☓の場所に到着
秘密基地を出て、30分。
天堂:今、ここを通ってきて…交差点があって…そろそろ橋が見えて…
須藤:どう?もう少し?
天堂:うん!!半分来たぐらいかなぁ…
菊池:もう少しでお宝かなぁ…何買おうかなぁ…
須藤:俺はね…ゲームとお菓子と…
沖田:小学生か!!
須藤:いいじゃん!!
菊池:沖田こそ何欲しいんだよ!!
沖田:俺か…?俺は………ゲーム?」
須藤:一緒じゃん!!一緒の考えの人にツッコまれるとかいやだわぁ〜!!
菊池:沖田って…外面は大人っぽいくせに、内面は子供だよなぁ。
沖田:なぁに?俺は、外面も内面も大人だよ!!
天堂:ハイハイハイ…(手を叩き仲裁する)喧嘩はそこまで…後少しだから行くよ!!
再び天高山に向けて自転車を漕いだ。
菊池:ハァ…ハァ…山に近づくと、坂が多くなってくるな…
沖田:あれ?菊ちゃん…もうへばったのか?少しはダイエットした方がいいんじゃないか?
菊池:うるせぇな…今が俺のベスト体重なんだよ…ってか、話しかけるな…余計に疲れる…
須藤:沖田も辛そうに見えるけど…2人一緒にダイエットしたら?(余裕の表情を見せる)
沖田:俺も、これがベスト体重なんだよ!!ただ、荷物が重くて。
須藤:沖田もお菓子いっぱい持ってるの?
沖田:天堂と一緒にするな!!秘密道具どよ!!
山口:でもさ、疲れるけど…昔を思い出すね。みんなでよく自転車で出掛けてたよね?
須藤:そうだね。目的もなく色んな所に行ったよね。海とか遠くの公園とか。
恒田:スー…今回は違うぞ…最高の目的があるんだからな!!
須藤、恒田:目指せ!!お宝!!
沖田:あの2人…元気だな…
さらに10分程度走り、とある脇道の前で止まる。
天堂:たぶん…ここの道だ…
須藤:マジ?
恒田:おっしゃ〜!!ラストスパート!!
沖田:天堂…ここから☓印までどのくらいあるんだ?
天堂:どうだろう…そんなにかからないと思うけど…
菊池:ってか…腹減った…どこかで飯にしようぜ…
沖田:そうだな…もう着くんだったら、着いてからにしようぜ!!
菊池:わかったよ…
その道を曲がり舗装されていない砂利道を走り始めた。
須藤:森っていいねぇ。癒やされる〜!!森林浴ってやつだね。
山口:それに、探検っぽくなってきたし。
菊池:探検っぽくなってきたけど…これで何もなかったら…ツネ…覚えてろよ!!
恒田:何で俺だけ?みんなで決めたんじゃん!!
沖田:腹減ってるからって人に当たっちゃダメだろ…
須藤:そうだよ。森林浴を楽しまないと!!
菊池:俺たちは森林浴に来たのか?お宝を探しに来たんだろ!!だいたいな…
後ろで口論が始まった。
恒田:なぁ、天堂。そろそろか?
天堂:たぶんね。そろそろ何かがあると思うけど。
それから、数分走った所で視界が急に開けた。
菊池:着いたのか?
恒田:ここ?
天堂:(地図を広げた)うん。たぶんここだと思う。
須藤:目的地に到着!!イェ〜イ!!
菊池:元気だな…俺は、もう限界だ…
山口:やっと着いたぁ〜…
沖田:周りは木に囲まれているのにここだけ、草原みたいになっている…
天堂:草原というか…公園の広場みたいになってるね。
沖田:とりあえず、飯にしようか?
そうして俺たちはその広場?らしき場所で持参した弁当を食べてることにした。
その場所は木に囲まれており、鳥のさえずる音、木々が風で揺れる音だけ、車の音等は一切しない、のどかな所だった。
須藤:のどかだね…
山口:天気もいいし、凄く落ち着くね。ここ。
弁当も食べ全員が横になっていた。
沖田:このまま帰るか…
菊池:そうだな…
恒田:ちょ…ちょ…ちょっと待って!!何のんびりしちゃってるの?(慌てたように起き上がる)目的忘れてない?宝を探しに来たんだよ?
須藤:この場所こそ…宝だよ
恒田:スーまで何言ってるのさ!!違うでしょ!!みんな起きて!!
須藤、沖田、菊池:えぇ〜…
恒田:これからがメインイベントなんだから…最後のミッション「宝を探せ」を終わらないと帰らないよ!!
須藤、沖田、菊池:えぇ〜…
天堂:(地図を見ている)みんな、たぶんここじゃないよ。ここからもう少し行った所っぽい。
山口:そうなの?
天堂:☓の印のそばに○があるでしょ?たぶん、○の場所はここ。だから目的地はもう少し先だと思う。
恒田:(紙を見た後、残りの3人を見る)残念でした!!まだ目的地ではありません。
沖田:仕方がないか…菊ちゃんは体力戻った?
菊池:7割は回復してるぞ!!
須藤:でもさ…(周辺を見渡す)道らしい道は無いよ?ここで終わってる。
沖田:確かに…
恒田:天堂…(不安そうに見る)
天堂:そんな目で見るな…う〜ん…地図的には○の地点から右斜めに☓が書いてあるから…(周辺を見渡す)たぶん、あっちじゃないかなぁ…
全員が天堂の指差す方を見る。しかし道はない。
菊池:道なんてないぞ?大丈夫か?
沖田:笹薮だな…
恒田:菊ちゃんと沖田は、文句ばっかりだな…いいかい?(2人に近づく)誰でもわかる場所に宝なんて隠すと思う?道を付けたらみんなにバレちゃうじゃん!!だから、あえてわからないようにするのが常識だよ!!
沖田、菊池:常識って…誰基準?
天堂:僕もツネの意見に賛成!!
沖田:お前も完全にノリノリじゃねぇか!!ツネとスーが危ないって仕方なしって言ってたくせに、一番楽しんでるじゃねぇかよ!!
天堂:ツネ、ちょっといい?(2人は笹薮の方に歩いていった)
菊池:無視されたな。あーなったら天堂は止まらないぞ!!
沖田:わかってるよ。
山口:でも、天堂が楽しそうにしてるの久しぶりに見たかも。いつもつまらなそうにしてるからさ。
恒田:おーい!!(手を振っている)
何かを見つけたらしい。