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音のない世界  作者: 横須賀かもめ
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ありふれた言葉がいい11

「モニカは、日本語の勉強してるんだ!」

 「偉いなー偉すぎるな! あっガリクソンからのプレゼント」と言って、紙袋を渡す奄美。

 モニカが紙袋を開けると、目に使うマスク、いわゆるアイマスクが入っていた。

 「コレ、ホシカッタヤツ」と恵に見せる。

 奄美に「ガリクソンが?」と恵。




 「そう。モニカに会ったら渡してくれって」

 「マダ、ニホンニイルノ?」

 「うん。俺の家にいるよ」

 「ナカイインダ!」

 「仲いいよ! まだ会ったばかりだけど」

 ニコルが恵に寄ってきて「ショウギスル?」

と聞いてくる。




 それを聞いて「将棋好きなの?」と奄美がニコルと視線を合わせるためにしゃがんで聞く。

 恵が訳すと、恥ずかしそうにしながらもうなずく。

 「よし将棋しようか」と笑顔でニコルに話しかける奄美。恵が訳すと恥ずかしがりながらも嬉しそうな笑顔を見せるニコル。




 奄美と恵で用意をしてると、手伝ってくれるモニカとニコル。

 準備が整い、テーブルに奄美とニコルが座る。ニコルの横にはモニカがいて、子供たちがその周りを取り囲む。




 お互いに礼をして将棋を始める。先手はニコルに譲ってあげた。ニコルが真ん中の歩を突く。

 「中飛車なんだ」

 「メグミニオシエテモラッタ」とニコル。




 モニカとニコルで相談しながら、時にはニコル一人で恵やモニカの顔色を見ながら指していく。

 ニコルが恥ずかしがりながらも、楽しそうに将棋をしている。

 それもそのはずで、奄美がニコル・モニカチームに勝たせるために、二人が有利になるように誘導しているのだ。




 その間、恵は周りの子供たちに将棋のルールを教えている。子供たちが、恵に色々質問しているのを、恵が丁寧に応対している。そんな対応が一通り終わると、子供たちが盤面に集中しだす。

 局面はニコル・モニカチームが奄美を、追い込んでいっている。あと一手で、奄美の玉に詰めろがかかる状態である。




 勝たせるために攻めの手を入れる奄美。

 二人でどう指すか凄く悩んでいる。 

 まさに緊迫の瞬間である。




その姿を見て、恵がそっとアドバイスをする。

 そのアドバイスで攻める手を指す二人。

 嬉しそうに手を進めていく。

 「まいりました」と頭を下げる奄美。

 キョトンとしているニコルとモニカ。




 恵が「二人が勝ったんだよ」と教えてあげると、やっと気づき嬉しそうにはしゃぐ二人。

 その後も、みんなに将棋を教える奄美。

 みんな真剣に聞いている。




 最後にモニカとの対局もしたが、初心者とは思えない手を指すので、手を抜くどころかしっかり読みを入れないと一気に劣勢になりそうであった。 それでも終盤は奄美が読み切って、さっきと同様にモニカを勝たせてあげることが出来た。




 プロの対局さながらの感想戦を奄美主導で行われた。ゆっくり丁寧にモニカに将棋を教えてる様だ。

 モニカも楽しそうに奄美の考えを聞いていた。恵の通訳がいらないほどに没頭していた。

 ニコルを含め周りの子供たちが、少し飽きてきたのでそれを察知して、奄美が感想戦を終わらせた。

 その後も、モニカは奄美に色々質問していた。

 帰りの車の中で「モニカと何、話していたの?」


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