第二十九話
黎慈の瞼に掛かる眩い光で目が覚めた。
目を開けると、窓から輝かしい光が差し込んでいた。
黎慈は着替えてロビーまで降りて行った。
4月下旬
色々あった4月上旬から二週間ほどが過ぎた。
特に夢の中に行く事もなく、普通に学生生活を過ごしていた。
黎慈も学校生活に慣れてきていた。
黎慈はいつも通りジャージに着替え部活に行こうとすると、スマホに連絡が入ってきた。
どうやら景佑のようだ。
“今日、久しぶりに行かないか?“
“夢の中に“
ここ数日間、景佑からの連絡は特になく、夢の中には行ってなかった。
もちろん、一人で行くのは危険というのも理由としてあるが、一番は景佑の体調を鑑みての行動だった。
黎慈は景佑にメッセージを送った。
“体調大丈夫なのか?“
すぐに返信が返ってきた。
“もうバッチリって感じだな“
どうやら大丈夫そうだ。
“分かった。じゃあ今日も夢で集合で“
黎慈はそう返信し、部活に行かない旨の連絡を部長にした。
部長は快く承諾してくれ、そのまま寮に帰った。
寮に付き、しばらくスマホを見てリラックスすることにした。
ベッドに横たわり、スマホを見始めた。
変わり映えのしないSNSを見ていると、一つのニュース記事が目に入った。
“冨永山の極道組織、警察が一斉検挙か“
ニュース記事のアドレスを開いた。
内容は冨永山の極道グループ、永嶋組の大多数の組員が検挙されたという内容だった。
ただ、永嶋組のリーダー的な存在、所謂、頭が検挙されていない旨の内容が記載してあった。
少し物騒な話だと感じていた黎慈だったが、特に気に留めなかった。
そうこうしていると、寮に誰かが帰ってきた。
特に気にしないでいると、下の階から衣百合の声が聞こえてきた。
「黎慈く〜ん!ちょっと下来て〜」
言われるがまま、黎慈は立ち上がりロビーまで降りて行った。
下の階に行くと、二つのスーパーの袋をテーブルの上に置いている衣百合がいた。
衣百合は黎慈に気づくと、大きな声で黎慈を呼んだ。
「あ!ちょっとこれ冷蔵庫に入れてくれる?」
黎慈は片方の袋をキッチンまで持って行き、食材たちを適当な場所に入れた。
少し時間がかかってしまったが、なんとか全て入れ終わった。
「黎慈くん、いきなり呼んで手伝わせてごめんね?ここまで持ってくるのに精一杯でさ…」
「全然!気にしてないよ。これぐらいお安い御用」
「にしては少し疲れてない?」
二人は談笑しながらロビーにあるソファーに座った。
衣百合はこちらをみて話しかけてきた。
「どう?学校にはだいぶ慣れてきた?」
「おかげさまで。衣百合がいなかったら、今頃クラスでどうなってたか…」
最初こそクラスで馴染めなかった黎慈だったが、衣百合や亮のおかげでそこそこ楽しくなってきている。
友人とまでは言えないが、会話をする程度のクラスメイトもポツポツと出来始めている。
「なら良かった」




