16:一難去って
―あの後結局、泣きに泣いて疲れたナキアはすやすやと寝てしまい、テータは仕方なくナキアの家から一人で帰ることにした。
もちろん戸締りの時は鍵を借りるなんてやばいことではなく能力
【ABNOTEMPORALITY】(一時的で完璧に求めた異常)で
【HARD】(固める)
を使ってドアを固めて帰ることにした。
ナキアが起きる頃には能力は時間制限を切れるから問題ないだろう。
そして、色々なことが起きて疲れきった身体をベットに横たわったて、初めて疲れが取れる感覚になり始めた。
(僕は今日、初めての喧嘩で、初めて死んで、初めて…女の子の部屋に行った。)
テータは心のザワザワを抑えながら、今日のことを心の中で振り返った。
ナキア、最初はただの転校生だった。
それが今では離れれないような存在にテータの中ではこの1ヶ月程度でなってしまっていた。
主であって、友達であって、欠かせない存在。
ナキアはテータにとって凄く特別で異例な存在である。
そして今回ここに、救世主という関係もできた。
データはそんなモヤモヤする気持ちとともに、疲れ果てた身体を布団に委ねて眠りについた。
ー次の日
深い眠りを妨げるように
「ピンポーン」
とチャイムが鳴り響いた。
テータは眠気まなこを擦りながら身体を起こす。
自分の部屋にある勉強机にはおにぎり二つとひとつの置き手紙が置いてあった。
『ご飯もお風呂も入らずに寝ちゃって、相当疲れていたんでしょ。これ作り置きだけどちゃんと朝はたべなさいよ byお母さん』
テータはその置き手紙に少し涙腺が緩みかけていた。
「ピーンポーン」
再びチャイムがなった。
テータは置き手紙を大事そうに勉強机のタンスにしまって玄関に向かった。
「今開けますよー、っと」
テータがそう言いながら扉を開けると、そこには小さな紙袋を両手に持ちながら目の前に立つナキアがいた。
ナキアはボロボロになってるテータの服と身体を見て少しだけ顔を俯いてしまった。
「…まぁ、入れよ。」
そう言ってテータはドアを開けナキアを家にあげた。
廊下の道をテータ先導に進んでいく
昨日までは他人の家にあげてもらってるとは思えないほどふざけていたナキアは空気のように静まり返っていた。
「ご飯食べれたか?」
何気ない質問にすら、返答をしないナキアをテータは不審に思い
「パチン。」
後ろを振り返りナキアの頬を両手で叩いた。
ナキアは叩かれた勢いで目線をあげるとそこにはテータが少し笑みを浮かべてる表情が見えた。
「今日やっとこっちを向いたな。」
そう言いながら笑いかけるテータにナキアは少しだけ笑みをこぼした。
「そんな落ち込んでるといつも作ってやってるトースト食わせないぞ?」
そう言いからかうテータに
「主に食べさせないとは何事よ」
と下手っぴな拗ね顔をナキアは披露した。
ありくらげ。です
感想、ご質問受け付けております。
ストーリーに干渉しない程度の質問にはお答えします。
ではまた。




