表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/73

第二十七話

二人は衣百合に昨日起きたことを説明した。

「夢の核に、あの女の子、大きな揺れ、かあ〜」

 衣百合は難しい顔をしていた。

「いや、ね?実際に見てないからなんとも言えないとゆうか…」

 数秒置いて、衣百合がまた話し始めた。

「ただ…」

「ただ?」

 衣百合は腕を組みながら、何か考えているようだった。

「大きな揺れ、が引っかかるよね…」

「ああ、全くの同意見だ」

 大きな揺れ。

流石に気がかりだ。

「今は気にしても仕方ないのかもな。あの世界で起きる全ての現象に対して」

 今まで机に伏していた景佑が起き上がった。

「それもそうだな」

 その後は昼食を取り、各人教室に戻っていった。



 無事に授業が終わり、昨日と同様に部活に行こうとしていたら、教室に来ていた亮に話しかけられた。

「部活に行こうとしてるところ悪いんだけど、ちょっと付き合ってほしいことがあるんだけどさ、良いかい?」

「問題ないよ。先に昇降口に行ってて。部長に連絡してから行く」

「ありがとう。じゃあ、また後で」

 そう言うと、亮は教室を出て行った。

黎慈も、スマホから部長に休みの連絡をして、教室を出た.

 学園の正門まで向かうと、亮が立っていた。

「早かったな。そんじゃ、行くか」

 亮はそう言うと、歩き出して行った。

「ところで、どこ行くの?」

「ちょっと服買いたくてさ。近くにある古着屋だよ」

「しゃーないな、着いていくよ」



  そう言うと、亮についていく様にして歩き出して行った。

二人は歩きながら、近況について話していた。

「そういえば、衣百合となんか進展あった?」

 黎慈は景佑と衣百合の三人の関係性が亮にばれたのだと思い、動揺を隠すのに必死になった。

「な、なんもないよ」

「いやいや、流石に無理があるでしょ。たまに寮で話したりしてるじゃん」

「なんなら、同じ部活に入ったんでしょ?ちょっと仲良すぎじゃない?」

黎慈は“そんなことか“と思い、胸を撫で下ろした。

「それは、ただ誘われただけで、特に深い意味は無いっていうか」

「本当かあ?まあ、あんまり詮索しないんだけどさ」

 そう話しているうちに、古着屋までついた。

二人は店内に入って行った。

 店内にはレトロな洋楽が流れている。

「てか、なんでいきなり服なんか買いに行こうと思ったんだ?」

「いやー、明日デートでさ。ほら、最近古着とかのアンティーク系のジャンルが流行ってるじゃん?」

「なるほど、女子ウケ狙いか」

「まあ、そんな感じのところだな」

 そんな中、亮は目の前に掛けてある服を眺めていた。

黎慈はそんな亮を脇目に、店内を眺め始めた。



 店の奥の方へ行くと、他の物とは一線を画す謎の物体が置いてあった。

「お客さん、それ興味あります?」

 その物をまじまじと見ていると、暖簾から出てきた店員に話しかけられた。

「あ、いや…」

「不思議なんですよね〜」

「?」

 黎慈は店員の言葉についていく事ができなかった。

「いや〜、この謎の物体。知らないうちに店にあったんですよね〜」

「骨董品屋とかにも持って行ったんですけど、特に分からないって言われちゃって〜」

「あ、ハハ。そうなんですか」

 黎慈は愛想笑いをしながら、その場を立ち去った。

さらに店内を回っていると、亮がヴィンテージ物のパーカーを見せてきた。

「これ、よくね?一目惚れしちゃったよ」

 黎慈はそのパーカーに貼ってある値札を見た。

「一万二千円!?」

「買うのか?これ…」

 黎慈は亮に驚嘆した様子で聞いた。

「当たり前よ!値段で悩むくらいなら、買った方がいいっしょ!」

 亮はそう言うと、そのパーカーと共にレジへと向かって行った。

「あいつすげえな」

 身長に合わない大胆さだな。

そんなことを感じながら、黎慈は外に出た。

 外は少し赤みがかかっていた。

しばらくすると亮が店内から出てきて、そのまま帰路についた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ