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In the luce  作者: RRR
二年生編
51/57

episode24

「忙しいなら……私、時間つくるから!」




梨々香の声は震えていた。

それでも、蘭の手を離すまいと必死だった。


蘭の瞳が揺れる。けれど、その奥に宿った感情は、もう止められないほどに溢れ出していた。




「――いつも、そう言って……結局、他のことばっかじゃん」

抑えていた想いが、堰を切ったように口からこぼれ落ちる。


「部活に生徒会、恋愛なんて、二の次なんでしょう? いつだって、完璧な梨々香でいたいだけで……」


「違う!」

梨々香の声が重なる。

「蘭だって、ダンスのことなんも言ってくれなかったじゃない。 一緒に生徒会、やってくれればよかったのに……」


涙がにじんだ瞳で、梨々香は蘭を見つめる。

梨々香の口から溢れる言葉はもう止まらなかった




「私の家のこと、知ってるくせに……。なんでわかってくれないの」




蘭は目を見開き、そして小さく、笑った。

その笑みは、寂しげで、でもどこか安堵したようでもあった。


「……やっぱり、私たち……別れた方がいいみたい。お互いのこと全然理解できていないもの」

蘭の声は、まるで自分に言い聞かせるように優しく響いた。


「……やだ」

梨々香は蘭の腕を掴もうとする。


「やだよ、待って……蘭……っ!」


でも、蘭はもう背を向けていた。

そして、ハロウィンの喧騒に紛れるように、人混みの中へ――


「蘭!!」


梨々香の叫びも、仮装の笑い声や屋台の呼び声にかき消されていく。

追いすがる足が止まる。視界が滲み、もうその姿は、どこにも見えなかった。


取り残された夜の街で、梨々香はただ立ち尽くしていた。


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