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第六十二話

「くっ!」

 二人ともかろうじて避けることができたが、かなりの速度で後方にかけて行った。

その走っていった後には焦げ跡のようなものができていた。

「できるじゃねえかお前ら…」

和寿はこちらを睨みつけていた。

「本気で行くぞ!」

 そう言ってまた突撃してきた。

単調な攻撃で避けることはできるが、ジリ貧の勝負だ。


 二人は目を互いに合わせた。

会話こそなかったが、お互いの考えを通じ合えた。

「了解だ…」

 黎慈は小声でそう言った。

「どうした!攻撃してこいよ!」

 和寿がもう一度突撃してきた。

黎慈はそれを見計らい、右手にブラムを集中させる。

 右手にエネルギーが溜まり出し、光り輝いている。

「来るッ!」

 和寿が目の前に来たのを確認し、その巨体をブラムでジャストガードのように跳ね返す。

「景佑!今だ!」

和寿が怯んでいるのを確認し、後方を見る。

 黎慈がそう言うと、景佑がかなりの速度でこっちに向かってきた。

左手には先ほどの黎慈と同じく、光り輝いていた。

 たちまち黎慈と景佑の位置が交換し、景佑が攻撃体制に入る。

景佑が和寿の目の前まで行き、ブラムを発動する。

「ふんっ!」

 ブラムとの接触で起きた爆風が、少し離れた黎慈の方まで伝わってくる。

ものすごい威力だ。

 爆風の衝撃が空間を揺るがし、灰色の煙と土埃が立ち込める中、黎慈は咳き込みながらも視界を戻そうと必死に目を凝らした。

ブラムを喰らった箇所が、欠損していた。

 腐った部分が剥がれ落ちてくるように、周りの皮膚のような部分もドロドロと溶け出している。

 やはり、ブラムはかなり特効性があるようだ。


「小僧…!小癪な真似をして…」

 和寿はかなり憤慨していた。

「アスモデウス!我に力を!」

 和寿がそう言うと、また周りに暴風が吹き荒れ始めた。

「まずい!」

 黎慈は直感で嫌な予感がしていた。

「?」

 景佑は困惑していた。

「おそらく、あの風を止めないと…」

 そう言っている間に、風が止んだ。

和寿を見ると、先ほどのブラムで与えた傷が何事もなかったように完全に完治してる。

 景佑もそれに気づいたようで、驚嘆していた。

「なんで…」

 信じられないと言った表情だった。

「おそらく、あの風の中で何かしらをしているんだ」

「あの風を止められれば、勝機が掴めると思うんだが…」

 黎慈は仮説を立てつつも、特に案が思い浮かばない。

そんなに考えている暇もないようだ。

「どうしたんだよ突っ立って!おらもう一回行くぞ!」

 そう言ってまた突進してきた。

「黎慈!またさっきの作戦で凌ごう!」

 景佑のその声に、頷く。


先ほどと同じように、和寿が黎慈を目掛けて突っ込んでくる。

そこをすかさず捉え、ブラムを発動させて怯ませる。

 その怯んだところを逃さずに、景佑がしっかりとダメージを与える。

だが、この方法ではいずれこちらの体力がなくなってしまうのが先だ。

ダメージを与えると、完全に回復してしまう。

 まるでチートのようだ。

「何か方法は…」

 和寿が風の中にいる中、考えを巡らす。

だが、ヒントすらない状況だ。

『どうすれば…』

 周りはほぼ更地で、使えそうなものは何もなかった。

また和寿が復活した。

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