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41話目:奴隷解放

「なんと!?街道ができたのか?」


「はい。セイジ殿がやったみたいです。」


「そうか。あの者は、いろいろ秘密がありそうじゃのう。」


「ええ、ですが、あまり詮索して敵に回すようなことだけは無きよう…。」


「わかっておる。こんな国に来てくれる、冒険者などいないのだからな…。」



王はお抱えの商人と話をし、部屋を後にした。残った商人は、これから忙しくなると思い準備に奔走するのだった。


そんな王城のやり取りなど露知らず、セイジこと村井誠二は部屋に籠って一冊の本を読んでいた。本の表紙には植物図鑑と書いてあり、この前街道を繋げたランダの街で買ってきたものだ。



「誠二くん、ちょっといい?」


「ああ、いいよ。入ってきて。」


そう言って入ってきたのは、ナナミこと竹中七海。僕と同じクラスメイトで、一緒に住んでいる同居人だ。長い黒髪を後ろで縛って、最近趣味で作った【巫女服】を着てやってきた。なんでも、もともと神社の娘らしく、この服が落ち着くのだそうだが、僕からしたらコスプレにしか見えない。まあ、こういうのもアリなので、そのままスルーしているのだが。



「この前、ランダの街に行ったときに、みんなの様子を見に行ったじゃない?」



ああ、あの奴隷商のことか…。確か今井と大桑だったな。あれから1月経って、様子を見に行くとすでに売りに出されて居なかったんだよな。その時には金貨40枚くらいに跳ね上がってたから、どの道資金不足で買えなかったんだが…。



「今井さん達はもういなかったけど、せめてどこに行ったかは知りたいなと思って。」


「うーん、でもな…。確か聞いた話だと、個人情報は教えれないみたいなこと言ってたし…。」


「うん。だから、少しでも情報が欲しいなって思って…。一応クラスメイトだし…。」


「わかった。じゃあ今度ランダに行ってみるか。丁度探してる植物があるんだけど、もしかしたらでっかい国にいけば、あるかもしれないから探すついでにね。」


「うん!ありがとう!」




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次の日に準備を行い、さっそくランダの街に向かうことにした。今回もアイシャは留守番だ。といっても、最近では城の方で寝泊まりしているらしく、今では王様家族公認の居候だ。まあ、アイシャが幸せならそれでいいんだが。こっちも、七海と二人っきゲフンゲフン…。



まあ、別にやましいことなんてないからね。風呂上りが色っぽいとか、寝ボケた顔がかわいいから襲いそうだとか、そんなことないからね。まあ、もしかしたらラッキースケベでも起こってくれないかと期待はしてるが…。



と、まあ、話は戻って、最近では2人で冒険にでることがほとんどになってきているのだ。なので、今回も特に気にすることなくマーレ王国を後にするのだった。




その後、昼過ぎには目的地であるランダの街についた。街道が出来てからは、魔物に襲われる率も減って、今回は一度の遭遇もなかったのだった。まあ、ぬいぐるみ隊でかなりの数を駆逐したもんだから、当分の間でてこれないのではと思う。


おかげで、自分達ばかりでなく、王国の人や、ランダやドインの街の人らも気兼ねに利用してくれるようになり、大変感謝されたのは言うまでもない。



「さてと、今日はとりあえず宿を取ってから、情報収集でもしようか?」


「うん。じゃあ、いつもの宿でいいよね。」




宿で荷物を置き、一休みをすることにした。ちなみに部屋は一つで同じ部屋をとっている。以前さすがに年頃の男女が一緒の部屋はまずいのでは?と言ったことがあったが、奴隷と主人が一緒な部屋なのはあたりまえですと言われて、押し切られてしまった。



「ところで、その、奴隷の首輪だけど…。そろそろ外さない?」


「え?でも、これって簡単に外れないんでしょ。」


「うん。だから、奴隷を解放するっていうか。」


「・・・。」


「別に奴隷じゃなくても一緒に居ればいいし、特に変わることはないでしょ。もともと、七海を助けるためにやったことだし。」


「うん…。そうだね。奴隷じゃなくても、一緒に居てもいいの?」


「うん。もちろん!これからも、よろしくね!」


「うん!よろしくね。」



その後、奴隷商に行き、奴隷の首輪を外してもらい、めでたく奴隷の解放となった。奴隷の解放には、専用の魔道具を使い、僕と七海の血と奴隷商の血の3人分の承認をもってできた。首輪はかなりのセキュリティがかかっており、こうやって外すか、もしくは主人が死んだ時以外は外れない仕組みなのだそうだ。しかも、主人を殺しても奴隷も一緒に死んでしまう仕組みだそうだ。


あと、僕やアイシャが首輪をされなかったのは、首輪が貴重品で正式な奴隷になるまではしないからだそうだ。そのかわり、鎖などにつなぎ行動に制限をかけるそうだ。ちなみに、鎖と言ってもただの鎖ではなく、魔法の効果のかかった物で、身体能力が低下したり魔法が封じられたりする効果のあるものらしい。




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奴隷から解放された私は、嬉しさのあまり彼に抱きついてしまった。


正直、奴隷じゃなくなって、彼との距離が変わるのは怖かったけど、一緒にいこうって言ってくれたから、私も頑張ることにしたんだ。



この世界ではいつ死ぬか分からない。ほんの最近、盗賊に襲われたし、奴隷にもなった。魔物が徘徊する世界で生き抜くのは、それだけでも大変なことだ。


だから私は、後悔しないように生きることにしたの。



好きな人には、好きって言うんだ!



まあ、すぐにではないけどね…。


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