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彼女に、ただ笑って欲しかっただけ

作者: あさま勲
掲載日:2026/02/22

 私は、ただ彼女に……いや、彼女たちに笑って欲しかっただけなんです。

 ……ですが、それが想定外の結果をもたらしてしまいました。

 仕事が終わり、事前に自腹切って買っておいたアイスキャンデーを

「食べて良いよ」

 と、皆に配りました。

 その際、私は、ちょっとした悪戯心から皆に言ったんです。

「アイスクリームって、実は低カロリーなんだよ?」

 一部の面々は『あさまさんが、また変なことを言ってる』っといった反応でしたので、私は話を続けます。

「アイスクリームは冷たい。冷たいアイスを食べると体温が下がる。体温が下がると人間は体温を維持するためにカロリーを使う。そのカロリー収支まで考えるとアイスクリームって実は低カロリーな食品になるんだよ?」

 そう言ったんですよ。

 一人が私の話に食いつきました……体重を気にしてそうな子でしたが、私は全く気にしてませんでしたね。

「つまり季節によって、アイスクリームのカロリーは変化するんです?」

「そう……冬場のアイスは寒さ故にカロリー消費が激しくなるから低カロリーなワケだ」

 彼女の問いに、私はそう答えると、物凄く感心しており、

「そうだったんだ……」

 などと納得したように呟いています。

 他の面々も、私の説明に反論できそうな気配はありませんでした。

 ……ちなみに私、思いっきり感心されて内心、凄く困ってましたよ。

 だって、今の説明って単なる屁理屈なワケですから。

 ちなみに私、根は正直者なので、この屁理屈を皆が信じたままにしておくのは後味が悪いし、本当の事を伝えれば笑って貰えると意を決して本当の事を言ったわけです。

「いや、今の説明だけど、物凄い屁理屈なんで真に受けちゃ駄目だよ?」

 私の言葉に、彼女は激怒したようです……いや、私は笑って欲しくて、笑い飛ばして欲しくて本当の事を打ち明けたわけ何ですけど?

「あ~さ~ま~さんっ! 嘘ばっかり吐く~っ!」

 彼女が男だったら、殴られていたかもしれない剣幕でしたよ。

「いや、嘘吐きじゃないから本当の事を言ったんだけどっ!?」

 そう伝えますが、彼女は聞く耳を持ちません。

「落花生の件も大嘘吐いてくれたしっ!」

 ……うん、忘れてたけど落花生は木の実なんだよって話はしたっけ。

 ここで『落花生』ってタイトルのショートショートをアップしてますが、それの要点を簡潔にまとめホラ話として皆に伝えたら、彼女は信じちゃったっけ。

 一応、『落花生』の作品アドレス貼っておきますね『https://ncode.syosetu.com/n0337fc/』

 ちなみに『落花生は木じゃなくてマメ科の一年草だよ?』と伝えた時は彼女は全然怒ってなかった……怒ってた素振りは見せなかったんで、それを今さら蒸し返されるとは思いもしませんでしたよ。

 怒ってなさ気に見えて、実は怒ってたと……女は怖いねぇ。

「ちなみに言ってる事自体は間違ってないよ? ……ただ言うほど人間は体温維持にカロリー使ってないってだけでさ」

 とりあえず伝えてみますが何を言っても無駄でしたね……

 ワリと温厚な子だと思ってたけど、アイスクリームはカロリー収支まで考えると実は低カロリーってホラ話で、ここまで激怒されるとは思わなかった……逆鱗に触れるとは、まさにこの事だったんでしょう。

 後日、上司や同僚にアイスを配りつつ件の屁理屈を交え『アイスは低カロリーだ』と言ったら、あの子が真に受けちゃって『今の説明は物凄い屁理屈だから真に受けちゃ駄目だよ?』と伝えたら、そこまで怒らなくても良いのに……というほど激怒されちゃった。と愚痴りました。

 皆の反応ですが……

『そりゃ、アンタが悪い』『あさまが悪いだろ』等々、惨憺たる物でしたよ……

 いや、タイトルにある通り、彼女に、ただ笑って欲しかっただけ……なんですけどね。

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