるって知ってるから。

 だからね、もっと勉強するの。

 私がもっともっと勉強して、それなりの仕事に就いたら、お母さんと一緒にいろんな所に行くのが夢。そう、旅行。


九月十三日月曜日

晴れ後曇り

 今日は創立記念日だから、学校はお休み。ちょっとだけのんびりしてしまおおうかな、なんて思っていたところにお母さんが帰ってきた。

 またお酒を飲んでいるらしかった。まだ朝なのに。

 お母さんはまた私を殴った。

 そう言えば、お母さんは何の仕事をしているんだろう。


九月十四日火曜日

曇り後晴れ

 お母さんに何の仕事をしているのか聞いてみた。そうしたら、お金持ちの人に夢を売る仕事だって言った。でも、自分の夢をあげちゃうこともあるから、すごく疲れるって。勉強すれば、もっといい仕事に就けるって、お母さんが言う。

 それもそうだと思う。先生もそう言っていた。


九月十五日水曜日

晴れ後雨

 朝は晴れていたのに、急に雨が降ってきた。今日は少し寝坊して、朝天気予報を見る時間がなかったから、傘を持っていない。

 仕方ないから、昇降口でぼんやりしていた。

 そうしたら、隣のクラスの男の子が傘を貸してくれた。嬉しかった。でも、名前を聞いてなかったから、明日返すときに聞いてみよう。

 今日もお母さんは私を殴ったけど、前よりは痛くなかった。


九月十六日木曜日

曇り後晴れ

 今日傘を返そうと思って、帰り昇降口で昨日の男の子を待っていた。

 その男の子は、しばらく待っていると、不機嫌そうに出てきた。私は、傘を返して、ありがとうってしか言えなかった。結局名前は聞けずじまい。

 仕方ないから、明日友達にでも聞いてみよう。


九月十七日金曜日

晴れ

 今日は風が強かった。

 そうそう、友達に男の子の名前を聞いてやっと分かった。でも、後で読み返して、ばずかしくなるかもしれないから、名前は書かない。

 今日はお母さんは帰ってこなかった。


九月十八日土曜日

晴れ

 今日も晴れ。いい感じ。何がって聞かれたら、そんなの分かんないけど。

 でも、街角で、あの人を見かけた。目があった気がする。ちょっと嬉しい。

 そうそう、お母さんは帰ってこなかった。まただ。


九月十九日日曜日

曇り

 今日は、どんよりしている。日曜日だけど、お母さんは帰ってこない。久しぶりにお母さんの作ったご飯が食べたいかな。無理そうだけどね。

 でも、私の料理はすごく下手で、自分で言ってしまうのはどうかと思うけど、すごく不味い。

 あ、それから、あの人は写真部だって。かっこいいなあ。




多忙のため、いつもの欄をお借りして書かせて頂いておりました、心の病や、精神的な症状については、お休みさせた頂きます。

自分でやると言っておきながら、無責任ではありますが、どうかお許しください。


時間ができ次第、この欄に書き直させて頂きます。



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