間幕 入学
2章のプロローグを書こうとしたら、なぜか別のものができました。
消す根性がないので間幕として上げることにします。
「はあ?入学式がないって本当か?」
「入学式って何をやるわけ?」
「まず、校長が新入生に入学許可を出す」
「もう王名で入学許可の通知を貰ってるわよ」
「次に入学生代表が、式辞を述べる」
「まだ何も成しえていない小僧小娘が何を偉そうにって言われるでしょうね。カントみたいに自力で貴族になれる子供なんて稀なんだから」
「・・・そして校長の有り難いお話がある」
「学園長の話なら、新学期開始時に全生徒が集まる場があるから、そこで聞けるわよ」
「ああ!要らない。要らないね!入学式。俺が悪うございました!」
カントは、かつて駆けぬけた青春時代をなぞり直せることを期待していたが、やはりここは異世界。
思い描いたとおりとはいかないようである。
「大体なぜカントはそんなに入学式に拘るのかしら?」
「こういうイベントは重要なんだぞ。ヒロインやライバルとの出会い、そして今後の展開への重要な歯車が動き出す。そう決まってるんだ!」
「カントは今までそういう経験があったのかしら?」
「ない・・・な」
「どこに「そう決まっている」要素があるのか、もう少し詳しく説明してくれる?」
「・・・」
「・・・」
「どうやら俺は幻を見せられていたようだ」
「・・・さて、私は明日の入学オリエンテーションの準備があるから」
アイリスは席を立った。
「そっちか!」
「何がよ?」
アイリスは再び椅子に腰かけた。
「そのオリエンテーションで魔力測定があるんじゃないのか?」
「確かにあるわよ」
「そこで俺の魔力量が凄いことが新入生中に知れ渡るわけだな!」
「前も言ったと思うけど、魔力量は秘匿情報なの。他の生徒に察せられないように測るからそれはないわ」
「ちっ、そこはお約束ではないんだな」
「それは「誰が」約束したのかしら?」
「・・・」
「・・・」
「・・・それじゃあ私は行くわね」
「ああ、また明日・・・」
カントは一人、打ちひしがれていた。
ここまで根気よく読んでいただいた皆様、ありがとうございました。
次の章は学園を舞台に展開します。
プロローグは短いので本日中にUPします。
その後は通常どおりの更新となります。




