表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
In the luce  作者: RRR
一年生編
3/57

episode 1

朝の教室。春の陽がやわらかく差し込む中、新しいクラスの席替え表を見ていた梨々香はふと隣の席に目をやって驚く。




「あ……」

昨日、公園で踊っていた女の子、一条蘭。蘭もまた梨々香の視線に気づいて目を細めた。

「……昨日の」

蘭は机にカバンを置きながら、そっけなく口を開いた。

「誰にも言わないで。昨日のダンスのこと。あんなの誰にも見せるつもりなかったから」

その声は冷たいようでいて、どこか怯えているようだった。

「……うん、もちろん」

梨々香はふわりと微笑んだ。

「2人だけの秘密だね」

その言葉に、蘭は一瞬まばたきをした。

微笑んでいる梨々香の瞳が、ほんの少しだけ寂しげに揺れていることに気づく。

(……なんで、そんな顔をするの?)

言葉には出さないまま、蘭はなぜか胸の奥が少しだけざわついた。




放課後、教室で荷物をまとめていた蘭に梨々香が声をかける。

「ね、交換条件。私が今からいうことを約束してくれたら、秘密は守る」

「……は?」

「放課後、またあの公園でダンス見せて。部活終わったら見に行くから」

「……あなた、私のこと脅しているの?」

「違うよ。見ていたいだけ。蘭ちゃんのダンスが、すごく綺麗だったから」

蘭はしばらく考えてから、面倒くさそうにため息をつく。

「……好きにすれば」

「ありがと」

梨々香は嬉しそうに笑いながらもどこか遠慮がちな笑顔を蘭に向ける。

“秘密”と“約束”でつながった2人の距離は、まだ遠いけれど、確実に何かが始まっていた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ