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昔、昔のお話です。

ちょっと別視点ぶっこみます。

長いです。

観覧注意!


「麗佳っ!」

「叶?」


私は病室に飛び込んだ。

麗佳は外を見ていたらしく私の声にゆっくりと振り向いた。

麗佳の頬にはガーゼが貼られており見ていて痛々しいほどいたるところに包帯が巻かれている。

頭、腕、服の隙間からも包帯がちらりと見えているので胸やお腹なんかも酷いのだろう。

あぁ、あの時を思い出す。

あの時、私は一生この子を守るって決めたのに。

またこの子は傷ついてしまった。

いらない怪我を負った。

これも、あの時も、今までこの子が歩んできた全ての時間をみても、この子はいつも男という存在にだけ悩まされ、傷つけられてきた。

男という生き物さえいなければこの子は…

いいえ、私がもっと強ければ!


「叶?どうしたの?まさか泣いてる?」

「ううん。麗佳、大丈夫、な訳はないか。…ごめんね、守れなくて」

「えぇ!?なんで叶が謝るの?叶は悪くないよ!私の不注意でなった事だし!」


なんでこんなに優しくて良い子が傷つかなくちゃいけないんだろう?

いっそのこと性転換してお嫁に貰おうかしら?

そうすれば麗佳を傷つけることしか出来ない無能達から堂々と守れるし。

精神的に追い詰めるなんて小賢しいことしないで暴力で解決しても問題ないし。

駄目ね、あんな無能達に仲間入りするなんて身震いがするわ。

それになにかと女の方がやりやすいのよね。


「あの、叶、さん?」

「麗佳、絶対に幸せにしてあげるからね」

「え、えっと、うん」

「じゃあ、ま、帰るわね。お大事に」

「はーい」




今後の予定をノートに書き出しながら考えるのは12年前のこと。

当時はまだ私も麗佳も小学生で本当の辛さというものを味わったことのない純粋で無垢な子供だった。

人を疑うことをほとんど知らなかった私達はある日、とんでもない過ちを犯してしまった。

その間違いはとても恐ろしく、私と麗佳を地獄へ導いた。

麗佳は私なんかよりも深いところへ堕ちてしまった。

思い出すだけでもおぞましいが消そうにも消せない記憶。


廃れた人気の全くない工場内。


『いやっ!やぁっ、ふぇ、やめてぇ』

『お嬢ちゃん可愛いねぇ。胸も小さいし、きっとここも小さいよね?お兄さんの入るかなぁ?』

『やめて!叶に触らないで!』

『れいかぁ』

『かなえちゃんにれいかちゃんって言うんだね?いい名前だね。れいかちゃん、かなえちゃんに触って欲しくないんだったらお兄さんの言うこと聞けるよね?』

『うん。だから叶を放して!』

『じゃあまずは服を脱いでね?』


幼かった私の身体をまさぐっていた手が離れることに安堵した自分を叱り飛ばしたい。

震える幼い麗佳に走り寄って抱き締めたい。

ニヤニヤ下品めいた笑みを浮かべるこの変態を殴り飛ばしたい。

でも時は戻らない。

この時の私にはただ震えて見守ることしか出来なかった。

犯される麗佳を見ているしか出来なかった。


『っ、はっ』


『やぁぁぁぁ!!いたいいたいいたいいたいいたい!!』


蝋燭や刃物、鞭や棒で痛め付けられる麗佳を見ているしか出来なかった!


『いやぁぁぁぁ!!!』


『あついあづいあづいあついあつい!』


私を守ってくれた麗佳を守ってあげれなかった!


その後、私も手を出されそうになったけれど、その前に警察が来た。

たまたま近くを通りかかった人が麗佳の叫び声を聞いて通報したのだ。

ボロボロの麗佳は直ぐに病院に搬送された。

私は事情聴取を受け、麗佳は緊急入院した。

麗佳に会えたのは事件から一週間後のことだった。

麗佳は怪我のために出た熱で全てを忘れていた。

あの事件の後からだ。

麗佳が過剰に男という生き物に拒絶反応を起こすようになったのは。


「忌まわしい記憶…」


忘れてしまいたい。

でも、忘れられないのは麗佳を守れなかった私への罰。

だから、私は甘んじてこれを受け入れようと思う。


叶視点でした。

皆さんどこまでが許容範囲ですか?

どこまでが書いていいのか分からなかった。

でも私的には結構エグいと思っている。

ちょっと、いえかなり不安(´・ω・`)

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