39話目:2人の能力
七海が家に来てから、かれこれ1週間くらいたった。その間、二人でいろいろ自分の能力について検証をしていた。おかげで、家の一室はぬいぐるみで占領されてしまっていたが…。
アイシャの方はというと、いつも通り王子&王女コンビと仲良く遊びにいっているみたいだ。まあ、子供同士仲が良いのはいいことだろう。そのうち、あっちの子になりそうな勢いだが、まあ、王子が気にいって将来妃にてでもなれば、そうなるのだが。
話は戻って、僕の能力だが、かなり役に立つことがわかった。といっても、あいからず戦闘では役に立たないのだが…。
何に役に立つかというと、そう、準備だ。あとは、生活だ。なんかこれだけ聞くと、やっぱり役に立たないが…。実は、服飾ができることがわかったのだ!そう、つまり男の夢、コスプレなのだ!
メイド服でも、ファンタジー服でも、いくらでも作れるのだ!
それで、さっそくメイド服を作って七海に頼みこんでみたところ、交換条件でОKを出してくれたのだが、それが、
「あ、あの…。じつは、この世界って、服飾系があんまり進んでなくて、そ、その…。」
なんか、かなり言いづらいのか、すごくモジモジしている。
「あ、あの、つまり、し、下着が欲しい…。」
「・・・え!?し、下着?」
「う、うん。こっちの下着って、みんなかぼちゃパンツで、ゴワゴワで穿きづらいというか、なんというか…。」
「え、えっと…。要は、パ、パンティを召喚して欲しいってこと?」
「う、うん。確か現物を見なきゃダメって聞いたから、昨日洗ったコレ《・・》で…。」
といって、真っ赤な顔でパンツを渡してきた。うわー、正直すっごい恥ずかしいぞ。女の子のパンティを手に持って、こんな顔してたらただの変態みたいだ。これは、とっとと終わらせてしまおう。と思い、パンティを見てみた。へー、女の子のってこんな感じなんだ…。絹でできてるみたいだけど、すべすべで柔らかいもんだな…。
「あ、あの…。ど、どうかな?できそう?」
はっ!まずいまずい。見とれてないで早いとこ終わらそう。僕はすぐに、同じ物を召喚してみた。うまくいったので、ついでに10枚ほど出しといた。
「まあ、替えの分もいると思うから、ついでに出しといたよ。」
「あ、ありがとう。よかった~。これで、心配が減ったよ。あっ、メイド服は今度着てみるからね。」
「う、うん。メイド服は、また今度でいいよ…。」
なんか、衝撃的な物を見てしまって、正直メイド服欲がふっとんでしまった。まあ、そっちは慌てなくてもまた機会はあるだろう。
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そんなやりとりもあり、能力の検証がてら、ぬいぐるみ部隊を作り、魔物を攻撃してみることにした。ゴーレムとかは普通に戦闘用だけど、ぬいぐるみは果して戦闘用になるのか?
ぬいぐるみをゾロゾロ連れ、門から出て森に向かっていった。門番が不思議なものを見る目で見ていたが、特に話しかけることもなく見送ってくれた。
しばらくして、さっそく灰狼達が現れた。今回は魔法で殲滅てことはせずに、ぬいぐるみ隊にまかせてみることにした。ちなみに、灰狼×5匹 VS ぬいぐるみ×100体だ。数では圧倒しているが、元がぬいぐるみだけにどうなるか…。
結果からしたら、圧倒しました…。
ぬいぐるみ達には、身体に合わせて木刀を持たせていたが、こいつでみんなフルぼっこって感じだ。ぬいぐるみが攻撃を受けても痛みを感じる事もないので、攻撃が途切れる事もなく、一方的に殴り続けるのだった。
その後も、何度か戦闘を行ったが、どれも結果は変わらずだった。こっちの被害は、咬まれたことによる破損で10体ほど動かなくなったが、それでも、50体近く退治したのだから大金星だろう。
「この辺の魔物なら、ぬいぐるみ隊で十分退治できそうだな。」
「うん。すごい光景だったね。ぬいぐるみが虐殺とか…。」
「どこかの、ホラー映画だよね…。」
とりあえずこんなもんか。命令を聞くだけだから、ロボットみたいなもんかな?臨機応変な対応は出来そうではないし、意思があるってわけでもなさそうだ。
あとは、布製だからどうしてももろい。狼の一撃でズタボロになってしまうのだ。たぶん、火の攻撃でもあっという間に燃えてしまうだろうし…。今度は、鉄製の鎧とか銅像とかにしてみようかな?あっ、でもそれじゃあ僕が召喚できないのか…。
うーん、どこかに鉄並みに頑丈な植物ってないもんかね…。




