22話目:今度こそ初パーティ
あれから1週間、僕とアイシャは、ひたすら薬草などの植物採取系の依頼をこなしていた。
今回は、神技を使わずに真面目に探していた。もちろん、最初の2日間くらいは楽してたのだが、これではイカンと思いやめたのだ。俺はともかく、アイシャのためには良くないような気がしたからだ。
まあ、もちろんアイシャが文句を言うわけでもないんだが、アイシャに経験を積ませたいという、僕の勝手な自己満足だ。
でも、こっそり召喚していたのはアイシャには内緒だけどね。
そんなわけで、依頼をある程度こなしたおかげで、まとまったお金が手に入ったので、そろそろアイシャの武器を買うことにした。もちろん借金の方は早めに返せたので良かったのだが。
今までは、アイシャの気配察知能力で、魔物の近くには寄らないようにしていたのだが、いつまでもそうするわけにはいかない。僕も武器は欲しかったが、一応死体さんからもらった短剣があるので、今回はアイシャの装備を整えることにしたのだ。
「アイシャは、魔物とか戦ったこととかあるのか?」
「うん。家の近くにたまに来てたから、お父さんと一緒に戦ったことがあるの。」
「へー。その時って、どんな武器使ってた?ほら、今から武器買いに行くわけだし、得意な武器とかあったらそれがいいだろうしさ。」
「うーんとね…。木の棒で、叩いてた!」
「そ、そっか…。」
なんの参考にもならなかったが、まあ何でもいいってことだろう。とりあえず、体格に合わせて短剣を選んだ。獣人の身体能力は高いらしいから、むしろ素早さを生かせるものがいいんだそうだ。
あとは、防具も必要だろう。命あってのものだねだしね。でも、懐事情もあるので、革の胸当てを2人分買ったところで、残りは宿代2日分か…。
とにかく、これで戦闘もできそうだ。アイシャも、戦闘経験はあるみたいだし、街の近くでの狩りぐらいなら大丈夫だろう。討伐依頼を受ければ、今よりも収入はよくなると思うから、ある程度溜まったらまた買いかえればいいだろう。
「やあっ!!」
アイシャの短剣が灰狼を切り裂いた。自身の素早さを生かし、灰狼の攻撃をギリギリでかわし、すかさず反撃する。はっきりいって僕より強いだろう。
獣人の動体視力とか身体能力は人族よりはるかに高いようだ。
僕もようやく1匹倒し、アイシャに合流した。こっちが1匹倒してる間に、アイシャはすでに2匹仕留めていた。これで、一応今回の依頼は達成だ。パーティを組むと、連携とかが大変かと思ったが、2人の相性が良いのかすごく戦いやすい。なので、討伐系の依頼でもなんなくこなせていけた。
この分なら、もうちょっと奥に行っても大丈夫だろう。明日からは、遠出してみるのもいいだろう。
あと、特技の方だが、アイシャのはLV5になった時に【剣術】を習得した。その後、ギルド職員に特技の事を聞くと、剣術を上げるなら剣を使って戦うとLVが上がると言っていた。ということは、僕の【武器術】は武器を使えば上がるということかな?
ステータスを確認してみると、僕の【武器術】もLVが上がっていた。短剣=武器ということかな?おそらく他の武器でも、「武器」という物を使えば上がっていきそうだ。
もう一つわかったことがある。特技のLVなのだが、これが上がると上がった途端に達人になるような感覚になるのだ。もちろん達人になったわけではないのだが、なんというか、武器の扱い方がわかるというか、コツをつかんだというか、とにかくそういう感覚になるのだ。つまり、LVが上がるほど、【剣術】なら剣の扱いがうまくなるということだろう。
ちなみに、今はこんな感じのステータスになった。
名前:セイジ P
LV:14
職業:剣士
ランク:E
魔魂:260
特技:なし
奥技:【武器術 LV2】【属性魔法 LV1】
神技:【全花召喚 LV2】
名前:アイシャ P
LV:6
職業:剣士
ランク:E
魔魂:325
特技:【剣術 LV2】




