女の一番の化粧は笑顔①
「ソフトと対局して勝てるかって? 無理でしょ! だってコンピューターですよ」
「それでも秘策めいたものは見つけれそうですか?」
「‥‥‥電源入れなかったら勝てますね」僕の密着されたテレビ番組を見ている、僕の彼女の西内まさみ。
顔にはパックをしている。
僕が、帰って来ているのも気づかずテレビを見ている。放送されてからかれこそ二週間は経っているが、飽きもせず何回も見ている。
気配に気づき振り返るまさみに、「何回見てるんだよ」と冷蔵庫を開けながら喋りかけても、返答がないのでまさみの方を見ると、こちらを見ている。
どうやらパックをしているから喋れないみたいだ。
「そんなに面白いか?」恥ずかしさと、自分の事をそんなに見てくれる嬉しさから聞いてみる。
やっと「ほらっこれ笑わなくていいから、パックする時に丁度いい」と期待を裏切る答えが返ってくる。
「ただの時間つぶしかよ!」
まさみとは付き合いだして、もうすぐ三年になる。
初めて会ったのは、まさみが大学生の頃にしていたバイトで、携帯会社のキャンペーンスタッフとして働いてる所に、僕が携帯の事で聞きに行ったのが出会いだ。
親切に対応してくれたのが好印象だったし、携帯会社のキャンペーンのコスチュームはまさみを一際、可愛く見せた。
魅力的だなと思っていたが、帰り際にまさみの方から連絡先を渡してくると思わなかった。




