表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
91/96

本当の地獄

 ※とあるミステリーの真相について触れています。未読の方は先に進まないでください。 



   本当の地獄

   

 ほんの数分……

 

 離れのベッドで良美ちゃんの顔をした勝男が


「そっちこそが二人の良美を殺したんだ。姉の良美と妻の――」


 そう言い放ったあと……

 

 不意に良美ちゃんの柔和な顔が……

 

 

 求めよ、さらば与えられん

 あなたにも殺人事件が書けるよ!

 だからそれだけに集中して!

 ミステリーのことだけを考えて!

 

 本格ミステリーって結局雰囲気なんでしょ?

 残虐な殺され方は祝福された死なんでしょ?

 心臓を抉られ首を撥ねられた死体は祝福されてるんでしょう?

 

 あなたにも殺人事件が書けるよ!

 だからそれだけに集中して!

 ミステリーのことだけを考えて!

 

 求めよ、さらば与えられん

 知ってる? ジェリコーって画家。

 メデューズ号のいかだってすごい油絵があるんだ!

 

 私は心から応援してるよ!

 

 だから……

 ……助けて……

 ……勝男が……

 ……サイコパスの勝男が……

 

 それが良美ちゃんの最後の言葉だった。

 いや、最後の言葉にしたかった!

 

 最後の……


 言葉に……


 最期ではなく……


 最後の……


 いや、やはり……


 私は良美ちゃんを助けられなかった……


 結局……


 私が良美ちゃんを殺してしまった……


 どこかにそう書いている。

 

 殺そうとした勝男はどこかに行ってしまって、ベッドの上にはただ私のミステリー執筆を純粋に応援している良美ちゃんしかいなかった。

 

 良美ちゃんを助けたかったのは事実だ!

 

 すべては勝男の――

 

 サイコパスの勝男の仕業だった。

 

 良美ちゃんも多重人格(解離性同一性障害)だった。

 

 その人格の一人、勝男が……

 

 しかし、勝男だけを分離して殺すのは不可能だった!

 

 だから……

 

 仕方なく……

 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ