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02 カルカンド 状況は加速する|2 賢者の間

 この日、ロジオン王国の王城に(そび)え立つ、壮麗(そうれい)なヴィリア大宮殿の一室にして、歴代の王族や大貴族達が、密かに重要な会議を繰り返してきた〈賢者の間〉には、既に(ほとん)どの参加者が集っていた。

 賢者の間の中央に設られた、飴色の大きな円卓に座しているのは、五人の貴顕(きけん)達である。会議の主宰者たる宰相スヴォーロフ侯爵が中央の議長席に着き、右手側から順に、召喚魔術の発案者であるクレメンテ公爵とパーヴェル伯爵、ゲーナ・テルミン魔術師団長。そして、艶のある黒髪を緩やかに後ろに流した青年が、スヴォーロフ侯爵の左手に座っていた。エリク王を彷彿(ほうふつ)とさせる面差(おもざ)しをした、ロジオン王国の王子の一人、エリク王の第二側妃を母に持つアイラト・ロジオンである。


 第二側妃オフェリヤは、スヴォーロフ侯爵の同腹(どうはら)の姉であり、アイラトの出産と同時に身罷(みまか)っている。姉を亡くした当時、幼い少年だったスヴォーロフ侯爵は、長じてアイラトの後見となり、母という後ろ盾を失くしたアイラトの正妃に選ばれたのは、クレメンテ公爵の長女だった。詰まり、この日の賢者の間の円卓には、血縁によって結ばれた派閥の雄が、一堂に会したことになるのである。王城の権力闘争になど興味を持たず、(むし)ろ嫌悪しているゲーナ一人こそが、この場では余所者だった。


(いま)だ定刻には至りませんか、叔父上」


 只一言の問い掛けにさえ、頭脳の明晰さと峻厳(しゅんげん)なる精神性を漂わせながら、アイラトが(たず)ねた。叔父と呼ばれたスヴォーロフ侯爵は、軽く頭を下げる。


「まだ五ミラ程の間がございます。御待たせして申し訳ございません、殿下。もう(しばら)く御待ち頂きますよう、御願い申し上げます」

「何も叔父上が謝罪をなさることはない。五ミラの間くらいは待ちましょうが、定刻には会議を始めましょう」


 アイラトがそう言った直後、宰相付きの官吏(かんり)が静かに近寄り、もう一人の余所者であるアリスタリスの到着を告げた。


「アリスタリス王子殿下、御越しでございます」


 アイラトを除く人々は、椅子から立ち上がってアリスタリスを迎えた。一方、優雅な足取りで賢者の間に入って来たアリスタリスは、異母兄のアイラトが既に円卓に座しているのを見て、(わず)かに眉を寄せた。


「アイラト王子殿下は、この会議に御出席なのですか。私は伺っておりませんでした。陛下も御存知なのでしょうね」

「陛下の御意向で、私は以前から、宰相の仕事の手伝いをさせてもらっていますからね。今日もその一環ですよ、アリスタリス王子殿下。さあ、こちらに御座りになって下さい。ロジオン王国の未来を左右する会議を、始めるとしましょう」


 自らが主宰者であるかのようなアイラトの誘いに、アリスタリスは一瞬剣呑な眼差(まなざ)しを投げ、護衛騎士として付き従っていたイリヤは、アリスタリスに残された席を見て顔を強張(こわば)らせた。しかし、どちらも結局はその不満を口にはせず、沈黙のまま席に向かった。賢者の間は、そこに座すことの出来る人を厳しく選ぶ反面、席の上手下手(かみてしもて)を問わないという、暗黙の約束事があったからである。身分の上下に(かかわ)らず、闊達に意見を交わす為の賢者の間であり、円卓でもあった。


 アリスタリスが着席し、イリヤはその後ろに立った。このとき、賢者の間にいたのは、円卓に座した六名と、クレメンテ公爵とアイラトの各護衛騎士、アリスタリスの護衛騎士であるイリヤ、そしてゲーナの補佐官と目される次席魔術師ダニエである。アリスタリス以外、全員が護衛騎士を退出させていることから、イリヤは一瞬だけ迷う素振りを見せたものの、人々の無関心に力を得て、そのままじっと動かなかった。

 記録のための書記官が二人、椅子に座って用意を整えているのを確かめてから、スヴォーロフ侯爵は、会議の開智を告げた。


「全員が御揃いになり、定刻に至りました。これより、召喚魔術の実施に至る詳細を詰めて参りましょう。魔術師団長、先ず召喚魔術の方法を説明して頂きたい」


 スヴォーロフ侯爵の指名を受けたゲーナは、巧みに内心を押し隠しながら、淡々とした口調で話し始めた。


「前提として申し上げますと、召喚魔術とは、転移魔術陣の拡大使用に他なりません。最も魔術的な護りの固い叡智(えいち)の塔の〈儀式の間〉を起点に、異世界や異次元から召喚対象を転移させます。召喚条件は、これから詰めていく予定です。魔術触媒(しょくばい)や魔力の補充が目的である以上、自ずとそれに準じたものになるでしょう」


 アリスタリスは、初めて父王(ちちおう)に召喚魔術の話を聞いたときから、ずっと感じていた疑問を、ゲーナへと投げ掛けた。


「界を超えた転移というのは、現実に可能なのだろうか、魔術師団長。まるで夢物語のようで、とても現実に成せる術とは思えないのだが」

「可能かどうかの二択で御答えするのなら、恐らく可能でございます、アリスタリス王子殿下。具体的にどの世界の何を転移させるのか、詳細に術式を組み上げられれば、魔術陣は発動致します。後は、術者の魔力が足りるかどうかであり、これは術者の増員によって対応出来るのではないかと考えております」


 アリスタリスに問いを重ねる隙を与えず、ゲーナに質問をぶつけたのは、如何にも興味を惹かれた様子のアイラトだった。


「今の回答を逆に捉えると、発信点となる地点を設定出来ない場合、失敗する確率が上がるということかな、魔術師団長よ」

「左様でございます、アイラト王子殿下。本音を申せば、異世界や異次元の実在が魔術的に証明出来ない以上、召喚魔術が成功する確率は極めて低いと考えざるを得ませんな」


 アイラトは、ゲーナの場違いとも言える否定的な意見を、気に留める素振(そぶ)りもなく、楽し気に目元を(ほころ)ばせた。


「再び、今の回答を逆に捉えると、召喚魔術を経験することによって、我々は異世界や異次元の実存を証明出来るかも知れないわけだ。素晴らしい。真理探究の徒の端くれとして、この実験の意義を痛感するよ。そうは思わないかな、魔術師団長」


 ゲーナは静かに目を伏せ、形通りの座礼を以てアイラトへの返答とした。詳しい内情を知らされていないアリスタリス以外の者には、ゲーナの内心の不満は明らかだったものの、彼らは少しも気にしなかった。

 更に召喚魔術の方法論について確認を続けた後、頃合いを見たスヴォーロフ侯爵は、ゲーナが何としても避けたかった結論を告げた。


「これまでの魔術師団長の話を総合すると、発信点を特定出来ない以上、召喚対象に就いてはある程度まで条件を決めなくてはならないでしょう。その上で、様々な要件を満たすとなると、魔力(ある)いは魔力に代わる力を持った異界の人間、という答えになろうかと思います。皆様、如何(いかが)御考えでしょうか」


 既に明確な結論に至っているであろう、スヴォーロフ侯爵の言葉に、ゲーナは無理を承知で最後の抵抗を試みた。


「念の為に言わせて頂くと、対象者を無事に召喚出来る確率は低いのですぞ、宰相閣下。また、仮に召喚できたとしても、その者を元の世界に送り返すことなど出来る(はず)がありません。言葉が通じる可能性も(ほとん)どないのですから、動力源と成り得るのかどうか、調査に協力を求める術すらないのですよ」


 それは単なる拉致であると、ゲーナは暗にスヴォーロフ侯爵を責めた。しかし、そんなゲーナの言い分を、傍らからクレメンテ公爵が一蹴した。


「弱腰なことを言うものではないぞ、魔術師団長。ロジオン王国の更なる繁栄(はんえい)の為の計画なのだ。それに疑問を挟むようでは、忠誠を疑われるのではないかな」


「御言葉ながら、そうした気持ちはございませんよ、クレメンテ公爵閣下。私は契約の魔術紋によって、ロジオン王国への忠誠を誓っております」


 苦渋の表情を浮かべたゲーナは、そう言って、左胸に手を当てた。賢者の間の会議に集まった人々は、成人前のアリスタリスを含め、全員がゲーナの仕草の意味を理解していた。魔術大国であるロジオン王国の魔術師の長、詰まりは世界の魔術師の頂点に立つ存在であるゲーナが、契約の魔術紋によって縛られた身であると、王城の中枢に(かかわ)る程の者であれば、誰もが知っているのである。


 幼少の頃から膨大な魔力を有し、天才と名高かったゲーナは、ロジオン王国の成人である二十二歳を迎えると同時に、契約の魔術紋という鎖によって、ロジオン王国に縛られた。決して王の命に逆らわず、何があろうと王に害を為さず、王と王国の為に尽力する。その誓いを破れば、瞬く間に魔術紋がゲーナの心臓を止めるのだと、固く定められているのだった。

 契約の魔術紋、ゲーナ自身は隷属(れいぞく)紋と呼ぶ術式が刻まれている以上、ゲーナは当代の国王であるエリク王の命に服従を強いられる。如何に召喚魔術に反対していようと、エリク王がそれを成せと言うのであれば、ゲーナは全身全霊で魔術を行使するしかない。それこそが、ゲーナを縛り、追い詰める運命の桎梏(しっこく)に他ならなかった。


 クレメンテ公爵は、王家の血を引く公爵家の当主に相応(ふさわ)しい傲岸(ごうがん)さで、冷たくゲーナを一瞥(いちべつ)しながら言った。


「ならば良い。正体の分からぬ者の都合を考えて、この大義ある魔術の実施を逡巡(しゅんじゅん)するなど、有ってはならないことだろう」


 己が正妃の父であり、この計画の発案者の一人でもあるクレメンテ公爵の言葉に、アイラトもまた言を重ねた。


「私もそう思いますよ、義父上。その者が十分に我々に協力してくれるなら、相応の立場や富を与えて報いてやれば良い。(むし)ろ私達が問題にするべきは、その者を確実に管理下に置けるかどうかでしょう」

「管理の問題は、陛下も御気になさっておられました。私にこの計画を見届けるようにと御指示なされた際にも、新しい力を制御出来ないまま呼び込むことのないよう、十重二十重(とえはたえ)に策を講じなくてはならないと、御心配であられました」


 そう発言したのは、アリスタリスである。本人にその心算(つもり)はなかったとしても、無意識の内に父王(ちちおう)との親密さを誇示するアリスタリスの幼さに、スヴォーロフ侯爵は曖昧な微笑みを浮かべ、宥めるような口調で言った。


「陛下の御懸念は御(もっと)もと存じます、アリスタリス王子殿下。この計画を提唱されたクレメンテ公爵閣下も、時間を掛けて管理下に置く方法を検討してこられました。左様ですな、公爵閣下」

「然り。だからこそ、この場にパーヴェル伯爵を同席させた。伯の子息で、そこにいる次席魔術師のダニエが、数年前から隷属(れいぞく)の魔術紋の改良に取り組んでおる。ダニエよ、今からは会議に()いて発言することを許可する。よろしいな、皆様」


 ゲーナを除く人々は、軽く会釈をして肯定の意を示した。ゲーナは半眼になって不快感を飲み下し、やはり肯定の会釈を返した。


「王子殿下方にも御同意を頂いたのだ。召喚対象者の隷属方法について、そなたの存念を詳しく説明するが良い、ダニエよ」

(かしこ)まりました、公爵閣下」


 幾度も王国の命運を左右する会議が開かれた、歴史に残る賢者の間で発言を許された栄誉と、ゲーナへの優越感に高揚しながら、ダニエは素早く襟を正し、自らの研究成果に就いて説明を始めた。


「この数年、(わた)くしは叡智(えいち)の塔の業務を終えてからの時間を、隷属魔術の研究に充てて参りました。皆様方も御存知であられますように、我が国では犯罪を犯した者や借金を負った者、戦争で捕虜とした他国人らに、隷属魔術を使用しております。これは専用の魔術機器に隷属の条件を術式として刻み込み、本人の魔力によって発動させるもので、支配権限者に予め知らされる解除の術式を用いれば、器具を外すことが出来ます。一方、魔術機器による隷属魔術とは別の方法論を持つのが、先程魔術師団長が仰った魔術紋です」


 楽しんで獲物を(なぶ)る猫の如く、ダニエは残酷な嘲笑をゲーナに浴びせ掛けた。数百年前ならいざ知らず、今のロジオン王国に於いて隷属の魔術紋を(ほどこ)された魔術師など、ゲーナ一人しか存在しない。ロジオン王国が魔術紋による隷属を強制すれば、束縛を嫌う魔術師達は、雪崩を打って国外へと流出してしまうだろう。魔術大国であるロジオン王国は、彼らの性を知るからこそ、魔術師に対する魔術紋の使用には消極的だった。


 近代のロジオン王国に()いて、唯一とも言える例外となったゲーナは、余りも大きな魔力と才能を持っていた。ゲーナの存在を危険視した王家と、当時の魔術師団長であるヤキム・パーヴェルが、そうした不文律を破ってでも、魔術紋によってゲーナを服従させたいと望むのは、極めて当然だったろう。

 ゲーナにとって不運なことに、生家は建国以来の名門貴族であり、王家が人質にするには極めて好都合な者達だった。ゲーナの父母や兄弟は、王家の要請に対して一切の不服を申し立てず、(むし)ろ進んでヤキム・パーヴェルに協力した。親兄弟を切り捨てて、一人出奔(しゅっぽん)する道を選べなかったゲーナは、ヤキムの魔術を簡単に跳ね除けるだけの力を持ちながら、結果として隷属(れいぞく)の鎖に繋がれたのである。


 ヤキムの孫であるダニエは、そうした事情を誰よりも能く知りながら、上手く立ち回れなかったゲーナを(わら)った。


「魔術紋を用いた契約は、本人と施術者の魔力によって行われ、契約内容を魔術紋としてその身に刻み込みます。最初から改変の可能性を書き込んでいればともかく、不可変の魔術紋であれば、効力は本人の肉体が滅びるまで消えません。私くしはこの魔術紋を応用し、今回の召喚対象者に何らかの鎖を付けられないかと考えたのでございます」

「面白い。何故そのように考えたのだ、ダニエ」

「従来の隷属魔術を対象者に使用した場合、幾つかの問題点があると愚考したからでございます、アイラト王子殿下。先ず、力尽くで魔術機器を付けられるのかどうか。本人が反抗的であったり、強い力を持っていたりすれば、魔術機器を付けられない可能性がございます。また、本人が持つ魔力が、我々が認識しているものとは異質であり、魔術機器を作動させても、隷属させられない可能性もございます」


 父であるエリク王に最も似ていると噂され、実際に父王(ちちおう)と同じく合理的な論証を好むアイラトは、満足気に言葉を重ねた。


「仮に上手く装着させ、一旦隷属させられたとしても、魔術機器の許容量を超える可能性もある。そうだな、ダニエ」

「左様でございます、殿下。そこで、召喚の魔術陣そのものに隷属の術式を加え、変更可能な契約の魔術紋ではなく、最初から不可変の隷属紋を施した状態で召喚してしまうのです。何らかの理由によって隷属紋を刻めない場合、召喚そのものが停止されるようにしてしまえば、召喚対象者を管理下に置けないなどという危険性はなくなります。その為の具体的な魔術陣の術式も、既に完成しております」


 ダニエが説明する間、そっとゲーナの表情を探っていたスヴォーロフ侯爵が、視線を動かさないまま(たず)ねた。


「魔術師の語る論理は、魔術師ならざる者には理解し難い。ダニエの申すことは、そなたから見ても実現可能なのだろうか、魔術師団長」


 既に反論する気力さえ失ってしまったのか、意識して表情を消し去ったゲーナは、淡々とした口調で答えた。


「先程と同じ答になりますな、宰相閣下。可能か不可能かの二択であれば、可能でしょう。対象者の魔力量や魔力の性質が分かりませんので、確実とは言えないまでも、召喚後に隷属(れいぞく)の魔術機器を嵌めようとするよりは、遥かに危険は少ないものと思われます。極めて複雑な術式を構築し、それだけの術式を発動させるに相応しい魔術触媒を用意し、術を維持するに足るだけの魔力を供給出来ればの話ではありますが」


 スヴォーロフ侯爵は、魔術師として並ぶ者のいないゲーナの口から、己が望む答を引き出したことに頷くと、円卓の人々に宣言した。


「よろしい。それでは、ダニエの手法を用いて、召喚魔術の実施に向けて邁進(まいしん)すると致しましょう。今回の計画は、国家機密に準じるものと定めますので、関係者以外には他言なされませんよう、御気を付け下さい」

「宰相閣下、私からも一つよろしいか」

「何かな、魔術師団長」

「今回の召喚魔術に際し、叡智(えいち)の塔からは相当数の魔術師を選抜して、準備に当たらせるのでしょう。私の補佐役には、一等魔術師のアントーシャ・リヒテルを指名したい」


 ゲーナの提案を聞いて、賢者の間に()ける会議の間中、口数少なに控えていたパーヴェル伯爵が、初めて明確に異を唱えた。


「それはおかしかろう、魔術師団長。貴方の補佐役を務めるべきは、席次からいって次席魔術師たるダニエの(はず)。しかも、今回の召喚魔術には、ダニエが考案した隷属魔術が使われるというのに、他の者が補佐の任に当たるなど考えられない。アントーシャ殿とやらが、魔術師団長に匹敵する程の天才ならともかく、そのような噂も聞きませんしな」


 大叔父に似ない凡庸(ぼんよう)な魔術師であるというアントーシャの噂を、ここぞとばかりにあげつらうパーヴェル伯爵の言葉を、クレメンテ公爵が追認した。


「誰しも身内に花を持たせたいものではあるが、今の提案は少々無理が過ぎるであろう。ダニエを重用するが良い、魔術師団長」

「公爵閣下もそう言われるのだ。今回は引いた方が良いだろう、魔術師団長。アントーシャという魔術師が、ダニエ以上の魔力量を誇っているのであれば考えても良いけれど、どうやらそうではないのであろう」


 クレメンテ公爵に続き、ロジオン王国の王子たるアイラトにまで決め付けられて、ゲーナは沈黙した。ここでもまた、ゲーナは劣勢に立たされたのである。


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