第342話―リンネが目を覚ます―
しばらく待っていたが、二人が目を覚ます気配は一向に感じられない。夜通し戦っていたようなものだからな、ツバキは。リンネの方も、一度は目を覚ましたようだが、色々と大変だったからな。
体の方だけでなく、心の方も、少しは休まないといけないってところだろう。スーラン村の仕事も終わったし、俺も依頼を受け取らないといけないが、二人が元気になるまでは、ここをあまり動かないようにして、皆の言葉に甘えて、二人の側に居るとしよう。
ふと、部屋の中を見ると、ツバキの机の側に、神刀・斬鬼が立てかけてある。それを手に取り、頭を下げた。
―ごくろうさん―
おう、と返って来た気になり、再び元の場所に戻す。今回は、暴れ足りなかったようだし、クレナに帰ったら、気晴らしにと刀精の祠に持って行って、少しばかり相手をしてやることにしよう。
そう言えばと思い、辺りを見ると、ツバキの頭に、簪が付いたままだった。その中に居る奴らにも頭を下げて、ツバキの頭を撫でた。
まだ若いのに、本当によくやったものだと思う。今回の一件で、自分を含む、この街の色んな所に何らかの影響が出てきた結果となったが、それでも、リンネを助けるという目的を果たしたのは、立派だと感じた。これから、ツバキも色々あるだろうが、そこは俺がきちんと二人を護るようにしよう。
リンネも、子供達を護る為に、俺達の言いつけを破ったと聞く。叱るようなことでは無い。状況に応じて、自分が良いと考える行動を、自分で決めて実行したのだ。
毎度毎度、リンネの成長には驚かされるばかりだなと、リンネも撫でようと思い、手を伸ばした。
すると、僅かにリンネの瞼が動き、ゆっくりと開かれていった。
「キュ……?」
朧げにゆっくりと目を開けて、体を起こす。一つ欠伸をかくと、俺と目が合った。
「……キュウ」
「……起きたようだな。どこか、痛い所とかあるか?」
完全に目を覚ました様子のリンネにそう尋ねると、リンネはその場で変化して、獣人の姿になった。そして、顔を近づけて、俺の耳元で囁いてきた
「どこも……いたくない」
「そうか……何で、こそこそと話してくるんだ」
「おねえちゃん……ねてるから……」
リンネは未だに目を覚まさないツバキを指さす。
そうだな、と頷くと、リンネは座ってツバキの頭に、自分の額を当てた。
「……ありがと……おねえちゃん……」
そして、ツバキをそっと抱きしめる。リンネなりの最大限の感謝の示し方なのだろうか。何とも、神々しいと言うか、優しい光景である。
「リンネ……眠っている時の記憶はあるのか?」
そう尋ねると、リンネは黙って首を横に振った。やはり、貴族達の競りの商品にかけられていたことなどは、まったく覚えていないようだ。
これに関しては、寧ろ、酷い目に遭っていたという記憶が無くて良かったと思っている。
「そうか……では、それまでの記憶はあるか?」
「……うん」
少し落ち込んだ様子のリンネはコクっと頷く。頭を撫でていると、リンネはポツリ、ポツリと口を開いた。
「あのね……リンネね……マナちゃんがおかしいなって……なんとなく、わかってたの……」
マナ……確か、少女に化けていたアマンの事だったな。ここ最近はずっと一緒に遊んでいたらしいが、リンネは、マナという少女の違和感に気付いていたということか。
マナについては何も知らないはずのリンネが、こうやって自分から話し始めたということは、何となく、自分の中で今回のことについて、理解しているのだろう。少し、リンネの話に付き合うことにした。
「おかしいというのは、何時から気付いていたんだ?」
「こわいところに……おししょーさまと、おねえちゃんにちかよるなっていわれたばしょにいったとき……マナちゃん……いつもとちがうって……」
リンネによれば、路地裏に行こうとマナが言い出すまでは、何も感じなかったが、あそこに行くことになり、マナの父親に扮したルーザーが現れた時から、リンネはマナとその父親、それから、冒険者二人が扮していた別の子供達に対し、言いようのない不安な気持ちを覚えたらしい。
「こわかった……マナちゃんも……あのひとも……すぐににげたかった……」
俺やツバキと一緒に、色んな魔物を倒したり、クレナでジゲンやシロウ達と共に、闘宴会を相手取っても平気だったが、リンネもまだ、精神的には子供だ。得体の知れない、不気味な者達が現れたら、やはり怖いよな……。
恐らくは、あの場所にリンネを追い込むことに成功したアマン達から出てくる、リンネを捕まえようという気持ちに、リンネの勘が反応したんだろう。ある意味、殺意にも似た気配は隠しきれずに、だだ洩れていたというところか。
今まで一緒に仲良く遊んでいた「友達」から、そういう気配がしたら、リンネも戸惑い、不気味に思うだろうなと納得した。
「なんで、逃げなかったんだ? そういう時は、魔獣の姿になっても良いし、魔法や狐火を使っても良いと俺は言っていたが……?」
リンネは布団をギュッと握って、膝を抱えた。
「あのね……にげたかったんだけどね……シオリちゃんと……アルスくんと……ショウゴくんもいて……みんなも、マナちゃんたちについていって……みんなを、まもらなきゃって……でも……リンネがたたかったら……その……もう……あそんでくれないかもって、おもって……」
「どうして、そう思うんだ?」
「だって……リンネ、まものだもん……みんなとはちがうもん……」
そのまま、ぐずり始めるリンネ。それでも、最終的に危なくなり、リンネは力を使ってルーザー達に立ち向かったと聞いた。
しかし、獣人の姿になったリンネを見た途端、シオリとかいう子供たちは、リンネに怯えたようになったとツバキからは聞いている。
俺から話を聞いていた、たまはともかく、普通に今まで人間の女の子として遊んでいたリンネが、魔物だと知ったら、普通の子供達の場合は、驚いてしまう。だからこそ、この街に居る時は人間の少女の姿でと言っていたが、それがリンネを悩ませる結果になるとは思っていなかった。
これは流石に、俺も反省する。ハクビやダイアンのような「獣人」という種族もこの世界には居ることだし、最初から何の魔物かは置いておいて、獣人の少女でも良かったのかも知れないな。
それから、リンネがギリギリまで変化して闘わなかった理由はもう一つある。
リンネは自分の持つ力の大きさは理解しているようだ。ギルドで定めているところの、災害級ほどの力を持つリンネが、ルーザーやアマンとあの場で闘うことになれば、子供たちは護れても、付近への被害は大きくなるし、下手をすれば、子供たちの目の前で、人間を殺すことになっていたかも知れない。
そんな姿を見せたら、せっかく出来た友達が、自分から離れるのでは、と思ったリンネ。
最終的に、逃がすためとは言え、シオリ達の目の前で狐火を使って、人攫い共を火あぶりにしたリンネ。シオリ達が炎に焼かれる人攫い達を見て、酷く怯えたような顔になり、その場から逃げていく様を最後に、リンネは気を失ったという。
意識が途絶えて、その後の辛い思いをせずに済んだのは良いことだが、キリの悪いところで気を失ったもんだなと、頭を掻いた。
リンネの方は、嗚咽を漏らしながら、布団で顔を覆い、泣いていた。
「リンネ……もう……みんなと……あそべない……」
「そんなことない」
「シオリちゃんも……アルスくんも……ショウゴくんも……みんな……リンネのこと……こわがってた……」
「勘違いだと思うぞ? 俺も色んな人間から怖がられているが、仲良い奴も多いだろ? だからリンネも大丈夫だって」
「……ゔぅ……」
元気づけようと思ったら、急に黙って、更に泣き出してしまった。流石に俺も傷つく……。
言ったことは本心だ。ツバキの話を聞く限り、リンネが口にした子供達も、寧ろリンネを怖がるどころか、また一緒に遊びたいと言っていたようだし、そもそも今回、ツバキがリンネ救出のために動いたのは、子供たちの報告があったからである。きっと、リンネが思っているようなことは起こってはいないだろう。
ただ、それを今のリンネに、しかも俺から伝えるというのはなかなか難しいものだと感じる。何を言っても、後悔の事ばかり口にして更に涙を流すリンネを見ながら、泣く子も黙らせていた俺は、正直、どうすれば良いのか、頭の中は真っ白だった。
「リンネ……たまちゃんのとこにかえりたい……」
「このまま帰っても、後悔しか残らないぞ? それでも良いのか? 俺だったら、一回、その、子供達と話してみるが……?」
「リンネ……きらわれてるもん……あいたくないって……いわれるもん……」
「そんなことないかも知れないだろ? これから、行ってみようぜ?」
「……やだ!」
袖を引っ張ってリンネを連れ出そうとしたが、振り払われ、布団の中に潜り込むリンネ。ある意味、高天ヶ原で一時嫌われた時よりも、スライムの体液まみれになった時よりも、大きな衝撃が俺を襲ってくる。
更に頭の中が真っ白になっていく。本当に、どう声をかけて良いのか分からない。こんな時、サヤや、エイシン……いや、サヤは駄目だ。
こういう場合は、サヤも俺と同じ反応を見せていた。二人でどうしようと言っていた時に、不貞腐れるカンナにエイシンがそっと近づいて、悲しみや怒りを諫めていた。
どうにか、港に居るサネマサに、ツバキと同じ様な偶像術を使って、エイシンと話すことが出来るようになってくれないかと、普段の俺ならありえないことを考えるようになっていた。
すると、何やら視界の隅で、もぞもぞと動くものがある。ハッとして、そちらに顔を向けると、一つの小さなため息と、呆れるような声が聞こえてきた。
「はぁ……起きた途端に、こちらは、何とも……やはり、お二人には私が居ないと駄目ですね……」
見ると、ゆっくりと体を起こすツバキ。俺達がドタバタしているうちに目を覚ましたようだ。
両手を上げて、大きく背伸びをすると、こちらに顔を向けていつもの変わらない笑みを浮かべる。
「おはようございます、ムソウ様」
「お、おう……おはよう、ツバキ。体の具合はどうだ?」
「どこも、怪我などしておりませんので大丈夫です。まだ、少し眠たいですが、お二人の話す声が聞こえていましたので……」
あ、と思っていると、クスっと笑い、ツバキは寝台の上で丸まっている布団に手を伸ばす。
「……起きたのですね、リンネちゃん……お顔を、見せてもらってもよろしいですか?」
優しく微笑みながら、布団越しにリンネを撫でるツバキ。しばらくすると、布団の端から、最初に尖った白い耳が飛び出し、泣き腫らした赤い目のリンネが顔を出す。
「おねえ……ちゃん……リンネ――」
何か言おうとするリンネの涙を指で拭い、頭を撫でるツバキ。
「お話は聞いておりました……辛い経験をされましたね」
ツバキの言葉に、リンネは小さく頷く。
……というか、その頃から起きていたのか。俺も心配していたのだから、もう少し早く、目を覚ましてくれれば良かったのにと、さっきまで心配していたツバキに、今は呆れていた。
リンネの反応を見たツバキは、なおもリンネの頭を優しく撫でていた。何時にも増して、母親と娘のように見える……。
「シオリちゃん達の事は、気にしなくてもよろしいですよ。誰も、リンネちゃんの事を怖がっても、責めたりもしておりません。皆も、リンネちゃんを助けるために、私の指示に従ってくださいましたし」
「で、でも……シオリちゃん……こわがってた……」
「驚いただけと、シオリちゃんは言っていました。それに、シオリちゃんは、リンネちゃんを護れなかったと悔いておりました……ですから、元気になった姿を、シオリちゃん達に見せに行きましょう?」
頬を包みながら、リンネの目をまっすぐと見つめるツバキ。リンネは未だ、悩んでいるような顔をしている。
起きてすぐには決められないよなと、思っていると、再び、ツバキのフッと言う声が聞こえてきた。
「……こちらから向かうまでも無かったようですね」
そう言って、ツバキは窓の方に目を向ける。リンネが困った顔をしている中、俺もあることに気付き、家の周りの気配に意識を集中させた。
そして、眠っているリンネに手を伸ばし、頭を撫でた。
「ツバキの言う通りみたいだな。早速行ってみよう」
「いくって……?」
「来れば分かります……さあ」
ゆっくりと布団を剥がし、リンネを抱き上げるツバキ。そのまま部屋を出た所でリンネの耳がぴくッと動き、目を見開きながら、玄関の方を見つめ始めた。
「……え?」
ハッとした様子のリンネ。どうやらこいつも気付いたらしいと、ツバキと一緒に笑い合った。
「もうじきお昼ですからね。ご飯でも食べに来たのでしょうか」
「だから、メリアがあれだけ作っていたんだな……」
「そうですね。出来れば手伝いたかったところですが、これは仕方ないですね」
やれやれと首を振るツバキ。今日ばかりは、俺も仕方ないと思い、気にするなと、ツバキの肩に手を置いた。
すると、ツバキに抱えられていたリンネが、身をよじり、俺の手に小さな手を置いてくる。
「お……おししょーさま……? おねえちゃん……?」
困惑した顔で、俺とツバキの顔を交互に見てくるリンネ。そんなリンネに、俺とツバキは笑って返した。
「皆さんに元気な姿を見せましょう。皆さん、昨晩はリンネちゃんの為に集まったのですから、当然の責任です」
「でも……」
「言っとくが、ツバキもだからな。ちゃんと二人で、元気なところを見せてやれ。ツバキが一緒なら、リンネも大丈夫だろ?」
「あ……」
「お任せください、ムソウ様」
リンネの頭を撫でて、ツバキの背中を押すと、リンネを抱えたツバキはそのまま早歩きになる。
「あ……え……」
有無を言わさず、リンネはツバキに連れられていく。
そして、リンネが変化する間もなく、ツバキは玄関の戸を開けた。
「お、ツバキちゃ――」
「「「リンネちゃん!」」」
戸が開き、ツバキとリンネが外に出ると、家の前では多くの人間達が好きな場所に椅子や机を置き、飯を食っていたが、戸が開いた音で、数人がこちらを振り向く。
大柄の男が、ツバキに気付き声をかけようとした途端、そばに居た子供達が、リンネの名を呼びながら、二人に駆けて行った。
「う……あ……!」
少し、ビクッとした様子のリンネ。じたばたとしながら、その場から逃げようとしたが、ツバキがそれを抑え、地面に立たせる。
そして、子供達の方に体を向かせると、駆け寄ってきた子供達のうち、一人の女の子がリンネに飛びつき、その体を抱きしめた。
「え……?」
少女の胸の中で、キョトンとした顔になるリンネ。何をされるのだと思ったのだろうかと頭を掻いていると、少女は涙を流しながら、リンネの頭を撫でていた。
少女に続いて、二人の男の子も寄ってきて、リンネの頭を撫で始める。その様子から、少女がシオリ、二人の男の子がそれぞれアルスと、ショウゴであるということは分かった。三人とも、リンネよりは少し年上くらいだが、泣いている所為か、少しばかり幼く見える。
「リンネちゃん……良かった……本当に……良かった……」
シオリは、リンネの姿を見ながら、ニコッと笑った。きょとんとしていたリンネは少し俯き、ポツリと口を開く。
「……リンネ……みんなをこわがらせた……」
「そんなことないよ。リンネちゃんが居なかったら……私達も……」
「リンネちゃんのおかげで、僕たちは助かったんだよ?」
「でも……リンネ……まものだから……リンネ……みんなとちがうから……」
「だから、どうしたの? 私は……リンネちゃんのお姉さんだよ」
「……え?」
少し驚いたようなリンネが顔を上げると、ニコリと笑う三人の顔が目に映る。シオリはクスっと笑って、リンネの頬に手を当てた。
「リンネちゃん……私達を助けてくれたでしょ? だから、リンネちゃんが、悪い子じゃなくて良い子ってこと……私達、ちゃんとわかってるから……」
「それに、リンネちゃんは魔物じゃなくて、神獣なんでしょ? ツバキお姉さんが言っていたよ。神獣って、“獣皇”様の天狼様みたいに、強くて、カッコよくて、人間を襲わないんでしょ? リンネちゃんはすごいよ!」
「尻尾もふかふかじゃん!」
落ち込んでいるリンネの頭を撫でるアルスと、尾を撫でるショウゴ。ショウゴが気持ちよさそうにすると、他の二人もこぞって撫で始める。
くすぐったかったのか、少し緊張した様子でリンネが尾を引っ込めると、三人は笑い合っていた。
リンネの目から、再びポロポロと涙が流れていく。それを必死に拭いながら、リンネはシオリ達に向き直った。
「リンネのこと……こわくない?」
「怖いわけないでしょ? 私達は友達だもん! 友達を怖がるわけないじゃん!」
「ないしょにしてたこと……おこってない……?」
「怒ってないよ! 秘密って、悪いことじゃないんだよ! 父さんも、母さんにいっぱい内緒にしてることあるもんね!」
アルスの言葉に、周囲の人間は側に居る一組の男女に目を向ける。女の方が、男の方を呆れるような疑るような目で、ジトっと見ていた。男の方は慌てて、視線を外す。どうも、あれがアルスの親らしい。
やはり、子供というのは、凄いなあと感心してしまった。
リンネが、三人に対して抱いていた心配事……俺やツバキが何も言わずとも、本人たちがどんどん否定していく。
リンネは目をごしごしと拭い、ニコリと笑う三人の顔をまっすぐと見つめた。
「じゃあ……また……リンネと……遊んでくれる……?」
「約束したじゃない。次からも一緒に遊ぼうって。リンネちゃんがクレナに帰っても、また、マルドに来たら、一緒に遊ぼうって。リンネちゃんは、私達の友達なんだから、いつでも一緒に遊ぼうよ!」
「というか、これから遊ぼ! お父さんも、お母さんも居るから、今日は安全だよ! 僕達も、今日はずっと居るから!」
「その前に、腹ごしらえ~! 父ちゃんが、腹が減ってたら、何も出来ないって言ってたよ! リンネちゃんも起きたばかりだよね? 僕達と一緒に、ご飯食べようよ! 母さんの料理、美味しいんだよ!」
シオリ、ショウゴ、アルスの三人はリンネの手を引き、自分達の家族が待つ元へと向かう。
「うん!」
リンネは何度も頷きながら、三人についていった。
その顔は、先ほどまでのような泣き顔ではなく、いつものような満面の笑みだった。
誤解も解けたようだと、楽しそうにはしゃぐリンネを見ながら、何となく胸を撫で下ろした。
ふと、脇腹を小突かれる。見ると、ツバキが俺の顔を覗きながらクスっと笑っていた。
「ムソウ様の出る幕はありませんね」
「……だな」
カンナもそうだったが、子供というのは俺達が何もしなくても、立派に育つ。
リンネも俺の知らない所で、色んな経験をして、色んな人間達と交流して、体や能力だけでなく、心も成長している。
今回、リンネは確かに辛い思いをしたかも知れない。自分と他者の違いについて、深く悩むことになったかも知れない。
だがその分、リンネはまた、大きく成長できたのかも知れないと、離れようとしていた三人と、今では仲良く笑い合い、一緒に料理を食べている姿を見て、そう感じていた。




