47話目:この世界の料理
マーレ王国に帰ってから1週間後、今度はドリアド隊も戦列に加え街道の魔物討伐に出かけた。街道には、ちょくちょくと馬車が見かけるようになってきた。道を整備したので、かなり交通の便がよくなったのと、魔物狩りをしまくったので、魔物の数が減ったおかげだと思う。
「右の森から、魔物の気配がする。」
「うん、じゃあ今回はぬいぐるみ隊は待機だね。」
「よし!じゃあ、ドリ隊突撃!」
ドリアド隊に攻撃を命じた。細かい指示はしていないのだが、それには理由があって、この子らは意外と頭がよく、いろいろと教えると成長していくのだ。なので、今回は事前に教えた通りに攻撃するように指示したのだ。
隊長の【ひまわり】がまわりに指示を出し、魔法攻撃をした。敵はゴブリンの群れで、5体ほどだったが、ドリアの魔法【バインド】で足止めされ、手からでた棘の鞭でボコボコにされていた。元々、魔物のランクとしてもドリアドはCランクでゴブリンはEランクなので、楽勝なのだが…。
しばらくして、戦闘に勝利したドリアド隊が帰ってきた。これは、かなりの戦力になりそうだ。もっといっぱい召喚してもいいのだが、さすがに多すぎると困ることもある。現に今は10体だが、すでに部屋がいっぱいになっているし、食事はしないのだが、魔力が栄養らしくて、僕から供給されないと身体が維持できないので大変なのだ。なので、今の魔力では10体が限界なのだ。
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そんな日々が過ぎ、ある日のことだ。久々に王様に呼ばれて王城に顔を出すことになった。行って驚いたのだが、なんとアイシャがいつの間にか王子の許嫁になっていたのだ。本人らはイマイチ事の重要さを分かっていなさそうだったが、まあ別に無理やりじゃなければいい事だと思うので良しとした。
今回は、七海と2人で王様に合うことになった。
「セージ殿、久しぶりだな。あの街道の整備のおかげで、徐々にだが国が潤ってきている。感謝する。」
「ああ、いえいえ。自分らの都合でやったことですから、あんまり気にしないでください。」
「そうか、そう言ってもらえると助かる。まだまだ、ここも持ち直し始めたところなのでな…。」
「ところで、今回はどんな用件で?」
「おおっ、そうそう。今回来てもらったのは、頼みがあってのことだ。実は、例の人を集めるための特産の話なのだが、なにか変った料理を作ろうと思うのだが、なにかいい案がないかと思ってな。そなたたちなら、いろんな国をまわってるからなにか知っているか思っての。」
「料理ねぇ…。」
そういえば、この世界にきてから、現地料理ってあんまり気にしたことなかったな。むしろ、味がイマイチで自分で作った方がいいと思ったくらいだし、しかも今は2人して料理の特技をとったくらいだしね。
基本、この世界の料理はあまりおいしくない。それは、おそらく調味料の少なさのせいだろうと思う。塩と胡椒とあとはハーブが数種くらいなのだ。ここの人らはあまり食に対して、貪欲でないのかもしれない。
「わかりました。じゃあ、一度いろいろと調べてみます。なにか、発見があったら報告しますね。」
「ああ、すまんがよろしく頼む。依頼の方は、期限は決めずに指名依頼で出しおく。」
王様と別れたあと、家に帰り今後どうするか話し合った。
「とにかく、この世界の料理ってどのくらいのレベルか知りたいよね。今度、街に行くときは食堂中心にまわってみよう。」
「うん。あとは、やっぱり調味料の少なさが問題だよね…。他の国はどうかわからないけど。」
「よし!じゃあ、しばらくしたら料理の旅にでよう。」
あとは、調味料を増やさないといけないから、それを【全花召喚】で召喚してみるか。日本にあったものは一通り作りたいよね。味噌はたしか、大豆と麹と塩で出来たはずだから、とりあえず作ってみるか。醤油は小麦を加えて発酵すればよかったかな?まあ、醤油は味噌が成功してから考えよう。
「ねえねえ、旅に出る前に味噌とか醤油とか作って発酵させとかない?」
「うん、いいね!やっぱり日本人には、味噌が必要だよね!」
さっそく、塩を大量に購入し、味噌造りを始めた。大豆を煮込み、麹を召喚し、塩と合わせて桶に漬け込んだ。ちなみに桶も召喚で出した。僕の能力って、自分で言うのもなんだがかなりチートだな。まあ、戦闘以外って条件がつくけど…。
それから、夕飯は宿屋の食堂に行って食べてみた。今日の夕飯は、野菜の煮込んだ塩スープと黒いパンのセットだ。
「「・・・。」」
まあ、田舎だとこんなものかな。街で食べた食事はまだおいしかったから、食材の差かもしれない。食材が豊富なら、食材の出汁でおいしくなるのだから、ただ単に材料不足なのだろう。調味料がたくさんできればもっと味をつけれるだろうから、なんとかなるかも知れないな…。
今後は、味噌だけじゃなく、他の調味料も作ってみよう。マヨネーズとかケチャップとかも、できたらいいよね。




