13章 小さい頃喧嘩した後は謝りなさいって言われたけど結局それが一番大事
「はぁ、魔法は何でもありかよ」
ショウは、目の前の光景とペルセポネの使った魔法の効果を聞いて呆然とする。
「確かに魔法は極めれば世の不可能を可能に変える事ができる。しかし、その域に達するには生まれ持った才能、血の滲むような努力が必要不可欠じゃ。それに、魔法を扱うのに最も大切なモノが一つある。それは、なんじゃと思う?」
ショウは、ペルセポネが魔法について語っていたかと思うと急に自分に問題を出してきたので慌てて答えを導き出そうとする。
「えーと……魔力か?」
「うむ、正解じゃ」
ペルセポネはショウが質問に答える事が出来て、やはり妾の教え方が上手かったのじゃなぁと、内心で自画自賛をこれでもかというほど行う。
「おい、どうしたペルセポネ? なんで、ニヤケてんだよ」
「ゴ、ゴホン、な、何でもないぞ」
ペルセポネはショウにニヤケている事を指摘されると、咳払いをして気を取り直し、説明を続ける。
「そう、魔法を使うには、魔法が必要不可欠なのじゃよ。ほれ、これを見てみるが良い」
するとペルセポネは、自分のステータスをショウに見せる。
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名前 ペルセポネ 種族 神
性別 女 年齢 ??? レベル ■■■
ランク 第六ランク
ステータス
体力 六〇,〇〇〇/六〇,〇〇〇
魔力 二九九,〇〇〇/三〇〇,〇〇〇
筋力 九,〇〇〇
防御 七,〇〇〇
魔法力 七〇〇,〇〇〇
俊敏 八,〇〇〇
・パッシブスキル
言語翻訳 Lv一〇 魔導 Lv一〇
魔力自然回復 Lv一〇 体力自然回復 Lv一〇
魔力消費減少 Lv一〇 万能魔力 Lv一〇
魔法力上昇 Lv一〇 魔力上昇 Lv一〇
【以外鑑定不可】
・アクティブスキル
火属性魔法 Lv一〇 爆属性魔法 Lv一〇
水属性魔法 Lv一〇 氷属性魔法 Lv一〇
風属性魔法 Lv一〇 雷属性魔法 Lv一〇
地属性魔法 Lv一〇 鋼属性魔法 Lv一〇
光属性魔法 Lv一〇 聖属性魔法 Lv一〇
闇属性魔法 Lv一〇 影属性魔法 Lv一〇
死属性魔法 Lv一〇 呪属性魔法 Lv一〇
空間魔法 Lv一〇 混合魔法 Lv一〇
【以外鑑定不可】
・特殊スキル
■■■ Lv■ ■■■ Lv■
■■■ Lv■ ■■■ Lv■
【以外鑑定不可】
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「どうじゃ、何か変化に気付かんか?」
「…………前まで鑑定不可って書いてあったスキルの項目に取得スキルが書かれてる」
「確かにそうじゃが、妾の求めていた答えではない。妾のステータス、魔力を見てみるのじゃ」
ショウはスキルの項目に目が行ってしまい、ステータスを見ていなかったので改めて見てみると──
「あ、魔力が千減ってる」
「そう、正解じゃ。何度も言っているが、魔法を使うには魔法が必要不可欠じゃ。さっき妾が魔法を使ったから魔力が千消費されたのじゃ」
ショウはペルセポネの説明に頷きながらしっかりと頭に叩き込む。今現在ショウが扱う事の出来る攻撃手段は、魔法ただ一つだけだからだ(ショウはまだ、一度も魔法を使った事は無い)少しでも知識を増やさないと死に直結する重要な事である。
「……どうじゃ? そろそろ魔法使えそうか?」
ペルセポネはショウに対して、無意識でとんでもない無茶振りを言う。
「え? いや、今のたった二十数分のやり取りで、どうして魔法を使える様に成ったと思ったんだよ!」
ショウは今の心中を思いっきりペルセポネに向けて吐き出す。そんなショウに対しペルセポネは──
「え? 出来ない?」
火に油否、炎にガソリンを注いだ。
「いや、俺は天才じゃ無いんだからそんな少しの説明で魔法が使える様になる訳ないだろ!」
ショウは、ペルセポネの煽りとも取れる発言に対して、狂犬の如く噛みつく。
そんなショウの様子を見てペルセポネは──
「わ、悪かった。妾が悪かった、今から懇切丁寧に一から十までしっかりと、手取り足取り教えるから。そんなに怒るで無い。確かに妾は神でお主は人間じゃった、今後説明はもっと丁寧にするから、落ち着いてくれ」
「ああ、よろしく頼む。それと、今のは言い過ぎた、この世界の情報はお前に頼りっぱなしで……あまり、怒鳴れる立場じゃないな……ごめん」
「ショウ…………そこは、『ごめんなさい許してくださいペルセポネ様』じゃろ」
ペルセポネが一瞬で場の空気をぶち壊す。
「ペルセポネ! お前一発ぶん殴らせろ!」
「ハッハッハ、人間が神に一発入れるとは、面白い冗談じゃのう」
「この、馬鹿女神! にげるんじゃねぇよ!」
ペルセポネのランクは、第一回福引ラジオ参照です。