1章 初めての転生
初めて書いた小説です。
文章、表現におかしな所があると思います、それでも読みやすい様に努力します。
皆様を面白いと思わせられたら幸いです。
「あれ? 此処は何処だ?」
少年、雪村翔は、気が付くと見覚えの無い広い空間に居た。
その空間は、この世の物とは思えないほどひどく無機質で遠くには重力に逆らい浮遊する巨大な金属製の様な物がある。
「え? 夢……」
翔は状況が分からず辺りを見渡す。
すると翔は何かに気付いたようで感情をスッと切り替える。
「もしかしてこれが明晰夢ってやつなのか?」
翔は初めての経験に少しテンションが上がる。
「明晰夢って自分の想い通りになるってホントかな」
試しに翔は自分の家をイメージする。
しかし、景色は変わらない。
「あれ? おかしいな」
それもその筈何故ならば此処は夢ではなく現実の出来事だから、しかしそれを今の翔に知る術は無い。
「もっと強くイメージしないと駄目なのか?」
今、翔が気づくべきところはそこではない。
だが、しばらく経つと。
「もしかしてこれ夢じゃない……?」
翔は核心を突いたがしかし。
「そんなわけ無いか」
アッサリと否定する。
「いや……でも……これは本当に夢なのか?」
翔はようやくこれが夢では無いのではと疑問に思う。
「とりあえず、一旦記憶を整理しよう」
そう言うと翔はあやふやな記憶を頭から引っ張り出す。
◇◆◇日本 某所
俺は、雪村翔十七歳の男子高校生自分で言うのも何だか俺を一言で表すなら”普通”だ。
どれくらい普通かと言うと、学力、運動神経、顔、全てが普通。
クラスでもものすごく目立たない。
しかしこんな俺でも一つだけ普通じゃない所がある
彼女がいる? いいや違う自慢じゃないが俺は年齢=彼女いない歴だ。
そう! 友達がいない。
俗に言うボッチである。
「はぁ……何故友達が出来ないのだろう」
今日こそは友達を作るぞと気合を入れ学校へと向かう。
ちなみに、これは日課の様なもので今まで友達ができた試しは一度も無い。
家から三十分程歩くと目的地である学校に着いた俺は校門を通り抜けるとそそくさと教室へ向かう。
そしてすぐ自分の席に座る。
「少し早く来すぎたな」
ホームルームまでまだ時間がある。
「スマホでもいじって待つか」
もちろん俺には空き時間会話をする様な友達もいないスマホで時間を潰していると。
「おーい、ホームルーム始めるから席につけ」
おっと先生が来たか。
俺はスマホをしまう。
物の数分でホームルームは終わり退屈な授業が始まる
五十分程で授業も終わり次は移動教室の為教科書や筆記用具を手に移動を始める。
もちろん一緒に行動する様な友達は俺にはいない。
俺の教室は三階目的の教室は二階そのため移動は楽だ。
俺は今三階と二階を繋ぐ階段の踊り場にいる。
「はぁ…誰でも良いから友達が欲しい」
そうぼやいていると……
「え? ……あれ?」
俺は体のバランスを崩した。
「え?し、しまった!」
俺は咄嗟に手すりにつかまろうとするしかし間に合わない。
◇◆◇謎の空間
「え? ……も、もしかして俺死んだのか?」
すると翔の座っている椅子から1.5メートル程離れた所に二つの椅子が何処からともなく現れた。
「は〜い、おまたせしました〜」
「すまない、前の仕事が長引いてしまって」
翔は声の聞こえてきた方に視線を向けると白髪の女性と黒髪の女性の二人居た。
白髪の女性には、羊の様な角、黒髪の女性には、山羊の様な角が生えていた。
「は〜いじゃあワタシのことは白羊って呼んでくださ〜い」
「私の事は黒山羊と呼んでくれ」
二人の女性は自己紹介をする。
「あ、俺は……」
翔は二人に続き自己紹介をしようとする。
「大丈夫ですよ〜雪村翔さ〜ん」
「え?何で俺の名前知ってるんですか?」
「そりゃあ知ってるさ、だって私達は神だからな」
「…………」
「ご愁傷さまです」
翔は二人の神発言にこの人達は゛残念な人゛と結論付けた。
「オイ! 待て私達を憐れみの目で見るな!」
「そ〜ですよ〜ワタシ達は本物の神ですよ〜」
翔はそんな二人に、同情の眼差しを向け微笑みかける。
「本当だ‼ 雪村翔お前は階段かは転落して命を落としたんだ」
「え? じゃあさっきのは夢じゃない?」
「そ〜ですよ〜貴方は死んでしまったのです〜」
「じゃあ俺はこれから、どうしたらいいんですか?」
翔は現実を突きつけられ一気に不安になる
ちなみにこれでも翔は冷静な方である、実際自分が死んだと言われればもっとパニックになってもおかしくは無い。
ちなみに神二人は自分の死を告げられてもパニックで発狂しない翔のことを感心していた。
「そこでお前に一つ提案がある」
「それは?」
翔が黒山羊に問いかける。
「転生だ」
「転生? 異世界で生まれ変わるってやつか?」
「は〜い、そのと〜りです」
「具体的には神から特別な物を授かり異世界に転生してもらう」
翔は黒山羊の発言に目を輝かせる、翔だって男一度は異世界転生などに憧れを抱く。
「ちなみに、特別な物とは?」
「これで〜す」
白羊が指を指す。
そこには
「……福引?」
「そうだ俗に言うガラガラだ」
翔が見たものはスーパーなどの抽選会で使用する福引ガラガラであった。
「いらない」
翔のテンションが一気に下がる。
「い、いや待て待て!」
翔は怪訝な顔で黒山羊を見つめる。
「黒山羊さんは俺に、異世界で抽選会をしろって言うのか⁉」
「まあまあ待って下さいよ〜」
「コホン…まぁ話せば長くなるが…」
黒山羊はガラガラの説明をしようとするが
「簡潔にお願いします」
〔十分後〕
「つまりこのガラガラは福引券を消費する事でランダムにアイテムを排出する、そして福引券はptと言う物で購入可能、と言う訳ですね」
「はい〜そう言う事ですよ〜」
「随分簡潔になったがそう言う事だ」
しかし、翔には一つ疑問がある。
「俺異世界語は喋れるんですか? 他にも異世界について全然知識がないですよ」
「はい〜それに関しては問題無いですよ〜」
白羊が手を左右に振る。
「ワタシからコチラをプレゼントします〜」
渡されたのは一冊の分厚い本。
「あの、これは?」
「これは、異世界の事が書かれた本です〜」
「言わば異世界マニュアルだ」
翔は本を手に取るしかし
「お、重いそれにメチャ分厚い!」
「それ〜後ろのほうは〜ptカタログってのがあって〜ptを払うとアイテムが買えるんだよ〜そこから福引券買ったりしてね〜」
「…………」
翔が急に黙った、すると。
「このガラガラの存在意義無くなった」
白羊と黒山羊が目をそらす。
「「「…………」」」
三人が一斉に沈黙。
「ソ、ソンナコトナイゾ」
「そ〜んな〜こ〜と〜な〜いよ〜」
「…………」
カタコトになる黒山羊。
やたらと言葉を伸ばす白羊。
あまりの胡散臭さに沈黙する翔。
しばらく沈黙が続くと黒山羊が
「まぁ、カタログだと購入出来ない物や割高な物もあるから、両方使って良いところ悪いことろをカバーすれば良いぞ」
「なるほど参考なる」
翔は黒山羊の説明で納得した。
「じゃ〜あ最高にこれをあげます〜」
そう言うと白羊は一枚のチケットを翔に差し出す。
「これは?」
翔が白羊に尋ねると。
「これは、特別な福引券です〜。あっちに着いたら使ってくださ〜い」
「「それじゃあ」」
「ああ、ありがとう」
翔が白羊、黒山羊にお礼お言うと翔が光に包まれる。
「「あなたに神の加護を」」
すると、翔の体に光が集まり、翔は異世界へと旅立った。
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次回更新は12/15日21時予定です。