2:転校生現る!Ⅱ
自分は、日常を好んでる。
…なのに今は
「ねぇねぇ!ここって何を飼ってるの!?」
隣でうるさい転校生を学校紹介してる。
時は少し前に遡る。
ー数分前
「あぁ、テータ?少しいいか」
イヤホンして音楽聞きながら、弁当を食べてた時だ。
ここの学校では昼ごはんの時間はある意味自由時間で生徒も先生も好きなところで自由にご飯を食べれる。
だから、教室には大体僕以外は残らない。
そんな教室で担任の笛田が声かけてきた。
「あ、えっとなんか用…すか?」
面倒事は断ろう、と心に誓い警戒しながら応答した。
「隣の席のやつに学校のルールや、案内してあげないか?、校長のやつがそこら辺の手続きをしなかったらしくて」
「嫌です!そもそも校長が手を抜いたのをなんで生徒の僕がやらないといけないんですか?」
…なんて言える程、現実の僕は自我を相手に伝えるのが得意ではなかった。
「はい。」
多分いま口元にマイクを置いても聞こえないぐらい小さい声で答えた。
ー結果今、僕はうるさい転校生と隣にいる。
「ねぇーってばー!ここ何を飼ってるのぉ??」
校庭の中にある小さな小屋に指をさしながら転校生のナキアはワクワクした顔で聞いてくる。
「…リアって名前のニワトリだよ」
「え?何にもいないけど??」
ナキアはきょとんとした顔でこっちを見てきた。
「…【CLEAR】(透明化)の【能力保持者】だからな。」
「生き物でも能力持つの!?!」
「…きみ、小学校で習ってないの?」
ナキアは黙って俯いてしまった。
「ぁ、失礼だよねごめん。」
「う、ううん! あ、あのさ、君 じゃなくて、ナキアって呼んでよ。これからも関わるんだし」
「そうだね。よろしく、ナキアさん」
「よろしくね!テータくん!」
唐突だが、名前呼びすることになった。今までそんな人僕の高校生活では居なかったから違和感がすぎる。
「ところでさ!テータくんの 能力は何?」
「…。」
僕は黙ってその場で目線を下に逸らした。
「あ、ごめんね」
咄嗟にナキアはぼくに謝った。
言えないのではない。言って引かれるのが怖いんだ。
「ナキアさんにだけ教えるね」
僕はナキアの目を見つめてそう語った。
「うん」
ナキアも誰にも言わないと言わんばかりの真剣な目になって答えた。
「【ANOMALOUS CONDITION】」
「…?」
ナキアは再びキョトンとしてしまった。
「能力としては異常態 相手もしくは自分自身に指定の身体の変化や強化、または永続的でランダムな異常状態を与えることが出来る。」
と淡々と答えた。
「あ、あぁ…えーっと?つまりさ、凄いってこと?」
知らないけど相手が熱弁してる時のアニメみたいな反応をした。
「まぁ、つまりは相手や僕を異常に出来るんだよ。」
だから僕は普通が好きなんだ。
自分や周りを巻き込んでしまう能力、周りが避けるのも当然の能力だからな。
「でも!それってすごいことでしょ!?」
目をキラキラさせながらナキアは語った。
「【能力不所持者】でも【能力保持者】にできるってことだもんね!」
出来ないわけではない、現に僕は永続的でランダムな異常状態でこの能力、【ANOMALOUS CONDITION】を手に入れたんだから
「あ、あのさ、わたしさ嘘ついたことがあるんだよね。ごめん!」
ちょっとだけ、不安そうな顔でナキアは答えた
「…?」
「私ね。ほんとは…【能力不所持者】なの!!」
「…はぁ!?!?」




