イントゥ・ザ・ラビリンス
新宿駅は広いですね
「イントゥ・ザ・ラビリンス」
7月31日
今日、先せいにこの日記ちょうをもらいました。夏やすみのあいだは毎日かかないといけないそうです。ぼくは宿だいをよく忘れてしまうのでしっかりつけようと思います。さっきお母さんのへやから泣き声がきこえました。さいきんぼくのお母さんはよく泣いているのでぼくも悲しくなってしまいます。でも明日から夏やすみなのでお母さんがとお出かけに行くのです。「しんじゅく」という所につれて行ってくれるのだそうです。「しんじゅく」に行くのはじめてなのでとても楽しみです。あったことを忘れないためにこの日記ちょうももっていこうと思います。
8月1日
「しんじゅく」は「新宿」とかくのです。電車からおりたら「新宿駅」とかんばんがありました。「新宿駅」はすごく大きくてぼくはびっくりしました。たくさん人がいました。お母さんはぼくの手をひいていくとロッカーの前で「ここでまっているのよ」といいました。お母さんはとても悲しそうなかおをしていたのでぼくは元気にうなずきました。ぼくはそのまままちました。とおりかかる大人の人たちが「どうしたの?」ときいてくるのでぼくは「お母さんをまっているんだ」と大きなこえでこたえました。ずうっとまっていたら駅の人がいろいろしつもんしてきて「じゃあいっしょにお母さんをさがそう」と言ったのでぼくは駅の人について行きました。小さい部やにはいってまちました。しばらくしたらお巡りさんもやってきておくのところで駅の人とはなしはじめました。「かわいそうに」「しせつにあずけよう」とはなしていました。ぼくは何だかこわくなってしまって二人が見ていないあいだにいそいで部やを逃げました。何とかお母さんがいったロッカーまでついたけどお母さんはいませんでした。お巡りさんたちがおいかけてきたのでぼくはまた逃げました。つかまったらきっとろうやに入れられてしまうのです。いろんな階だんを上ったりおりたりしていたらだんだん人がへっていってだれもいない場所にでました。たくさんほこりがつもっていたけど人がこないので今日はここでねようと思います。
8月2日
今日はとおくで電車の音がしておきました。ぼくは一人でおきれたのでうれしかったです。もれてくる光ですこし明るかったので朝おきたと思います。どうやらぼくのいる場所は階だんのしたらしいです。天井がすごくたまにゆれます。またもどってこれるように印をつけながらすすみました。身をかがめてくぐりぬけたりしながら歩いていったらホームのはしっこにでれました。だれも知らないようなのであの場所をぼくの部やにします。きのうのロッカーも見たけれどやはりお母さんはいなかったのでこれから毎日見まわろうと思います。デパートの地下に行ったら食べてもいいよとおばさん達がいろんなものをくれたので今日はおなか一杯でした。夜になるとおなかがへったのでしまっているお店に入って少し食べてしまいました。あとでお母さんとあやまろうと思います。
8月21日
ホームにでるとちゅうで古いじゃぐちをみつけました。久しぶりに体をあらったらきもちよかったです。ここをつかっておフロに入ることにします。
9月14日
もう夏やすみがおわってしまいました。日記をつけ忘れたので先せいにはたくさんおこられると思います。
12月5日
さいきんとても寒いので新聞をあつめています。部やに紙をしきつめてくるまったらあったかくなりました。これからはもっと色んなものを拾ってこようと思います。
8月1日
今日から夏やすみです
8月1日
今日から夏やすみです
6月30日
お母さんはまだ来ません
3月20日
あたたかくなってきました。春は5回めです。
7月31日
今日、いつものようにお母さんをさがしながら歩いていたら変なお兄さんがうしろをついてきました。ぼくは走って逃げたけどお兄さんもおいかけてきました。ぼくはこわくてこわくて泣いてしまいました。わあわあと泣きながら部やにもどってきたけどお兄さんまで入ってきてしまってこまりました。お兄さんは「前からおまえをかんさつしていたんだ」「まさかこんなところに住んでいるとは」「これはニュースになるぞ」とかよくわからないことを言いました。ぼくが泣きながらお兄さんの足にすがりついたけどけとばされました。お兄さんは「おまえみたいのはしせつ送りだ」といいました。それではお母さんをまてなくなってしまうのでぼくは前に拾って部やにおいていたパイプでお兄さんをぶちました。そうしたらもうしゃべらなくなったので安心です。今日からはやさしくなったお兄さんといっしょにお母さんをまとうと思います。明日からは夏やすみなのでとても楽しみです。
[完]
私作者だけど、こういう話書く人ってどうかと思う