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第15章 才能開花


 「魔力の操作? それはどんなモノでどんな事が出来るんだ?」

 

 

 ショウは魔力の操作の事をペルセポネに問う。大体どんなモノか予想はつくが、ここはしっかりと説明を聞いておかないと後で失敗をする可能性があるのでしっかりと説明を聞く。

 

 

 「さっき妾が魔法を使う時に手に魔力を集めたじゃろ。あれが魔力の操作、通称魔力操作じゃ。その名の通り魔力を自由自在に操る事が出来るようになるのじゃ。因みに魔力操作が出来ないと魔法を使う事が出来ないぞ」

 

 

 「魔法を使うには、魔力操作が必要不可欠って事か」

 

 

 ショウの予想は見事的中。まぁ、魔力操作と聞けば誰でも予想は出来そうだが。しかし、今はそんな事はどうでもいい、今の最優先は魔力操作を覚える事だ。

 

 

 「では早速魔力操作の練習方法を教えるぞ」

 

 

 「ああ、一体どんな事をすれば良いんだ」

 

 

 ショウはペルセポネの目を見つめ、真剣に説明を聞く。

 

 

 「取り敢えず魔力の一部を自分の右手に集める。まずはこれを成功させる事が当面の目標じゃ」

 

 

 「え? それだけか?」

 

 

 ショウは余りにも地味で簡単そうな練習方法に本当にそれだけで良いのかとペルセポネに問いかける。

 

 

 「いや、これが意外と難しいんじゃぞ。まぁ、二週間で成功すれば及第点じゃ」

 

 

 ペルセポネはショウに大体の目安を伝える。

 

 

 「え? ああ、ごめん聞いてなかった。あと、魔力を右手に集めるってこれで良いの?」

 

 

 ショウは魔力を右手に集める事(・・・・・・・・・・)に集中していた為、ペルセポネの話を聞いていなかった。

 

 

 「()の話はちゃんと聞かな…………今なんていたのじゃ」

 

 

 「え? いや、だから右手に魔力を集めるってこれで良いのかって言ったんだよ。ほら、見てみろ」

 

 

 ショウはペルセポネに向けて魔力の集まった右手を差し出す。

 

 

 ペルセポネはその差し出された右手を見てみる。その手には確かに魔力が集まっていた。

 

 

 (……いや、これは何かの間違い、そうじゃこれは偶然じゃ。そんなすぐに魔力操作が出来る様になるなる訳が無い)

 

 

 ペルセポネは、魔力を認識してまだ十分も経ってないショウが魔力操作に成功するなんて何かの間違いだと確信した。しかし、その確信はショウの一言で一気に崩れ去る。

 

 

 「ペルセポネ、なんか【魔力操作】ってスキル習得したんだけど、これは成功って事か?」

 

 

 その言葉を聞くとペルセポネは驚きの余り表情が固まる。

 

 

 「ハ、ハハ、そ、そんな訳なかろう。お主が【魔力操作】を取得出来た訳がない」

 

 

 ペルセポネは真実を受け入れられず、全否定する。

 

 

 「じゃあ、証拠にステータス画面見せるぞ」

 

 

 

─────────────────────────

 

 名前 ユキムラショウ   種族 異界人

 

 性別 男   年齢 十七   レベル一

 

 

 ステータス

 

 (前回と変わりが無いため省略)

 

 

 ・パッシブスキル

 

 言語翻訳 Lv五   魔力成長 Lv五

 

 魔力適性 Lv六   万能戦術 Lv七

 

 魔力操作 Lv一

 

 

 ・アクティブスキル

 

 (前回と変わりが無いため省略)

 

 

 ・特殊スキル

 

 幸運

 

 

─────────────────────────

 

 

 ショウは、ペルセポネにステータス画面を見せる。そこにはしっかりと【魔力操作】の文字が書かれていた。しかも、新たに特殊スキル【幸運】まで取得している。 

 

 

 

 「…………ああ。おめでとう、お主は【魔力操作】を見事物にしたぞ」

 

 

 ペルセポネは感情の一切篭っていないまるでロボットの様な声音でショウの事を祝う。

 

 

 「お前何で感情が篭っていないんだよ。俺本当に祝われてるの?」

 

 

 ショウは急におかしくなったペルセポネに我慢出来ずツッコミを入れる。

 

 

 「ハハ、なに気にするな。ただこういう時にどんな反応をするのが正しいのか良くわからないだけじゃ」

 

 

 ペルセポネは、神として何千年、何万年と生きて来たが今回の様な事は初めてで度肝を抜かれた。

 

 

 「はぁ、冗談抜きで、お主は良い意味で普通じゃないぞ」

 

 

 「え? あ、ああ、うん。ありがとう」

 

 

 ショウは、良い意味で普通じゃないと言われてあからさまに照れる。

 

 

 「因みに、どこら辺が?」

 

 

 「魔法の適性がバケモノレベルじゃ。普通【魔力操作】を二、三週間で習得出来れば十分スゴイんじゃぞ」

 

 

 ペルセポネは、段々と適応し始め、冷静さを取り戻していた。そこでペルセポネはショウに対して考察を行う。

 

 

 

 (一番可能性の高いものは、ショウは生まれつき極めて高い魔法の才能を持っていた、じゃがショウの生まれた地球には魔法が存在しない。しかし、転生先には、魔法が存在する。その為魔法の才能を十分に発揮することが出来た、ということかのう?)

 

 

 

 「ペルセポネ、もしかして俺、地球に魔法が無いから魔法の才能が意味を持たなかったけど、転生して魔法の存在する世界に来たから魔法の才能が開花したのか?」

 

 

 

 「ふむ、やはりお主もそう思うか」

 

 

 

 やはり、ショウもペルセポネと同じ事を考えていた。実際、何の取り柄もなかったショウが天才的な魔法の才能に目覚めたのはこれが理由だろう。

 

 

 

 「でもペルセポネ、これ以上考えても何も変わらない。それに自分の隠された才能がやっと開花したんだ! もっと魔法を教えてくれよ!」

 

 

 ショウはペルセポネに嬉しそうに笑いながら、魔法について教示を仰ぐ。

 

 

 「それもそうじゃな。今この場所でどんなに考えても意味は無いな」

  

 

 

 ペルセポネはショウの楽観的な考えに賛同し、再び魔法の練習を再開する。

 

 

 

 「では、早速魔法の実戦練習と言いたいところじゃが。まずは属性ごとの性質や特徴を覚えてもらうぞ」

特殊スキル【幸運】 


効果


運がもの凄く良くなる。

確率系のスキルの成功率が上昇。

例)五十%の確率で成功するスキルの成功率上昇。


取得条件


ランダム。

ランダムで取得に成功する。

成功率は極めて低い。

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