生徒会長の謎その②
「終わった」
ここ霜月学園では2週間に一回土曜にも学校がある、今日がその日だ。
「なんていうか、この達成感良いよな」
背伸びをしながら、博がつぶやく。
「全然良くねぇよ、残ってるのは疲労感だけだ」
「ははっ、一本とられたな」
荷物をまとめながら帰る準備をしている。
「今日も行くのか?」
「一応顔だけでも出してくる、空いてなければそのまま帰るさ」
「おう、じゃあな」
「お、開いてる」
生徒会室へ入るのもこれで6回目だ。
「あっ、鏡君」
「何だ、松戸……か?」
信じられないものを見た、を松戸音色が……眼鏡をかけていたのだ。なんだ新手のドッキリか、このやろう。
「ああ、これ? いつもコンタクトなんだけど、今日寝坊して付け忘れちゃって」
ただかけているだけならここまで俺は動揺しない、似合っているのだ、生徒会長に及ばないものの博に匹敵するほどに。
「眼鏡……かけてるほうがいいと思うぞ」
どこかの主人公っぽくない主人公と逆の台詞を言う。
「どうしたの、急に?」
「気にするな、いややっぱり気にしろ」
「あ、うん」
なんだこいつ、いつもはあんまり意識してなかったが可愛いぞ。
「会長は?」
「昼飯を買ってるんじゃないのかな?」
「じゃあ、如月先輩は?」
「来ないんじゃないかな? 用事があるときしか基本来ないから」
「そうか……」
=二人っきり……。
「ねぇ、鏡君も何かあるの?」
「え?」
「つまり、変態みたいな体質とか……」
「無い、お前達と一緒にするな」
「会長が連れてきたってことはあると思うんだけどな……」
「なあ、前の庶務もそういうのがあったのか?」
「うん、彼もドMだった」
つまり会長が好んで変態を集めているというべきだろうか。
「会長って、変態が好きなのか?」
「たぶんね、でもどうこうしようってわけではないと思うよ、私の体質を知った時もなるべく他の人には悟られないように取り繕ってくれたし、如月先輩の周りに女子を近づけないために彼氏って嘘をついてるみたいだし」
「……なるほど」
なんか複雑な気分。
「だから鑢君にも何かあると思ったんだけど、どうかな?」
上目遣い×眼鏡、反則技だこんなの。
「他の奴らには言わないか?」
「モチのロンだよ」
小さく息を吸って。
「俺は眼鏡が好きなんだ」
「……え?」
思考がフリーズしたように瞬きをせずに5秒ほどが過ぎる。
「な、なるほど、それでさっきの台詞に繋がるわけか」
「そういうわけだ」
「ところで鏡君、私の眼鏡にあってる?」
「まあ、それなりに」
「そっか」
くいっと眼鏡を持ち上げてみせる松戸、いい、非常にいい。
「特に無いなら帰るかな」
会長に会っていきたがったが、これ以上いては松戸の中での俺のキャラが崩れる。
「分かったじゃあね」
「ああ、じゃあな音色」
また眼鏡をかけてくれることを祈って、俺は帰路についた。
「……いまなんて?」
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