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幼馴染と青春の1ページを

作者: 高橋

①登校


//陽太の部屋

携帯のアラーム音

陽太「うーん。もう朝か?」

陽太のお母さん「陽太。起きなくていいの?朝練、あるんでしょ」

陽太「今、起きるって」

陽太のお母さん「陽太のために、言ってるんだからね」

陽太「はーい」

陽太のお父さん「陽太。おはよう」

陽太「父さん、母さん。おはよう」

陽太のお母さん「陽太。パン、何切れ食べる?」

陽太「1切れでいいや」

陽太のお父さん「1切れだけでいいのか?2枚くらい食べないと持たないぞ」

陽太「2枚食べてる時間、無くなちゃった」

陽太のお母さん「だから、もう少し早く起きなさいって言ったのに」

陽太のお姉ちゃん「陽太のことだから、バスケの雑誌でも見て、夜更かししてたんでしょ」

陽太「何で、分かるんだよ」

陽太のお姉ちゃん「陽太のことなんて、お見通しだっちゅうの。じゃあ、私は先、行くから」

陽太のお父さん、お母さん「お姉ちゃん。行ってらっしゃい」

陽太のお父さん「私も、そろそろ出るかな」

陽太、陽太のお母さん「お父さん。行ってらっしゃい」

陽太のお母さん「陽太。はい、お弁当」

陽太「サンキュー」

陽太「母さん、行ってきます」

陽太のお母さん「行ってらっしゃい」

//家の扉を閉める音

//靴音

陽太「あ、葵。お前も朝練か?」

葵「陽ちゃん。そうだよ。陽ちゃんも朝練?」

陽太は、隣の家に住んでいる幼なじみの「渡辺葵」と会った。


陽太「おお。試合も近いからな。ってか、吹奏楽部も朝練するのな」

葵「私たちは、コンクールとか大きい大会があるわけじゃないけど、卒業公演が近いから、3年生が集まってやってるんだ」

陽太「そうか。そっちも卒業公演が最後になっちまうのか」

葵「そうだよ。陽ちゃん達だって、試合が最後でしょ」

陽太「そうなんだよなぁ。まだまだやりたいけど、最後なんだよなぁ」

葵「大学行っても続けるんでしょ?」

陽太「おお。続けるに決まってるだろ」

葵「私も、大学に行ってもサックスを続けるつもりだよ」

陽太「じゃあ、お互いに続けていくってことだな」

葵「そうだね」

陽太「話、変わるけど、葵。お前もバスケの試合、見に来いよ」

葵「美希が見に行くなら、見に行こうかな」

陽太「原田は、絶対見に来るだろう。彼氏の恭平が出るんだから」

葵「そうだね」

陽太と葵は、校門の前まで来ると、お互いの朝練の場所へと向かった。


②朝練


//バスケシューズの音が響く体育館

バスケ部の監督「もっと、攻めていかないと、リバウンドも、ちゃんととって」

陽太、他の部員「はい」

バスケ部の監督「次、3on3やるから、準備して。試合のない部員は、得点係やってくれ」

部員「はい」

陽太と親友の恭平は、違うチームになった。

陽太「恭平のチームには負けないからな」

恭平「俺のチームの負けないからな」

陽太「うらみっこなしってことで」

恭平「了解」

試合をして、恭平のチームが陽太のチームに勝った。

陽太「恭平の方が、俺よりやっぱ上手だわ」

恭平「そんなことないだろ」

バスケ部の監督「今日の朝練は、ここまで。みんな、朝礼に遅刻しないように」

部員「はい。ありがとうございました」

//体育館と同時刻の音楽室

陽太と幼馴染の葵が朝練をしている。

3年生だけが集まり、3年生だけの卒業公演に向けて、練習をしていた。

葵の代は、10人と人数が少ないため、1人、1人が目立つような卒業公演になる。

美希「今日の朝練では、この曲練習しよっか」

他の部員の3年生「賛成!」

一通り、通しで吹いていく。

吹き終わった後、葵の親友でトロンボーンを担当している美希が言った。

美希「私たちの代って、人数が少ないから、ミスしたとしたら、すぐ分かっちゃうよね」

葵「アハハ。そうだね」

男子「でも、俺らの代は、少ないけど、後輩がたくさん入ってくれたから良かったよな」

全員「うなづく」

美希「そうだよね~。吹奏楽って人気のはずなのに、私達の代は、少なかったんだよね」

男子「まあ。スポーツをやりたいってやつが多かったんじゃね。たまたま」

葵「確かに、そうかも。スポーツ系の部活は、どれも均等に部員いるもんね」

美希「こうして、みんなで集まって、練習したり、話したりするのも、あと何回か。寂しくなるね」

男子「原田!なに、感傷に浸ってるんだよ。あと、何回もあるだろ」

美希「うるさい。寂しいなあ~って思っただけだし」

葵「美希、そうだよね。でも、あと何回かしかないんだから、心残りがないような演奏をしようね」

美希「そうだね。よし、みんな頑張ろうね」

男子「おう」

女子「うん」

こうして、葵たちの朝練も終わった。


③授業


//陽太の教室

先生が、現国の授業を行っている。

先生「この時の、作者の心情についてどう思っていたのか?じゃあ、樋口、答えてください」

陽太「俺っすか。ええっと、嬉しくもあり、寂しくもあったと思います」

先生「なぜ、そう思ったのか、教えてください」

陽太「文章を読んでいて、嬉しく思うともと寂しく思うとも書いてあったので、そう思いました」

先生「そうだな。この作者は、この文章で嬉しいと寂しいの両極端の表現をしているな。じゃあ、次の文章を渡辺。読んでください」

葵「はい」

葵は、文章を読む。

先生「ありがとう。座ってください」

葵「はい」

現国の授業が終わったとは、英語の授業だ。



④昼休み


//教室

美希「現国の授業の次は、英語の授業って。文章を読む授業が続くわよね~」

葵「そうだね。でも、午後の授業は、選択科目だから。そうじゃないよ」

美希「そうだね。午後の授業は、進路に合わせた授業だもんね」

葵「それより、美希。恭平君とお昼一緒じゃなくて、良かったの?」

美希「恭平!恭平とは、隣の家に住んでいるんだから、いつでも一緒に食べられるわよ。それより、葵と一緒の高校生活は、後、1年で終わってしまうんだから、私は、葵と一緒に食べたいのよ」

葵「ありがとう」

美希「何、お礼言ってんのよ」

//葵と美希の少し、離れた教室の場所

恭平「陽太。何、さっきから葵ちゃんのことチラチラ見てんだよ」

陽太「見てねえよ」

恭平「気づいてねえと思ってんのかよ。お前挙動不審だし、見てるの、バレバレなんだよ」

陽太「俺、そんなにバレバレか?」

恭平「気づいてないの、葵ちゃん本人だけだぜ」

陽太「はあ。葵は気づいていないのに、周りは気づいてんのかよ。あいつどんだけ、鈍感なんだよ」

恭平「葵ちゃんは、しっかりしているけど、鈍感な所もあるみたいだから、陽太が言わないとずっとこのままだと思うよ」

陽太「そうなんだけどよ。今更、どう言えばいいのか分からねぇんだよ」

恭平「はっきりと、思っていることを伝えればいいんだよ。俺も、美希に告白した時に、そうしたし」

陽太「そうだけどさ。幼馴染で、ずっといたから、その関係が壊れることになるかもしれねぇってことも怖いんだよな」

恭平「怖がっていたら、葵ちゃん、誰かにとられるかもしれねえぞ」

陽太「なんだよ、それ」

恭平「陽太!お前、知らねえの。葵ちゃんってモテるんだよ」

陽太「葵がモテる?聞いたことねえけど」

恭平「陽太は、気づいてねえだけだよ。後輩で、葵ちゃんのことが可愛いって言ってるやつたくさんいるんだぜ。その証拠に、吹奏楽部も俺らの学年は、人数少ないけど、下の学年は人数が多いんだよ。美希もうちらの代は少ないけど、後輩は多くて良かったって言ってたし」

陽太「あれって。吹奏楽をたまたまやりたいやつが、俺らの代は、少なかったってわけじゃなくて?」

恭平「吹奏楽は、元々人気のある部活だから、俺らの代がたまたまやりたいやつが少なかったってことは一理ある。でも、吹奏楽部が新入生への部活紹介の時に、葵ちゃんがソロパートを披露した時に、感動した生徒が多くて。あの先輩、誰だってなったらしい。葵ちゃんは、清純な雰囲気だし、見た目も可愛いからね」

陽太「確かに、葵は可愛い。それは、この学校の中じゃぁ、俺が1番に分かってるし」

恭平「なんだよ、それ。じゃあ、早く告白しろよ。じゃねえと、本当に誰かにとられちまうぞ」

陽太「分かった。頑張ってみるよ」

//教室

美希は、陽太がチラチラと葵のことを見ていたことに気づいていた。

美希「葵は、樋口のこと、どう思ってるの?」

葵「どうって。陽ちゃんは、幼馴染だけど」

美希「それだけ?」

葵「それだけって、それだけだけど」

美希は心の中で、「これは。樋口が頑張らないとダメみたいねえ」と思った

美希「本当に、それだけなのね?」

葵「それだけだけど、美希。変なこと言わないでよ」

こうして、昼休みが終わり、午後の授業になった。


⑤放課後(部活)


//教室

授業を終えて、放課後になり、それぞれが自分の部活の場所へと向かう


//バスケの部の部室

陽太と恭平が話している

恭平「陽太、お昼休みに言ったことだけど、焦らなくても、お前のペースで告白すればいいからな」

陽太「まあ。そうだよな。焦った所で、良いことなさそうだもんな」

恭平「そうだぞ。葵ちゃんがモテるのは、本当のことだけど、陽太と幼なじみっていうのも、知っている人多いから、そんな簡単には声かけられないと思う」

陽太「そうなんだ。でも、なんで俺と幼なじみだと声かけられないんだ」

恭平「一部の生徒の間では、陽太と葵ちゃんが一緒に居る所を見かけて、付き合っていると噂している生徒がいるみたいだぞ」

陽太「俺と葵が!まだ、付き合っていないぞ」

恭平「まだって。でも、そういう噂があるのは、陽太にとって、好都合なんじゃね」

陽太「だな」

陽太と恭平は、話しをしながら、体育館へと向かった。

//体育館

陽太は、バスケ部のキャプテンである。

陽太「みんな、集まったな。試合も近いから、気を引き締めていこう。でも、怪我だけは気をつけていこうな」

部員「はい」

バスケ部の監督「試合をするから、3年生と1、2年生で別れるように。3年生にとっては、次が最後の試合になるし、1、2年にとっては、3年生とする最後の試合になる。5人しか試合には出られないが、みんなが一緒に戦っている気持ちでやっていくんだ」

部員「はい」

一方、葵も放課後部活に励んでいた。

//音楽室

吹奏楽部の顧問の先生「1、2年生と3年生で別れて練習してください。3年生は、卒業公演の練習を1、2年生は次のコンクールに向けて練習をしてください」

部員「はい」

美希「1、2年生は、このまま音楽室に残って、3年生は別の場所へと移動になります」

美希は、吹奏楽部の部長である。

3年生は、卒業公演に向けて練習をするために、体育館の壇上を借りていた。

吹奏楽部のコーチ「3年生のみんなは、僕と一緒に体育館へ移動しましょう」

3年生「はい」

//体育館

陽太達、部員は10分間の休憩に入っていた。

その時に、葵達3年生が体育館へとやって来た。

恭平「そういえば、美希が今日から吹奏楽部の3年生は卒業公演に向けて、体育館の壇上で練習をするって言ってたな」

陽太「そうなんだ」

他の3年生の部員「わあ。葵ちゃんじゃん。やっぱり、可愛いよなぁ」

1年生の部員「葵先輩って?」

3年生の先輩「吹奏楽部のサックスを担当している女の子だよ」

1年生「ああ。渡辺先輩のことですか。新入生への部活紹介の時にソロで吹いてた?」

3年生「ああ。その子が葵ちゃんだよ。ソロで吹くなんて、カッコイイよな」

1年生「確かに。音楽に詳しくない僕でも、カッコイイと思いましたもん」

3年生「吹奏楽部って、体育館で練習するんだな」

恭平「ああ。卒業公演で3年生だけで演奏をするから、その練習をするって言ってたから」

3年生「さすが。彼女が吹奏楽部の部長のことだけあって、知ってるんだな」

1年生「ええええ!恭平先輩って彼女いるんですか?」

恭平「ああ。そうだよ」

10分間の休憩が、雑談で盛り上がった後、陽太達は練習を再開した。

/体育館壇上

葵達は、椅子を準備して、練習を始めた。

吹奏楽部のコーチ「3年生は、10人しかいないから、それぞれにソロパートあります」

3年生の女子部員1「ソロパート、緊張するなぁ」

3年生の男子部員1「俺も。ソロとか吹いたことねえし」

美希「それねぇ。でも、ソロで吹けることなんてめったにないから貴重なことよね」

3年生「そうだね(女子部員)そうだな(男子部員)

吹奏楽部のコーチ「じゃあ、まず3曲披露するうちのクラシックの曲からいこうか」

3年生「はい。お願いします」

こうして、吹奏楽部も体育館での部活動を始めた。

/体育館

バスケ部は、試合形式の練習を引き続き行っていた。

1、2年生のチームと試合をして。

陽太「1、2年生も上手になってきているな」

恭平「そうだな。頼もしい存在だね」

陽太「油断すると、すぐにボール取られちまうな」

恭平「アハハ!油断するなよ」

陽太「分かってるって。冗談だよ、冗談だよ」

恭平「それならいいけど」

バスケ部の監督「集合。今日は、ここまでだ。明日は、部活動は休みだから、みんな休養をとるように」

部員「はい。ありがとうございました」

/体育館の壇上

吹奏楽部の部活動もバスケ部と同様の時間に終わった。

吹奏楽部のコーチ「明日は、部活動はお休みです。皆さん、お疲れ様でした」

3年生「お疲れ様でした」


⑥家


//陽太の家

陽太は、部活動が終わって、家に帰ったら筋トレをするようにしている。

筋トレは、陽太が毎日欠かさず行っていることだった。

陽太「よし、後30回やるぞ」

陽太が筋トレをしていたら、部屋がノックされた。

陽太のお姉ちゃん「陽太。あんた、筋トレするのは良いけど、ほどほどにしておきなさいね」

陽太「分かってる。後、もう少しだけ」

陽太のお姉ちゃん「まったく。私は忠告したからね」

陽太のお姉ちゃんは、陽太の部屋を出ていった。

バスケの試合を近くに控えているために、手を抜くことはしたくなかった。いつも、手を抜いるわけではないが、最後の試合ということもあり、いつも以上に気合が入っていった。

陽太は、ふと窓の外を見た。陽太の部屋の向かいは、葵の部屋だった。

陽太「アイツ。起きてるかな」

陽太は、葵に連絡を取ろうとしたが、辞めた。

陽太「あいつも今、卒業公演で忙しいから、終わったら言えばいいか」

陽太は、自分の試合と葵の卒業公演が終わったら、葵に告白をしようと決めていた。

それまでは、試合に専念しようと決めた。


⑦試合


//市内の体育館

先週、葵達吹奏楽部の卒業公演が終わり、今日は陽太達、バスケ部の試合の日になった。

試合は、3年生だけで構成されたチームである。

試合は、序盤、他高に早々、得点を許してしまい、陽太達は、劣勢に追い込まれてしまった。

陽太「みんな、気を取り直していくぞ」

3年生「おう」

美希と葵は、バスケの試合を見にきていた。

美希「今、うちの高校劣勢みたいだね。相手に先に先制点を許してしまったから」

葵「そうだね。得点できるといいけど」

美希と葵が話していると、美希がいきなり大きい声で恭平のことを応援しだした

美希「恭平~、頑張れ!」

恭平は、一瞬、美希のことを見てうなづいた

美希「葵も、樋口のこと、応援してあげなよ」

葵「私はいいよ。大きい声だすのか苦手だし」

美希「樋口陽太の最後の試合なんだから、応援してあげなさいよ。そうじゃないと、うちの高校。負けちゃうかもしれないのよ。葵が応援したら、樋口も喜ぶと思うから」

葵は、少し考えた後、大きな声で言った

葵「陽太君。頑張れ」

陽太は、葵が大きい声を出したことに驚いたが、葵の方をみて、グーを出した

それを見て、チームメートの3年生は、言った

3年生1「葵ちゃんって、あんな大きい声だすんだな」

3年生2「俺も。あんな大きい声出しているの初めて聞いたわ」

恭平「陽太。俺たち頑張らないとだな」

陽太「よし、みんな後半切り替えていくぞ」

3年生「よっしゃー!行くぞ!」

後半が始まり、陽太達は調子を取り戻し、自分達のいつものプレイができるようになっていった。

恭平「陽太。パス」

陽太「おう」

陽太は、ゴールに向けて、思いっきりボールを放った。

陽太の放ったボールは、ゴールに吸い込まれるように入っていった。

陽太達の高校は、陽太のゴールを皮切りに次々とゴールをしていった。

同点になったとこで、後、数秒となった。

最後の数秒の所で、陽太がボールを放ち、陽太達の高校が優勝した。

陽太「やったー!」

恭平「俺ら、優勝したんだな」

3年生「やったー!」

試合後の挨拶が終わった後、1、2年生も3年生の周りに集まってきた。

1、2年生「先輩、おめでとうございます」

陽太「みんな、ありがとう」

バスケ部の監督「みんな。良く頑張ったな。おめでとう」

3年生「ありがとうございます」

美希「バスケ部、優勝してよかったね」

葵「うん。本当に良かった」

美希と葵は、バスケ部のことを微笑ましく見つめ、会場を後にした。


⑧告白


陽太のバスケの試合が終わって、何日が経った後、葵に告白をすること決めた。

普段は、幼なじみであるため、色々なことを言い合える中だが、告白となると恥ずかしくなってしまい、中々踏み出すことができないでいた。そして、自分が告白をすることによって、今までの関係を壊してしまうのではないという不安もあった。陽太と葵は、高校までは一緒だったが、大学は別々の大学を希望している。そのため、隣の家に住んでいるとはいえ、今までとは違い、会えることが少なくなってしまう。だから、高校生である今のうちに告白をしようと決めた。

//陽太の家

陽太は、葵に勉強を教えてほしいと家に呼び出した。

葵「陽ちゃんの家に遊びに来るの、久しぶりだね」

陽太「そうだな。最近は、部活の試合と葵の卒業公演があったから、来てなかったな」

葵「だね。陽ちゃんは、何の科目を教えてほしいの?」

陽太「数学が苦手だから、数学を教えてほしいかな」

葵「分かった。私は、数学得意だからまかせて」

陽太と葵は、参考書を広げて勉強を始めた。

陽太「ここは、この公式とこの公式を組み合わせればいいのか」

葵「そうだよ」

陽太「分かった。ありがとう」

2時間勉強をしていたが、休憩を取ることになった。

陽太「少し、休憩するか。俺、飲み物とお菓子取ってくるわ。何が良い?」

葵「お茶がいいかな」

陽太「分かった。お茶だな」

陽太は、休憩の時に告白をしようと決めた。

陽太「葵、話があるんだけど」

葵「陽ちゃん。あらためて何?」

陽太「俺は、俺は…」

葵「俺は…?」

陽太「俺は、葵の事が好きだ。付き合ってください」

葵は、びっくりして固まってしまう。

陽太「小さい頃から、ずっと好きだった」

葵「ありがとう。私も陽ちゃんことが好きです」

陽太「本当か?」

葵「本当って、嘘をつく必要がなんてないよ?」

陽太「そうだよな。無いよな」

葵「そうだよ」

陽太「変な感じになっちゃったけど、あらためて、俺と付き合ってください」

葵「はい。よろしくお願いします」


⑨学校


//教室の片隅

陽太と恭平が話をしている。

恭平「おお。ついに、葵ちゃんに告白して、付き合うことになったのか。おめでとう」

陽太「ありがとう。恭平がアドバイスをしてくれたおかげだわ」

恭平「まあな。本当に良かったよ」

陽太「まあなって、でも恭平がいなかったら、告白できなかったかもしれないから、本当にありがとな」

//教室の別の場所

葵と美希が話をしている。

美希「じゃあ、陽太君と付き合うことになったってこと?」

葵「そうだよ」

美希「そうだよって。そんな簡単に答えられると拍子抜けしちゃうわよ」

葵「そうなの?」

美希「ホント、この子は天然ぼけなんだから」

葵「天然ではないよ」

美希「天然な人って、みんなそう言うのよね。でも、樋口と付き合うことができて本当によかったわね」

葵「美希、ありがとう」

美希「私は、何もしてないけどね」

//放課後

付き合ってから、陽太と葵は一緒に帰っている。

葵「美希が、陽ちゃんと付き合うことになって、おめでとうって言ってくれたよ」

陽太「原田もか?恭平もそう、言ってたわ」

葵「恭平君も?カップルって似るのかな?」

陽太「そうかもしれないな。ってことは、俺らもそのうち、似てきたりしてな?」

葵「アハハ!想像つかないけど。でも、陽ちゃんとなら似てもいいかな」

陽太「本当にもう。いきなり、ぶっこんでくるなよなぁ~」

陽太と葵は、色々な青春の出来事を一緒に歩んできた。これからも、様々なことが起きるかもしれないけど、一緒に歩んでいくのだろう










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