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音のない世界  作者: 横須賀かもめ
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小説の名は「誰がタメ」 その13

 高村が奄美の方を持っても、森田が奄美の方を持っても奄美の勝ちになるようだ。

 泰斗には、何でそうなるのかが分からないが‥‥‥迫田は高村と森田の検討にこの手はといった感じで、手の可能性を示している。

 雨竜もそのやり取りを理解しているように感じる。

 後で聞いたら「もう全然! 会話の一割ぐらいしかい理解できてない。将棋は奥が深い」と言っていた。



 泰斗は泰斗で、プロ二人が検討して奄美の勝ちならそうなんだろうなとしか思えない。

 結果は変わらないんだろうなと、漠然と思う。

 ただし将棋を指しているのは人間なのだ。

 勝ちの局面でミスをする事もある。

 最後の最後まで、対局者は勝ちを認識する事はないのだろう。

 一方負けを認識した方は、この時間に心の整理をつけていくので、終わった後はサバサバしているものだという。



 勝つ方が最後までヒヤヒヤし、負けた方がサバサバしているそうだ。

 悔しさを心の隅に置き応対していくのだろう。

 武知の動きが大きかったのが徐々に少なくなってきた。

 その変わり目を閉じ、何かを覚悟したような佇まいだなとモニター越しに泰斗は見ている。

 それに気づくプロ棋士の三人。



 高村が「そろそろ終局かな」とつぶやく。

 武知が負けを認めると、奄美と森田がタイトル戦を戦う事になる。

 森田の方を見ると、いまかいまかとその時を待っているように見える。

 実際は、そういった気配を周りに感じさせる事はないのだが‥‥‥そうあって欲しいと願う泰斗であった。


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