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古今無双の傭兵が異世界へと行っちゃった話  作者: やまだ和興
ツバキが里帰りする
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第301話―最後まで休日を楽しむ―

 海王鮪を堪能した後は、取りあえず家に持って帰る分と、クレナへの土産の分を分けて貰い、俺達はその場を後にした。

 次に向かうのは、俺や皆の買い物だ。タクマが良い場所を知っているとのことだったので、取りあえず、皆についていった。


 そして、着いた場所はマルドのカジノのすぐそばにある大きな店だった。カジノほどというわけではないが、表向きは結構大きな建物の中に、色々な種類の店が入っている。


「こちらは、カジノで得た収益で運営されている、一種の複合商業施設といったところですね」

「なるほど……カジノで勝った奴らをカモに、良いものを置いているってわけだな?」

「ご想像にお任せします」


 タクマは、何のことやらと言った感じに、メリアを連れて店の中に入っていく。

 まあ、十中八九、予想は正しいだろう。見れば、客に混じって、冒険者のような者達も紛れている。カジノで勝ったのだろうか、少し高そうな魔道具なり、武具などを見ては、どれを買おうかと、満面の笑みでそれぞれ仲間たちと相談している。

 ある意味、景品の交換場と考えても良いだろうなと、カジノを運営しているマルド商会に感心しつつも、俺は棚を眺めていた。

 こういう場所では、鑑定スキルを使った方が良いと、以前学んだからな。クナイや爆弾、魔道具などを手に取りながら、鑑定眼で調べていく。


「慎重ですね……」

「これが普通じゃねえのか?」

「いえ……」


 商品を手に取りながら、じっくりと調べている俺は、端から見ると、怪しい人間なのだろうが、前回の一件があったのだから、モンク領での買い物はこれが普通だと思っていた。

 しかし、ツバキによると、そんなことを考えて店で物を買う人間は居ない。詐欺師の方が珍しいからと、どこか呆れた様子で、微笑んでいた。


「私の故郷なのですから、もう少し安心されてもよろしいのですよ?」

「む……そうだな。そこまで意識することも無いか……」


 詐欺に遭ったばかりで、少しだけ疑心暗鬼になっていた俺は、ツバキに諭され、鑑定スキルを解き、買い物を続ける。

 そして買ったものは、無くなったクナイ数本と、傷んできたので変えようと思っていた鉤縄、消耗品である炸裂弾や、閃光玉、更に、地面に投げると、痺れ薬をまき散らす麻痺玉というものを新たに買った。


「二人は何か欲しいものはあるか?」


 自分の買い物が終わった後は、ツバキとリンネに何か買ってやろうかと思い、聞いてみた。


「そうですね……戦闘で役に立ちそうなものに関しては、天宝館で買った方がよろしいですから、特に無いですね……」


 言われてみれば、そうだな。クレナに戻れば、世界最高峰の職人たちが作る武具や、着物などが他で買うよりも安価に手に入る。わざわざここで買う必要も無いか。

 それにしても、色気のないことを言ってくるなと思いため息をついていると、リンネがツバキの袖を引っ張る。


「おねえちゃん……あれは……?」

「え? ……あっ! そうでしたね」


 リンネの言葉に、何かを思い出したようにハッとするツバキ。そして、リンネの手を掴んだ。


「ザンキ様、私達も欲しいものがございますので、行ってまいります」

「ん? そうか。金なら出すぞ?」

「いえ、大丈夫です。行きましょう、リンネちゃん」

「うん!」


 ツバキとリンネはそのまま、俺の元から離れていった。何を買うのだろうかと疑問に思ったが、二人も女の子だ。色々と必要なものがあるのだろうと、たいして気にせず、俺も他の店舗へと移動する。


 ここには、武具屋や、着物屋などの他にも、野菜や魚などを売っている店だったり、酒屋などもある。更には、漁師向けの銛や釣竿などを置いていたり、モンク独特の手芸の材料を売っている専門店なども入っている。

 その中で俺が気になったのは、薬屋だ。完成された回復薬などは、手元に大量に残っているが、ここには薬の材料となる、薬草や根、更には魔物の内臓なども置いてある。

 調合スキルの底上げもしたいところだし、店に置いてあった調合書を読んだり、店主に話を聞いたりしながら、いくつかの素材を買った。ついでに、調合書と、素材の図鑑も買っておいた。これで、採集依頼に取り組む時も大丈夫だろう。


 その後は、特に欲しいものも無かったので、入り口近くの長椅子に座り、購入した甘茶を飲みながら、皆が帰ってくるのを待っていた。

 しばらくすると、タクマとメリアが戻ってくる。両手に大きな袋を幾つも下げていた。


「お、二人は何を買ったんだ?」

「新しい服よ~。やっぱり、女は何時でもお洒落しないとね!」

「メリアは何着ても似合うんだけどね~」


 タクマの言葉に、やあねえ、と言いながらも顔を赤らめ、背中を叩くメリア。体中から嬉しさを滲みださせるメリアと、せき込むタクマを見ながら、俺は何を見せられているのだろうかと、頭を掻いているとツバキとリンネも帰ってきた。こちらは、小さな袋をそれぞれ下げている。


「あ、お待たせいたしました」

「おう。何買ったんだ?」

「いえ、ちょっと……」

「ひみつー!」


 顔を見合わせてニコリと笑うリンネとツバキ。二人一緒のものを買ったのだろうか。まあ、人が何を買ったのか、あまり追及するのも良くないと思い、それ以上は聞かなかった。


 さて、買い物も終わったということで、決めていた予定が終わり、次は何をしようかという話になると、メリアがクスっと笑い、タクマの腕を掴みながら俺の前に出てきた。


「私達は、先に家に帰っているから、アナタたちは今のうちに、カジノにでも行ったら?」

「ん? なら、一緒に行かねえか? その方が楽しいだろ?」

「いえ、海で色々とありましたからね。若干疲れているので、先に戻って休んでおきます」


 そういうことならと、二人に頷き、去っていくタクマ達を見送り、俺達はカジノに向けて歩いていった。


「お前は疲れていないのか?」

「ええ、大丈夫ですよ。それよりも、ザンキ様。本日は、私がお父さん達と楽しむようにと仰ってくださっていたのに、申し訳ありません……」


 急に何を謝ってきているのかと思ったが、そういうことかと思い、ツバキの頭を撫でた。


「それは気にすんなって。お前らが納得しているなら別に良い。それよりも、心配なことが一つだけ出来たな……」

「え……何ですか?」


 俺は苦笑いしながら、カジノを指さす。


「喧嘩売られたら、どうしようかな……?」


 ツバキは、一瞬ぽかんとしたが、すぐにクスっと笑った。


「フフッ、その際は、私が止めますのでご安心ください」

「そうか。結局、お前を疲れさせることになりそうだな」

「リンネちゃんも居ますので、大丈夫です」

「おししょーさま、みはってるから~!」


 ツバキの言葉に、リンネは元気よく頷き、ぴょんと跳ねて俺におぶさってきた。喧嘩しそうになったら、ここから俺を止めるのか。流石にここまで近いと、何をされてもどうしようも出来ないからな。

 なるべく問題を起こさないようにしようと、リンネの頭も撫でた。


「二人ともありがとう。さて、と……一応、アヤメから銀貨を貰って、この金で出来るだけ遊んで稼げと言われている。今日はその分で、遊ぶとしよう」

「かしこまりました。のめり込むと怖いのが賭博ですからね。最初から使う額を決めておくのは良いことだと思います。

 目標はどのくらいですか?」

「逆に、どのくらい行けば良いと思う?」

「そうですね……金貨一枚ほどは如何でしょうか?」


 アヤメから貰った金は、銀貨三枚だ。金貨一枚となると、三百倍以上ということになる。カジノというのは、それほど儲けられるのかと聞くと、大穴を狙えば、とのこと。


「う~ん……どういうものがあるのか分からないが、一応、目標はそれくらいにして、達成出来たらすぐに帰るってことで良いか?」

「私は問題ないですが、リンネちゃんはよろしいですか?」

「んー……よくわからないけど、おねえちゃんと、おししょーさまがいうなら、それでいいとおもう!」


 というわけで、賭場で遊ぶ際の約束事を決めた。

 ……と言っても、リンネや俺はもちろん、ツバキもカジノには行ったことが無い。前の世界の賭場には何度か行ったが、こちらの世界では初めてだ。

 一応決めた約束事だったが、正直な話、何にしても、どうとでもなるだろうと思いながら、マルドのカジノに入っていった。


「わ~……すご~い!」


 中に入ると、俺の背中からリンネが感嘆の声を上げる。俺も驚いている。前の世界の賭場と言ったら、薄暗い部屋にならず者が集まって、怪しげな儀式を行うかの如くひっそりとやっていたが、こちらは、外見と同じく、派手なものだった。

 多くの、少し小奇麗な恰好をした人間から、冒険者のような人間が中にはたくさんいる。その者達は、あちこちに置かれた台や、何かの筐体の前で、見たことの遊びを楽しんでいる。一人で行う賭けというものもあるんだな。

 無論、他にも人同士で行う賭けもあるようで、カジノ側の博徒と、何やら札を出し合って、真剣な目つきで遊んでいる冒険者なども居る。

 色んな種類の遊びがあるんだなと思いながら、カジノの中を進んでいくと、輪投げや、的当てなど、単純に何かを行い、成功すれば景品がもらえるという催しもされていた。

 ここには主に、家族連れが多い。なるほど、こういう奴らも楽しめる娯楽場というのは、なかなか良いものだなと感心した。


 今日はこの辺りで遊んだほうが良いかなと思っていると、ツバキがポツリと呟く。


「むぅ……子供向けのものがあるのなら、お父さんたちも私をここにつれてきても良かったのでは?」

「あぁ……いや、どうだろうな……」


 タクマとメリアに、不満を漏らすツバキに、背中で目を輝かせながら、射的などではなく、絵柄が揃ったら銀貨が出てくる筐体を、興奮気味に見ているリンネを指した。


「おししょーさま! あれ、やりたい!」


 などと、背中でバタバタとしている。いわゆる子供向けの遊びもあるのに、金銭の駆け引きを行う、いわゆる大人向けの遊びに興味を示すリンネ。

 何となく、タクマ達の気持ちを察した。


「多分だが、タクマ達は、ツバキがここに入るのが嫌だったんじゃないか?」

「というと?」

「好奇心旺盛なお前のことだ。どちらかと言うと、今のリンネみたいに、あっちの方で遊ぶだろ?

 今みたいに周りを見ることが出来なかった子供の時のお前なら、すぐにすってんてんになっていたと思うぞ」


 向こうに行きたいとせがむリンネをくすぐりながら、ツバキにそう言った。

 かくれんぼで、町中の大人を困らせた人間だからな。賭けに負けることも怖いが、勝っていた場合を考えるのも怖い。あまりに勝って、のめり込むと、入り浸るようにもなるからな。

 周りが見えていなかったツバキが、そこまでに至るのは、想像するに難くないと思っている。

 ツバキは若干、心外だというようにムスッとしながらも、よく見れば、家族連れは、子供を向こう側に連れて行ったり、遊ばせないようにしていることを確認し、渋々ながらも頷いた。


「まあ……そうですね……実際今も、私はあちらの方が気になっておりますし……」


 ツバキは、数字が書かれた円盤の上に球を転がして、どの目に球が落ちるかを予測するかという台を、もの欲しそうな目で見ていた。

 あれは、というか、向こうにあるものほとんどが運を必要としそうなもので、対人で行うものよりはいくらか安心して遊ぶことが出来そうなものだが、夢中にはなりそうだ。

 現に、狙った場所に球が転がらなかったのだろうか、冒険者風の男が、


「次だ! もう一回! 今度こそ!」


 と、言いながら、銀貨を賭けているという行為が、今まさに行われていた。


「タクマもメリアも、お前にああいう風になって欲しくなかったんだろうよ」


 特に、タクマは商人だからな。金を順調に稼ぐことを第一としている者として、賭け事というのはあまり好きではないだろう。街に潤いを与えているとはいえ、あくまでもここは娯楽場だ。

 だから、今日はしっかりと遊ぼうと、ツバキとリンネを諭した。


「まあ、それで金貨一枚に行ったら幸運だった、行かなくても悔しい思いをしないように、全力で楽しむとするか」

「かしこまりました……では、私達は向こうに行きますね」


 と言って、ツバキは俺の背中からリンネを下ろし、手をつないで、先ほどの台に向かって行く。

 

 ……あれ? あいつらは、俺が喧嘩しそうになったら止めてくれるのではなかったのか? 

 少々疑問に思ったが、若干子連れのツバキに引いている者達の前で、リンネが目を輝かせながら金を賭けているという光景を目にし、楽しそうだから良いやと、二人を止めなかった。


「さて……」


 結局一人になってしまった俺は、やり慣れている的当てをしようと、屋台のようになっている場所に立った。


「一回、やらせてくれないか?」

「いらっしゃいませ、銀貨一枚です」


 出迎えてくれたのは、きちっとした格好をした男だった。縁日の屋台とは違い、カジノだからか、少々小奇麗な恰好をした者に相手をされると、ただ的当てをするにも若干緊張してしまう。


「え~と……どうやれば良いんだ?」

「あちらの的に向けて、こちらの矢を三本投げていただき、刺さった場所に応じて、こちらからの景品が変わってきます」


 そう言って、男が出してきたのは、掌くらいの大きさの小さな矢だ。武器としては使えそうにないこれを数字の書かれた的に向けて投げて、そこに当たった数字に応じて景品が豪華になっていくものらしい。

 普通の的当てと難しいのは、真ん中に当てれば良いという問題ではなく、もちろんそれで点を稼ぐということも出来るが、一番の景品は、三本投げた合計点が、男の指定した数字になると貰えるということで、真ん中以外を狙わないといけないということである。

 というのも、砲術スキルを持っていれば、狙わなくても的には当たるからな。ただ、狙った場所に当たるというのは、かなりの熟練者ではないと無理だ。スキルの有無を考えた結果、そういう決まりに変化していったらしい。

 ただ、人で例えるなら、心臓ではなく、手足や頭も狙えってところだ。そう考えると、狙った場所に投げるという行為自体は変わらないかと思い、銀貨を払って男から矢を受け取った。


「では、挑戦を始めてください。本日の指定得点は108です。合計得点が120以上の場合の一等景品は銀貨100枚、指定得点の場合の特等景品は、クレナにて、先日討伐された天災級魔物、九頭龍の牙となっております」


 ……どちらも俺が既に持っているものだな。何ともやる気が出ない。しかしながら、指定得点と合計得点の景品が被っていないというところは何となく評価できるな。一気に損失が出ないようにするためか、上手いことを考えているものである。

 取りあえず、銀貨100枚は欲しいなと思い、的を見据える。

 的は、1から20までの数字が不規則に円状に書かれており、その中心には小さな円が描かれており、そこに当たると50点となる。

 そこから、各数字に向かって扇のように色分けされた範囲がある。そこに当たるとその数字が得点として入るというものだ。


 合計得点120をとるには、50の部分に二回、20の範囲に一回ということになる。つまり、どれも外せないんだなとしっかりと狙いを定めて一本目を投げた。

 矢は、真っ直ぐと飛んで行き、的の真ん中に刺さる。店の男から、お見事、という言葉が聞こえてくるが、油断することもなく、同じ場所に狙いを定める。

 さて、ここからが難しい。この的の真ん中は小さな円だからな。一本刺さったら、二本目の狙いがかなり難しくなっている。息を整えながら、集中していると、前の世界で、タツイエの部隊が居た、元タカナリの家の的当てで、ツバキが活躍したことを思い出した。

 そういや、あの時も詐欺に遭ったんだよな。まあ、景品は美味しく頂いたから別に良いんだがな。

 あの時のツバキは、カッコ良かったな。冷ややかな視線を向けられながらも、三本あったクナイを的の真ん中に当てて……。あの冷静さは、今でも見習わないといけないと思い、気を鎮めて、矢を放った。

 矢は、最初に刺さった矢をかすめながらも、僅かに真ん中の円の中に刺さった。

 安心して、ふ~、と息を吐いていると、小さく拍手をする店の男。


「お見事です。砲術スキルをお持ちですか?」

「いや、持ってないな。これ見ろよ」


 と、冒険者の腕輪をかざして、情報を見せる。偽とはいえ、スキルの方は殆ど変えていないので、男を満足させるには十分だった。


「スキルなしとは……しかし、これならまだ、こちらにも勝利の可能性が残っているということですね」

「言ってろよ」


 男の挑発的な言葉を聞き流し、余裕な気持ちで放った矢は20点の箇所に刺さった。

 すると男はフッと笑みを浮かべ、台の上に置かれた小さな鐘を鳴らす。


「お客様、お見事です! 獲得された得点は合計120点! 一等の景品をどうぞ!」


 高らかな声でそう言った男は、俺の前に銀貨が入った袋を置く。少々目立った行為に、近くに居た者達がこちらに顔を向けて拍手していた。

 少しばかり恥ずかしい思いをしながらも、悪い気はしないなと思い、きっちり、100枚の銀貨を受け取った。


「確かに、ありがとよ」


 男に礼を言って、その場を立ち去ろうとすると、男に引き止められる。


「おや、お客様。もうお終いなのですか?」

「ああ。色々と楽しみたいからな。それに、俺がここに居続けたらアンタも破産するだろ?」

「フフッ……そうですね。では、私の為にも、早く立ち去ってください」

「はいはい」


 なかなか、楽しめたなと改めて男に礼を言って、更にカジノの中を進んでいく。

 次に見つけたのは、金属製の板のようなものが何枚も積み重なっているという、なかなか見ないものが置いてある場所だ。

 これで、どんな賭け事をするのだろうかと、少し興味を持った俺は近づいていく。


「よう。これは何を行う場所なんだ?」

「はい。こちらは、いわゆる板割りの要領で、お客様自身に、こちらの永久金属を使った板を割っていただくというものです。

 割れた枚数によって、掛け金の倍率が上がっていくのですが、下に行くごとに、永久金属の比率も高くなっておりますので、割れ難くなっております」

「ん? それだと、そちらは損ばかりではないか?」

「その通りですが、一般の方は一枚も割れることが無いというのが現状ですので、得ばかりしております」


 満面の笑みで答える店番に思わずキョトンとしてしまう。家族連れがやるものではないなと呆れていると、店番曰く、ここはどちらかと言えば、腕試しをしたい冒険者向けの場所だと説明された。

 更に言えば、ここは積み重なった10枚の板のうち、自分が何枚割るかを指定して、金を賭けるという。指定以上の枚数を割った場合は、その分、返ってくる金額も高くなるが、指定未満だと、例え割られたとしても賭けた金は帰ってこないという決まりを作っているらしい。

 なるほど。そういうことなら納得だと思い、ここで遊ぶことに決めて、掛け金として、先ほどの戦利品である銀貨100枚を渡した。


「ほう、お客様はなかなか豪気な方の様ですね。しかもそれに見合う刀もお持ちの様です」

「まあな。ちなみにだが、過去に割った奴は居るのか?」

「そうですね……普通の冒険者ですと、二枚がやっと、上手くいって五枚までですが、私がここに来る前に、十二星天様のどなたかが、10枚全てを割ったという話を聞きました。“武神”様などは、可能でしょうね」


 ああ、サネマサならやってのけそうだな。もしくは、獣装体を使ったレオパルドも出来そうな気がする。

 となれば、俺も全部割ってみたいものだと、刀を抜いた。


「では、始めよう」

「かしこまりました。ちなみに、何枚を指定されますか?」


 10枚ある板は、一枚割っても賭けた金がそのまま返って来るだけだが、二枚割ると二倍、三枚割ると三倍となっていき、全て割ると10倍で帰ってくる。

 つまり、俺が賭けた金は、銀貨100枚なので、全て割ることが出来れば、目標の額に到達するということになる。


「無論……というか、男なら10枚全てだろう」

「お客様は本当に豪気な方ですね。かしこまりました。ちなみに、こちらはスキルや魔法の使用等は自由です。ただ、ここやカジノ全体を吹き飛ばすようなことはおやめくださいね」


 男はそう言って、そばに置かれた結界魔法の魔道具に魔力を込めた。万が一の場合に備えているらしい。


「分かってる。……じゃあ、いくぞ」


 俺は息を吸い込み、刀を振り上げた。

 スキルの使用は自由と言っても、すべてをきるものは使わない。何せ、先ほど使うと、確かに下に行くほど、数は少なくなっていくが切れ目は見えた。

 確実に成功するという状況の下でこれはやりたくない。カジノ側に悪い気がするが、それよりも、自分の力がどの程度なのか計る為にも、敢えてスキルは使わなかった。

 刀に気を送りこみ、少しでも強度上げておく。そして、準備が整うと、男に向かって頷いた。


「それでは……どうぞ!」

「オウッ! ウオオオオオ~~~ッッッ!!!」


 店番の合図とともに、刀を一気に振り下ろす。三枚目までは一気に切れた。ここは流石、九頭龍の牙と、ヴァルナの腕だと感心する。

 だが、四枚目はガキンと音を立てて弾かれる。俺は、更に力を込めて刀を振り切った。

 七枚目までを斬ると、ここから切れ目も少なかったように、一気に難易度が上がる。

 これを行う前に聞いた説明だと、七枚目は、純度が高い永久金属で、八枚目、九枚目は、固さの程は同等だが、物理的に最も固いとされる金属、オリハルコンと、魔法攻撃にかなり高い耐性を持つミスリルという金属が使われているという。

 どちらも、俺がコモンに渡した完全純度の永久金属が使われているもので、人間が生み出す物質としては、最高の硬さを誇る程のものである。

 なので、改めて息を大きく吸い込み、刀に流す気を上げて、更に力を込める。すると、七、八、九と板が割れていき、最後の板に辿り着いた。

 最後の板は、オリハルコンとミスリルという金属を合わせた、アダマンタイトと呼ばれる金属である。流石に一筋縄ではいかない。ただの薄い金属の板ではあるが、感覚的に壊蛇の鱗よりも固い気がする。

 壊蛇の襲来の後に、コモンやミサキあたりが発明したんだろうな……。

 コモンは別として、ミサキに勝った俺としては、これを斬ってやりたい。何より、恐らくサネマサだろうが、十二星天が割ったというのなら、俺も割ってみたいと思い、気を大きく溜めて、力を思いっきり入れた。


「ガアアア~~~ッッッ!!!」


 気合を込めて、刀を振り抜く。すると、大きな音を立てて、アダマンタイトの……10枚目の板が割れた。

 意外と力を使った俺が息を整えていると、店番の男は目を見開いた様子で興奮気味に、小さな鐘を鳴らした。


「なんと、なんと! 永久金属を使った板割りで、何年かぶりの十枚割りが現れました! お見事です、お客様!」


 またしても、店番が目立ったことをするものだから、近くに居た者達がこちらに視線を向けては、拍手をしてくる。

 そして、男は銀貨1000枚が入った袋を俺に渡してきた。


「本当におめでとうございます。まさか、私の目でアダマンタイト板が斬られる瞬間を見ることが出来るとは思いませんでした」

「……代償は大きいがな」


 袋を受け取りながら、俺は店番に刀を見せた。刃の先端、丁度板を斬った辺りから、ぽっきりと折れている。強く気を纏わせたつもりだったが、耐え切れなかったようだ。

 間に合わせとはいえ、作ってくれたヴァルナには申し訳ないと感じるな。それにこの刀は、九頭龍の牙で出来ている。この刀を代償に、銀貨1000枚獲得したと考えると、結構な損失だと思うと、あまり素直に喜べなかった。

 興奮気味だった男も、先が折れた刀を呆然とした目で見ていた。


「……こちらでまた、良い装備を整えてください」

「ああ……ありがとう」


 お互い気まずい思いをしながらも、俺は銀貨を受け取り、その場を後にした。

 一応、掛け金が十倍で返って来たということで、近くに居た者達から、どれだけ儲けられたのかと聞かれたが、銀貨100枚が1000枚になったと言うと、


「もったいねえ~な~!」


 と、失笑される。


 ……やはり、結構堪えるものがあるな。これ以上、やるわけにはいかないと思い、俺は切り上げてツバキ達の元へと向かった。


 そこでは、回る円盤の上を転がる玉を、真剣な目で見つめるツバキとリンネが居る。二人とも、祈るように手を合わせていた。


「よお、調子はどうだ?」

「……」


 こちらの問いかけに全く反応しないツバキ。やはり、早くものめり込んでいるようだな。

 ここでの遊びは、円盤上に書かれた0から36までの数字のどこに球が落ちるかを予測するもので、賭けた金に応じて、最大36倍の金が返ってくるというもの。

 一つの数字に賭けることも出来るし、複数の数字に賭けることも出来る。また、偶数か奇数かに賭けることも出来るし、数字には赤か黒かに色分けされており、そのどちらかに賭けるということも出来る。

ちなみに、0は緑だが、ここ一点に賭けると、72倍で返ってくるという、破格の賭け方も出来るらしい。

 ツバキがどこに賭けたのか分からないが、円盤の側に描かれた、どこに賭けるかを示す欄には、誰かが一人だけ、0の場所に金貨を置いていた。

 流石に俺も、玉がどこに落ちるかは予測できないが、0じゃない所に落ちた時に、最も悔しがる人間が、ソイツだろうなと、俺も玉の行く末を見守る。

 ……あ、十二星天のジーンは確かに出入り禁止になりそうだな。スキルでどこに落ちるかを予言することが出来るのなら、これほどの稼ぎ場は無いだろう。

 果たして、ツバキ達はどうなのかと思っていると、カランと音を立てて玉が落ちた。それは、赤の3の目であった。


「「はあ~~~~……」」


 玉が落ちた所を目にし、喜ぶ者、悔やむ者と様々居るが、一際長く大きくため息をつきながら項垂れる者が目に入る。人数は二人。

 ……俺の目の前で項垂れた二人は、この台を仕切っている男が0の所に置かれた金貨を、惜し気に見つめていた。


「……はいらなかったね」

「ですね……」

「うまくいってたのに……」

「ええ。やはり、賭け事というのは、何度も上手くいかないようになっているのでしょうね」

「おかね……なくなっちゃったね……」

「そうですね……ザンキ様の元へ戻るとしましょうか」

「うん……」


 二人は肩を落としながら、その台に背を向ける。すぐ後ろに立っていた俺と目が合った。


「「あっ……!」」


 ツバキとリンネは、俺と目が合うと一瞬固まって、たじろぐ。


「よお。ずいぶんと楽しんでいたようだな」

「い、何時からそこに!?」

「転がる玉を祈りながら見ている時からだ。その様子じゃ、負けたみたいだな」

「いままでは、かってたもん!」

「だろうな。金貨を賭けてたくらいだからな。それも一点賭けとは……」


 やれやれと言った感じに、肩を上げると、二人はハッとした様子で更に肩を落とす。

 落ち込む二人に話を聞くと、確かに今までは負けることはあったが勝つことの方が多かったらしい。二人は渡した銀貨100枚を、二人で合わせて使い、それぞれで遊び始めた。最初は偶数だけに賭けたりとしていたらしいのだが、段々と勝っていくごとに自信をつけた二人(主にリンネ)は、徐々に倍率が高い個所に賭けるようになっていく。

 そして、元々手元にあった、銀貨が二人合わせて1000枚となった時、大いなる自信を胸に、最大倍率の緑の0に一点賭けしたというのが事の顛末で、結果はご覧の通りとなった。


「……やはり、難しいものですね。ですが……」

「金があったら、またやりたいって目になってるぞ」


 ムスッとしながら、台を見つめるツバキとリンネを小突く。本当に、すっかりと嵌まってしまったようだな。

 設定した金が無くなるか、目標の金額に達したら終わりという決まり事を作って良かったと実感する。まだ、引き際というものを理解して、アヤメから貰った金ではなく、元々ツバキ自身が持っている金を使わなかっただけ良いなと思い、二人の手を引いた。


「帰るぞ。やはり向こうも商売なだけあって、こちらが損する可能性の方が大きいみたいだ」

「損って……ザンキ様も負けたのですか?」

「いや? 俺は、銀貨が千枚になったから切り上げた」


 俺は懐から、銀貨の入った袋を取り出して、二人にちらつかせた。

 それを見たツバキ達は目を見開き、リンネは袋を俺から取ろうと手を伸ばす。


「まだ、あるなら、おししょーさまもやろ~よ!」

「駄目だ。これ以上、欲深になると駄目な気がする。引き際は大事だ」

「今のザンキ様は勢いに乗っております! このまま行きましょう!」

「確かに金は増えたが、代償もデカかったんだよ」


 袖を掴んでくる二人に、折れた刀を見せてやる。すると、ツバキは、あ、と言った感じに目を見開き、九怨の刀先を見つめた。


「な、何が起こったのですか!?」

「まあ、ちょっとな……。ご覧の通り、俺は勝ったが、結局は負けたってところだ」

「むー……」


 難しそうな顔をして、俯くリンネ。かなりな損失を、俺もしたということで、何も言えないようで、悔しがっている感じだ。

 そんなリンネの頭にポンと手を置く。


「な? 俺でもここではまだまだなんだ。楽して儲けようとしても、どこかで痛い目に遭うってことだな。

 それよりも、ギルドで普通に依頼をこなしていた方がよほど稼ぎになる。運が良いの悪いのか、俺が依頼に行くと変な事ばかり起こるが、その分、貰える報酬も大きくなるからな。そっちの方が、俺には性に合っている。

 明日も、依頼をこなしに出るが、金貨一枚なんぞ目じゃないくらいの大金を持って帰ってやるから、今日はもう、ここを出よう。良いな?」

「……うん」


 リンネは納得したように頷き、俺に抱き着いてくる。本当に悔しかったんだな。ある意味、危険な状態だと思い、リンネを抱き上げた。


「ツバキも帰るぞ。確かにここは楽しい場所だが、遊びすぎたり、欲を満たすことだけを考えると碌なことにならないってのは、クレナで学んだだろ?

 賭場に居ると、楽しむって心を忘れ、儲けるという思いに支配されがちになる。そうなる前に帰るとしよう。あまりのめり込み過ぎると、お前の刀も、こうなっちまうぞ」


 九怨をちらつかせながらツバキを説得すると、納得したようで、小さく頷いた。


「……ですね。危ない所を引き留めて下さり、ありがとうございます」

「気にすんな。さっさと帰って、メリアの飯を食おう。賭けに負けた後に食う飯っていうのも、最高なものだぞ」

「フフッ、そうですね……」


 機嫌を取り戻した様子のツバキと、メリアの飯という言葉に、若干表情を明るくさせたリンネと共に、その場を後にしようとした。


 しかし、ここで俺達の側に居た、俺よりも若干年上くらいの男がずいっと前に出てくる。


「なあ、アンタ」

「ん? 何だ、お前は?」

「いや、オッサンじゃなくて……」


 男は、俺の隣に立つツバキをジッと眺めていた。不思議そうな顔で首を傾げるツバキだったが、男の顔を見て、ハッとした様子で口を開く。


「あ……ギランおじちゃん!?」


 ツバキの言葉に、目を見開く男。そして、何かに納得したようにニカっと笑った。


「お~! 何か見たことがある女が居るなあと思ったら、やっぱりツバキちゃんだったか! マルドに帰っていたんだな~! 元気にしてたか!?」

「はい! おじちゃんも、変わりないですね!」

「ハッハッハ! 少し皺が増えてきたがな!」


 男とツバキは楽しそうにしている。男の名はギラン。マシロで出会った騎士、リュウガンの父で、この場所を任されている、腕利きの博徒だ。

 いわゆるクレナ風の着物を纏い、煙管を咥えた様相は、俺が思っていた博徒とか、ならず者そのものの格好をしている。

 面白いなと感じたのは、左手でサイコロを二つ弄びながら、腰には壺を下げている。どこでもいつでも、丁半博打をすることが出来るんだなと、流石博徒と思いながら、二人の様子を眺めていた。


「しかしまあ、さっきまで勝っていたのにもう帰るんだな。一点賭けした時は、すげえなと感じていたが」

「うぅ……その話はもうやめてください。賭場の恐ろしさを実感いたしました」

「ハッハッハ! タクマ君やメリアちゃんの心配通りになったってわけだな! だが、この敗北すらも楽しめるくらいにはなってくれよ。でないと、俺らも飯が食えないからな!」

「アハハ……まだまだ道は長そうです……」

「取りあえず、今日はどんまいってところか。まあ、それは置いておいて……

 ツバキちゃん、こっちのオッサンは誰だ?」


 ギランは、ふと俺に視線を移した。ツバキは頷き、俺のことを紹介する。


「こちらは、現在私がお世話になっている冒険者のザンキ様と、娘さんのリンネちゃんです。私の里帰りに着いて来て下さったついでに、今日はここに遊びにお連れいたしました」

「冒険者ザンキ……? んん~?」


 ギランは、俺の前に出てきて、ジロジロと見てくる。何だろうなと思っていると、何かに納得したように、俺の肩を叩いた。


「ああ! なるほど~! 有名人だもんな。そういうことか!」

「……ん? ひょっとして……?」

「あ、すまねえ。職業柄、鑑定スキルを思わず使っちまった」


 おっと……ギランにも正体を見破られてしまったようだ。あっさり見抜かれ、ツバキと共に呆然としていたが、ギランは元々、リュウガンからの手紙や、タクマ達によって、ツバキが現在、「ムソウという冒険者」と共に、クレナで暮らしているということを知っていたようである。ちなみに、リンネの正体が妖狐ということも知っているようだ。

 更にカジノだけではなく、マルドの商人達を纏める組合の長という職業柄、色々な噂や、情報を聞いていく中で、クレナで俺が何をしているのかも、ある意味タクマ以上に知っているとのこと。

 ギランはずいっと近寄ってきて、周りの人間には聞こえない声で話しかけてきた。


「アンタの倒した噴滅龍や、九頭龍の素材のおかげで、レイヴァンのカジノだけでなく、こっちにも人が増えてこっちも良い生活が出来ている。

 それに、マシロで倅も世話になったようだし、アンタには感謝しか無いな」


 そう言って、ニカっと笑うギラン。正体を偽っている俺の事情をすぐにくみ取ってくれた辺り、人間味は良いようだ。


「ツバキちゃんも元気そうで安心したぜ。しかも噂じゃ、ザンキさんの他にも、あの“刀鬼”様とも一緒に住んでるんだよな? これなら、俺も安心だな!」

「心配では無いのですか?」

「ん? ……まあ……そうだな……」


 自分から、ジゲンのことを口にしたギランだったが、昔のことを思い出したのか、段々と表情を暗くしていく。

 そして、ガシッと俺の肩を掴んできた。


「ザンキさん……“刀鬼”様に、俺のことは黙っていてくれ……!」

「さて、どうしたものか……」

「言ってもせめて、今はまっとうにしていると伝えてくれ!」


 必死に頼み込んでくるギランが何だか面白くなり、ツバキと一緒に笑いながら、ギランの肩を叩いた。


「安心しろって。良いように伝えておくよ」

「ええ。それに、ジロウ様も今ではすっかり、お優しい方となっておりますので、ギランさんも、会いに行ってもよろしいのですよ?」

「……努力はする。嬢ちゃんもよろしくな」

「は~い!」


 ギランの頼みに手を上げて返事するリンネ。ギランは優しく頭を撫でて、俺達に向き直った。


「ふう。これなら、安心だな。にしても、アンタら、今日はもう帰るのか?」

「ああ。家でタクマ達も待っているし、俺はこの後、もう一回あそこに行って、刀を新調しないといけないからな」


 折れた刀を見せつけながら、外の店を指さす。何となくだが、これ以上話していると、カジノに引き留められそうだと感じる。

……というか、現にツバキとリンネの表情がぱあっと明るくなる。一度は吹っ切った未練が、腕利きの博徒の登場により、僅かながら残っていた未練が一気に晴らされているようだ。

だが、俺の方はすでに帰ろうという意思を固めている。ギランは身内だし、心根も良さそうだけに、やんわりと、ここに居る必要は無いと伝えると、その意思を汲み取ってくれたのか、ギランはフッと笑みを浮かべ、ツバキの頭にポンと手を置く。


「まあ、その方が良いだろうな。こういう時はきっぱりと身を引くのが、上手いやり方ってもんだ。ツバキちゃんと、そこの嬢ちゃん。今日は帰って、しばらく反省してな」

「……はあ……分かりました」

「は~い……」


 この世界のことを全て知っている男の言葉は説得力が違う。ツバキとリンネは再び、肩を落としながら頷いた。


「というわけで、そろそろ行くとする」

「あいよ。落ち着いたらまた来てくれ。次来た時は、しっかりと楽しめるようにするからよ。ツバキちゃんも、次はおじちゃんが付いてるからな。安心して遊んでくれ」

「約束ですよ、ギランおじちゃん」

「つぎは、リンネもぜったいかつから!」

「その意気だ。じゃあな、ザンキさん」


 カジノで遊ぶのは一度にしておこうと思っていたが、次に来た時はギランが付いてくれるということで、何となく安心し、またここに来ることを約束して、俺達はカジノを出た。

 博徒ということでどんな人間か不安だったが、流石リュウガンの親だなと感じた。

 小さくため息をつき続けるリンネとツバキを可愛らしいと思いながら、俺達はカジノを出ていった。


ダーツとかルーレットとか、一言で言ったら分かるものを説明するのは今でも難しいです。

ムソウさんの今日の服装も、シャツとズボンを上手く説明できないのが悔しいですね。

その度に、Wikiと大辞泉を使っていますが、説明が面白くもあるので、見たときに勉強になるのは良いことだと最近感じております。

気付けば、改稿祭り後でも、300話越えました。未だ、文章力は皆無だと思っております。「ん?」となる部分がありましたら、ご感想、ご指摘、お待ちしております。

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