一杯目
─通学路─
視界いっぱいに広がる並木道と、そこを行き交う人々で今日もごった返している。
小学生、中学生、高校生、そして大学生、さらには現実に疲れ果てた社畜の皆さん、あとは宇宙人とかが通る…… いや宇宙人は通らないけど、そんな人達が行き交う道。
その中で、今日も、栗色のボブショートにあるアホ毛が特徴的、特徴っていうぐらいだから本当に特徴的。だって動くんだもん。
髪に宿りし謎の生物、みたいな。
そんな髪の毛とこれまた茶色味を帯びた目をしたあーちゃんと、黒色の目、緑色のポニーテールから馬の尻尾の匂いがしない、絶対しないから! ……話は逸れたけど、そんでもって、私、凛子は楽しくお喋りしながら通学までの道を歩いている。
「ねぇ、りんちゃん。りんちゃんの髪に馬の尻尾付いてるよ」
「えっ? ……って、そんなわけないじゃない」
「だってほら! ポニーテールって馬の尻尾ってことでしょ! だーかーら、りんちゃんの髪は馬の尻尾ー!」
「あのね…… ポニーテールって確かに馬の尻尾みたいって意味だからポニーテールって呼ばれてるけど……」
「さぁ第12345回日本ダービー、やはりポニテリンリンが少し出負けした感じであります。さあ先行争いいったいったいったー!」
「……」
「ポニテリンリンちゃん?」
「ヒヒィィン! ヒヒッヒヒッ、ヒヒヒィィン!」
「……通学路で馬とか初めて見た」
「……」
わんこそばおかわり!
はいよーっ!




