3:転校生現る!Ⅲ
「…はぁ!?!?」
衝撃がすごくて大きい声を出してしまった。
「いや、でもだったらAクラスにいるのは」
「そう、ルール違反なの。」
僕らがいるAクラスは【能力保持者】専用クラスであって【能力不所持者】がもし嘘ついて隠れていた場合、最悪退学を生じられる。
他にも、能力を使い不正をしたり、暴行等を行えば退学になる等色々と学校のルールがあるのだが
この転校生ナキアは今、僕に告白したことは退学になり得るほど重要なことなのだ。
「で、でも聞いて!」
僕の思考を遮るようにナキアは大きい声を放った
「私、元々は能力持ってたらしいらしいの」
さっきとは裏腹に周りを気にするように僕の耳元に近づいてそう囁いた。
(持ってたらしい…?まるで誰かに、奪われたり、または封印されたりしたみたいな言い方だ)
疑問を感じた僕はその疑問をナキアに聞いた。
「私も詳しくは分からないんだけど…誰かに封印されたみたいな。」
首を傾げながらそう答えた。
「その話は誰から聞いたの?」
「私、親いないからさ…、周りのおばあちゃんとかに育てられてて、そこで暮らしてた時に…。」
「自分のいないところで噂話程度な感じで流れてるのを聞いたと。」
ナキアは小さく頷いた。
「なら、尚更なんで『ウール』なんて嘘ついたんだ」
僕は最初、挨拶の時に語っていた能力について聞いた
「私が封印される前に私の能力を見た人はみんなひつじの顔をしてたって」
少し顔を曇らせてそう答えた。
僕と少しと似てる、能力が異形なタイプだと確信した。
それからもっと詳しく聞くとAクラスに入ったのはこの街の特別援助で【能力保持者】は学費や色々な経費が全額負担されること
親がいなくて1人暮らしをしてるナキアは、もちろん家賃や生活費が払えないが【能力保持者】は特別猶予として就職するまでは、国が負担してくれることがあるかららしい。
しかし、能力を封印する能力は確か…。
「お願い!私を助けて!」
ナキアは両手を縦にし合わせて考え事してる僕に懇願してきた
できないことも無い。しかし前に語った通り永久的な異常状態にはランダム性という脅威があるのだ。
一歩間違えたら死ぬことも有り得る。
「いいけど、本当に保証しないぞ。」
僕はそう言って左手の手のひらをナキアに向けた。
ナキアはこれしか希望はないと言わんばかりに目には決意がみなぎっている目で1回だけ頷いた。
「すぅー、」
僕は大きく呼吸をして
「【 ABNOETER NALITY】」(永久的でランダム的な異常)
と唱えた。
左の手のひらが赤く光り、その光がナキアを包み込んだ。
光は数秒間光り続けてやがて、ゆっくりとナキアの体内に滲んで入ってくように消えた。
「…なるほどねぇ。」
僕は指を顎に当てこすりながら、目の前の状況に小さく笑うしか無かった。
「ひつじではなくてヤギじゃないか。」
僕の目の前にいるナキアは黒く禍々しい目元を隠すようなヤギの角を付けた仮面をしてそこに立っていた。




