オマエが変わればチームも変わる!(2)
翌日。
練習前に一人のコーチらしき人が自己紹介した。
「私が君たちのコーチをすることになった三池和俊だ。渡部先生から君たちのことはよく聞いた。よろしくな。」
「よろしくお願いします!」とチーム全員が返す。
そしてその日の練習が始まった。
フットワーク、パス、シュート、対人プレー……すべての練習において、三池コーチの声が響いた。
「キャッチミスもったいねーよ!」「よぉし!ナイスシュート!」「ほら、ディフェンス一歩目遅いぞ!」
(喜怒哀楽激し過ぎでしょ……)
紗綾は苦笑いしながらも、いつもよりキツく感じた練習を最後までやり抜いた。
(でもいいコーチだ。)
練習後、紗綾はそんなことを考えながら家に帰っていた。足は久々に筋肉痛になりそうだったが、いつもよりなんか楽しく感じていた。
「ただいま〜」
「模試の個表はどうだった〜」と母親。
(おかえりの一言もないのかよ……!)とか思いつつも、
「いつも通り70だよ」「そーなの。次もがんばれー」
「お腹減ったーごはんまだー?」
「珍しいわねー今から作るから待っててー」と母親が返す。
川口家は4人暮らしだ。父親、母親、紗綾、弟がいる。
父親はまだ帰ってなかった。
(どーせどっかで飲んでるんだろ。)
ひとまず自分の部屋に戻った。




