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衝撃の事実(起)!

お昼休みになったので 私達3人で屋上に行く。

屋上に上がると 朝会ったシュリーが1人 屋上の椅子に座っていた。


「シュリーさーん」私は大きな声を出して手を振る。シュリーさんが頭を下げる。


「改めて自己紹介しますね。私は『ルナマリア ハウライト』ハウライト男爵家の長女です。この2人は 私の友人で」

「はじめまして 私は『フローラ ダイヤモンド』ダイヤモンド男爵家の長女です」

「はじめまして。私は『ラーナ エバンス』エバンス男爵家の長女です」

2人が頭を下げて挨拶をする。私も頭を下げて挨拶をする。


「皆様貴族様だったんですね。私は『シュリー』と申します。平民なので『ファミリーネーム』はございません。よろしくお願い致します」


「私の事はルナマリア こっちはフローラ こっちはラーナ と気軽に呼んでね」

「ひとまず こちらの椅子に座って一緒にお弁当でも食べませんこと?」

「はい」そう言って皆んなで 横並びに座る。


「4人でお日様の下 お弁当食べるのってなんだか楽しいね」

『っと言っても、、私とシュリーの黒い霧で 結構周囲黒いんだけどね』

「そうですね。。私、皆様と普通にお話ししても その、、よろしいのでしょうか? ゴホゴホ。ゲホゲホ」


「だ、大丈夫ですか?」

「すいません。大丈夫です」

「シュリーちゃん 私達の事は気にせず普通に話したらいいよ」

「あ、ありがとうございます」

その時 私はシュリーちゃんの瞳の色と 髪の色が黒でない事に気が付いた。


「失礼だけど シュリーちゃん 瞳の色も髪の色も 黒く無いよね?」

「・・・」

「瞳の色も髪の色も 淡い青色ですけど、、どちらかと言うと銀色に近い様な、、」

「・・・」


なんだかとても気まずい雰囲気になる。空気が冷たい。。


「では逆にお伺い致します。ルナマリア様は どうしてそんなに黒い霧が出ているのですか?」

シュリーちゃんに聞かれる。

「うーん。。そうだねー。正直に話をすると私も理由はよくわからないの。ただアルジンネード様が私に愛を授けすぎた様で。。ほら見て見て この右腕の愛メーター真っ黒でしょう」


私は 冷たい空気にいたたまれなくなり 思い切って右腕の愛メーターを見せた。

私の腕を見たシュリーちゃんは 驚いて驚愕の表情をする。一瞬 見間違えたのかと思って 目をこすり再度私の右腕をじーっと見る。そして 私の右腕のハートの数を1つずつ数え始める。


「1・2・3・4・5・・・」

「ろ、、6個もあるじゃないですか? ど、どうしたのですか これ! しかも全部黒い、、」

『ヤベーー!! 見せちまっただーー!!』

なんてドジ子な私。。


「あははははは」まず笑ってごまかす。

「もう見てしまったでしょう。。内緒だからね!」『もうこうなったら開き直りよ』


「私の愛メーターは真っ黒なの! しかも6個もあって。ほら見て! この瞳も髪も真っ黒でしょう。多分アルジンネード様の愛が重すぎて黒い霧が出ているのよ」

私は 黒い瞳と黒い髪を指差して 強調して見せる。


シュリーちゃんは 私の黒い瞳黒い髪 6個もある真っ黒な愛メーターを見て驚愕している。

「な、内緒だからね!」


シュリーちゃんが 真っ直ぐに私達の瞳を見つめて来る。

『ヤベー。。背中がヒリヒリする。嫌な予感しかしない』


「ルナマリア様 フローラ様 ラーナ様 まずは私の右腕の愛メータをお見せ致します」

そう言うとシュリーちゃんが 右腕の愛メーターを私達に見せてくれた。


「!!!」私達は驚く。シュリーちゃんの愛メーターは 3個が白 1個が青 もう1個が水であった。

「え!? こ、これって?」

「どう思われましたか?」

「く、黒くないですね」

「その他はどう思われましたか?」

「・・・」

3人共黙り込んでしまった。


「正直に教えて下さい」

「わかったよ。この白3個は 全く神愛を受けていない様にしか見えないけど、、」

そうなのだ。本来なら必ず何かの色に染まるはずの愛メーターが 3個も白い。明らかに異常である。

『髪の色も銀に近いのは もしかしたら神愛を失ったから?』


『呪いだな』

「えっ!? 呪い?」

「どうしてそれを?」

「えっ?? えっ??」

シュリーちゃんが驚く。


「わかったよ。実は、、私はアルジンネード様と会話が出来るの。たった今そのアルジンネード様が『呪い』だと教えて下さったからだよ」


「・・・」

「おほん。失礼とは存じますが、、ルナマリア様のお話をそのまま信じる訳にはいきません。神と人が会話をする事など出来るはずも無いのです。出来れば 何か証拠を示して欲しいです」

「証拠と言われても、、」


『ならば 俺がそいつに神託を下してやろう』

「えっ? 神託?」

『あー そうだ』

「あのね。アルジンネード様がシュリーちゃんに神託を下さるって」


『ルナマリアに嘘はない! 俺が呪いだと教えてやったんだ』


シュリーちゃんが 突然片膝をついて祈りのポーズを取る。

「おおーー! 神よ! その美しい御声をお聞かせ頂き感謝致します」


どうやら脳内に直接 アルジンネード様の声が聞こえた様だ。良かった。良かった。


シュリーちゃんが立ち上がって頭を下げる。

「ルナマリア様。疑ってしまい申し訳ございません。神の御寵愛を受けておられるのですね」

「いや御寵愛って言う訳では無くてですね、、揶揄われておりますね。はい」


『愛してるぜ! ベイビー』

「・・・」


突然 シュリーちゃんは非常に辛そうな表情をする。

「正直 ルナマリア様が羨ましいです。私の黒い霧とルナマリア様の黒い霧は全くの別物です。私の黒い霧は『呪い』つまり『神の御怒り』! 一方 ルナマリア様の黒い霧は『神の御寵愛』! 全く相反する『神威』です」

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