ルマンドの材料をもう少し高級にしたもののつもりで書いてたら贅沢ルマンドが出て驚きました毒電波が届いたのかな
お待たせしましたえ誰も待ってないですか
翌朝、悠翔は目覚ましよりも早く目を覚ましていた。暗闇に目を見開き、鼻の穴を広げてひくつかせながら、時おり瞬きをして思案するがまとまらない。
意を決した悠翔は、四つ足で仕切りのそばまでゆっくりと静かに這い寄って覗いた。
いつもと同じく寝ているように見えるシムカ、そっと立ち上がって忍び足でテーブルに行き、置いてある菓子袋の中を静かに確認する悠人。
「何してるの?」
そこへシムカの声。
ばつが悪く固まる悠人にシムカが、日付が変わった今日になってから食べたので問題ないでしょと、少し睨むように言う。その視線を悠人は逸らしながら。
「ああ、はい。いいですよ。というか、確かに一日三本はちょっとケチくさいかなと思ったので食べてもいいですよ。一度に食べ過ぎない方がいいと思いますけどね。また買って来ますけど、売ってない場合もありますからね」
少し早口の悠人の目に、にやりとするようなシムカの顔が目に入った。
少しカチンときた悠人がシムカに問う。
「あの、これ4本残っているはずが、3本しかないんですけど」
「ああ、あなたの分ね」
待ってましたとばかりに少し悪魔的な微笑みをしてから、シムカがそそくさと寝床の方から何かを持ち出してくる。
あなたのをうっかり食べるといけないから除けておいたとのよと言われ、手を出してとシムカ。言われるまま右手を差し出す悠人。
「はい、これがあなたの分ね」
個包装の菓子を一本、悠翔の掌に乗せると、素早く、そして優しく丁寧に悠翔の指を、両手で持って折るようにしてそれを握らせた。
悠翔を見上げながら少し首を傾げ、ニッコリと微笑むシムカ。
そして素早くテーブルに飛んで行くと、奪うように菓子袋を手に取り、悠翔を横目で見る視線から言葉を投げてくる。
「じゃあ残りの三本は、私の明日の分ね。大丈夫、ちゃんと日付が変わってからいただきますのでご心配なく。では、ごきげんよう!」
なんとか聞き取れる早口でそう言うと、風を巻いて部屋の奥へ飛んで行き、自分の世界に戻ったのか消えてしまった。
悠翔がゆっくり掌を開けて菓子袋を見ると、上は未開封だが、下側がテープで留められていた。悠翔が使ったテープを使いまわした為か、少し剥がれかかっていて今剥がれた。ピロン。
仕舞った! 気づく悠翔。押し出して中身を確認すると案の定、辛い菓子が出てくる。悠翔の分の甘い菓子の一本は、シムカに食べられたのだった。
悠翔は少し顔をしかめたが、すぐに口元がほころんで、感心する面もちで首を振った。
その後はいつものように朝食を食べに行く。スグニィスも来ていつもと同じだ。
「今日は久しぶりの休みだけど、悠人はどうするんだ。寝てるだけか」
薄い桃色をした、焼き魚の切り身らしいものを切り分けながら聞いてくる。
「まあ、どこにも行けないですしね。でもテレビで色々見られるから楽しめてますけど」
いつものようにいくつかの食べられる花に彩られたサラダに、フォークを刺して悠人は答えた。
そして、少し不安げな声でスグニィスに聞く。
「明日からの実弾訓練なんて、本当に大丈夫なんですか?」
その言葉に、スグニィスは少し微笑みながら。
「やっぱりビビるか? 仮想訓練ではあんなにバカスカ撃ってくるのに」
「実弾は現実ですからね、危ないのは怖いに決まってるじゃないですか。血が出ると死にますからね」
少し不機嫌そうに悠人が言うと、スグニィスは更に口角を上げてから続ける。
「まあ、歩兵が持つ銃じゃなくてタルートが持つ兵器だからな。銃口をタルートに向けたら撃てないようにしてあるって話だよ。やる前にその辺の説明もあるだろう」
ああそうか、と頷く悠人の頭が上下する。
「それより、明日からの準備はしてあるのか?」
してありますよと答える悠人を少し見てから。
「やっぱり楽しみか?」
悠人は答えなかったが、にやけた顔は抑えられなかった。
「明日は早いから、寝坊するなよ」
食事を終えて部屋に戻るが、特にすることもなく、袋菓子を食べながらテレビを見る悠人。
朝のワイドショーのような番組で、帰還作戦に対するデモ行進が映し出され、政府が強引に進めていることに疑義を呈すという論調だった。
その番組の話題が変わったのでチャンネルを変えると、ケーキの店を紹介している番組が目にとまり、しばらくはそれを見ることにした。
悠人の世界と同じように、8分の1で切り分けられている同じような大きさのケーキ。やはり白いクリームだろうものが色の基調になっていて、赤や黄の果物らしきもので彩られていた。
玄関の呼び鈴が鳴る。悠人は玄関先に行き、スグニィスさんですかと問うが返事は無い。首をかしげながら少し戸を開けるとベッキアだった。
「来ちゃった」
一瞬時間が止まったようになったが、即座に戸を閉める悠人。閉めた戸が激しく何度も叩かれる。
「いいだろ悠人! 来ないの、って言われるよりはいいだろ!」
「何をわけのわからないことを言ってるんですか!何の用なんです!?」
開けられないように戸を押さえて聞く悠人。
「デートしよ、デート」
わずかに小声の短い言葉の後にしばらく静まりかえる中、悠人は戸の鍵をかけて部屋に戻ろうとした。
「おい! 外出許可をもらったんだよ、、ここ以外のこの世界も見たいだろ。案内するぞ」
それを聞いて悠人が戸を開けると、見慣れない私服姿のペッキアの、満面の笑みが目に入った。
いろいろ考えて書いたのに妙に短くてえ?となりましたよ描写を増やすとかした方がいいのかなと思いましたがこの作品はとっとと終わらせた方がいい気もするのでよしなに
「来ちゃった」はさすがに古臭くてつまらんかもと思いましたが他に思いつかなかったので
夏目友人帳で不意に使われた時は笑いましたがそれが何年前よという




