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第四十八話

睡眠中も特に何も起きず、そのまま放課後になった。

帰りのHRが終わると、黎慈は景佑を連れて空き教室へと向った。

 教室に着くと、すでに衣百合がいた。

「よし。続きを話そうか」

 衣百合がそう言うと、三人は昼の時と同じように座った。


「授業中、二人は何か案が出た?」

 生徒会の人がいる手前、寝ていたなんて口が裂けても言えない。

「いや、特に何も…」

 黎慈がバツの悪そうな顔で言った。

「まあ二時間程度じゃ何も出ないよね…」

衣百合は少し苦笑いをしていた。

「昼にどうやって印象を残すかは考えたんだ。あとは方法さえ見つかれば…」

 黎慈は考え始めた。

だが、どれも安全性に欠ける作戦ばかり。

 リスクを取らなければいけない。


「ねえ、今考えついたんだけど…」

 衣百合がそう言う。

「学校の放送室を使うのはどう?」

 あまりにも危険すぎる。

黎慈が否定をしようとした、その瞬間衣百合が口を開いた。

「リスクがあるのは承知の上。安全なことばっかりやってても、いつかは限界が来る」

「他に方法も見つからないし、やるしかないと思うよ」

 衣百合の発言に既視感を覚えた。

言い方は違えど、黎慈が景佑に言ったことと同じである。

 黎慈も景佑と同じように心の深層では思っていた。

「一か八か…」

 黎慈がそう言う。

 正直、掛けるしかないことは薄々分かっていた。


「致し方ない。その作戦で行こう」

「具体的にどんな内容にするんだ?」

 黎慈がそう言うと、衣百合はニヤリと笑った。

「実は、あの人は黒い噂に絶えない人だから、それに関しては任して!」

 少し不安が残るが、ここは一任することにした。

「じゃあ頼む。決行日はどうするんだ?」

 黎慈がすぐに聞く。

「明日にしよう。早い方がいい」

  衣百合が即答する。

「時間は帰りのHRの時間。そこで私が放送をする」

「色々と怒られるのは承知だけど、それよりも早く助けるのが最優先」

「放送した後は、ダッシュで寮に戻るから、二人は何も知らないフリしてね」

「了解。じゃあ今日は解散で大丈夫?」

 黎慈がそう言うと、二人は頷いた。

「よし。明日は一度、昼休みに確認として集まろう」

 三人は解散した。

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