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裴松之先生の「罵詈雑言」劇場  作者: ヘツポツ斎
罵詈雑言劇場 蜀編

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45/76

【巻三五諸葛亮】實皆可疑

「ぜんぶあやしい」



蜀記曰:晉初扶風王駿鎮關中,司馬高平劉寶、長史滎陽桓隰諸官屬士大夫共論諸葛亮,于時譚者多譏亮託身非所,勞困蜀民,力小謀大,不能度德量力。金城郭沖以為亮權智英略,有踰管、晏,功業未濟,論者惑焉,條亮五事隱沒不聞於世者,寶等亦不能復難。扶風王慨然善沖之言。


臣松之以為

亮之異美,誠所願聞,然沖之所說,()()()(),謹隨事難之如左:


其一事曰:

亮刑法峻急,刻剝百姓,自君子小人咸懷怨歎,法正諫曰:「昔高祖入關,約法三章,秦民知德,今君假借威力,跨據一州,初有其國,未垂惠撫;且客主之義,宜相降下,願緩刑弛禁,以慰其望。」亮答曰:「君知其一,未知其二。秦以無道,政苛民怨,匹夫大呼,天下土崩,高祖因之,可以弘濟。劉璋暗弱,自焉已來有累世之恩,文法羈縻,互相承奉,德政不舉,威刑不肅。蜀土人士,專權自恣,君臣之道,漸以陵替;寵之以位,位極則賤,順之以恩,恩竭則慢。所以致弊,實由於此。吾今威之以法,法行則知恩,限之以爵,爵加則知榮;榮恩並濟,上下有節。為治之要,於斯而著。」

難曰:

案法正在劉主前死,今稱法正諫,則劉主在也。諸葛職為股肱,事歸元首,劉主之世,亮又未領益州,慶賞刑政,不出於己。尋沖所述亮答,專自有其能,有違人臣自處之宜。以亮謙順之體,殆必不然。又云亮刑法峻急,刻剝百姓,未聞善政以刻剝為稱。


其二事曰:

曹公遣刺客見劉備,方得交接,開論伐魏形勢,甚合備計。稍欲親近,刺者尚未得便會,既而亮入,魏客神色失措。亮因而察之,亦知非常人。須臾,客如廁,備謂亮曰:「向得奇士,足以助君補益。」亮問所在,備曰:「起者其人也。」亮徐歎曰:「觀客色動而神懼,視低而忤數,姦形外漏,邪心內藏,必曹氏刺客也。」追之,已越牆而走。

難曰:

凡為刺客,皆暴虎馮河,死而無悔者也。劉主有知人之鑒,而惑於此客,則此客必一時之奇士也。又語諸葛云「足以助君補益」,則亦諸葛之流亞也。凡如諸葛之儔,鮮有為人作刺客者矣,時主亦當惜其器用,必不投之死地也。且此人不死,要應顯達為魏,竟是誰乎?何其寂蔑而無聞!


(漢籍電子文献資料庫三國志 917頁 ちくま5-115 罵詈雑言)



○解説

 西晋せいしんが興った頃、諸葛亮しょかつりょうを評価するに至り、賛否両論となりました。そのときに郭沖かくちゅうという人が「いやいや、とは言え諸葛亮がすごいと言える点が五つあるよ」と持論を展開すると、みなぐぬぬとなってしまったのだそうです。

 裴松之はいしょうし先生、亮サマが褒められたことそのものにはウッキウキなのですが、しかし郭沖の論を覗き込んでみると()()()()()()()()()()()! とおブチ切れになられます。

 一つ! 亮サマの刑罰があまりにも厳しかったことを法正ほうせいに諫められるも、かえって亮サマが論破したとか抜かしている! なんじゃこりゃ! 法正に諫められたってことは劉備りゅうび様すらご存命であり、ならばその当時の亮サマは地方を統治なぞしておらん! そんな彼がどうして裁きを下せたというのだ! だいいち三國志さんごくしの本文中でもいくらでも亮サマが善政をお敷きになり民から慕われたと書かれているではないか! 善政を「むごい扱い」呼ばわりするとはずいぶんではないか!

 二つ! 曹操そうそうが劉備様のもとに使者を装った刺客を送り込んだが、亮サマはたちまちのうちに見破ったとする! 刺客がお手洗いに出たふりをして席を外すと亮サマ、早速劉備様にいまの人間が刺客だと告げ、追うように助言! しかし結局刺客を逃がしたと言っている! どういうこっちゃ! 刺客に選ばれるような人間はみな豪傑だ! そんなやつがおどおどなぞするものか! 仮にいるとしても、劉備様の目をかいくぐるほど振る舞いができるのであればひとかどの人物だろうに! そこまでの人物が刺客に身をやつしなぞすまい! それほどの人物であれば曹操もその才を惜しんだであろうに、結局その人物の行方は杳として知れなくなった! なんでそれほどの人物の名が世に轟かぬのだ、ありえんではないか!

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