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16話目:出会い?

あれから1週間、いつものようにギルドで依頼をうけ、今日も平原に来ていた。依頼は相変わらず、採集依頼ばかり受けていた。


なぜかって、もちろん楽ちんだからだ。



でも、安全と言われてた採集依頼なのだが、やたらと魔物が襲ってきて普通に集めれたのは、最初の日くらいだった。なので、神技を使い薬草を出すという方法ばかり使ってしまったが…。



どうやら今年は魔物の活動が活発化しているらしく、普段ではこんなに魔物が出てくることはないのだそうだ。町の人達は、魔王の出現と関係しているのではと噂している。




まあ、そんなわけで、魔物との戦闘にもだいぶ慣れてきたのだった。魔物は、【灰狼ワーウルフ】のほかにも、【ゴブリン】や【スライム】などのファンタジー定番の魔物も出てきていた。


【ゴブリン】とは、身長は子供くらいで、全身緑の皮膚のおっさんて感じの魔物だ。一応、服とか剣とか装備していて、多少は知識がありそうだが、基本バカらしい。


あと【スライム】は、某ゲームのようにかわいいものでなく、動く水たまりみたいなやつだ。攻撃は取り付いて、溶かすといった嫌らしい攻撃だが、弱点が塩ということで簡単に倒せた。塩で溶けるなんてなめくじみたいなやつだ。




今日も狩り終わった【ゴブリン】を、スコップで掘った穴に埋めていた。


前に討伐した魔物はどうやって判断するのか聞いたところ、カードにモヤモヤが移る時に記録されて、後でギルドが確認できるという仕組みなのだそうだ。なので、今回はゴブリンの肉など食えないので、普通に処理しているのだ。


こんなに魔物が多いのなら、討伐依頼の方が儲かるかもしれないなぁ、なんて考えていた時だった、



「町までもうずぐだ、がんばれ!」


「はあ、はあ…。は、はい…。」


と、大量の【灰狼ワーウルフ】に追われた2組がこちらに向かってきていた。魔物はだいたい、10匹といったところか。ひとりは女の子だから、守りながらの戦闘じゃきついかもしれない。それにこっちに来るなら、俺も戦いに巻き込まれるのは確実だろう。




「しかたない、やるか…。」


僕は剣を抜いて、構えた。それを逃げてくる2人も気付いたらしい。いそいでこっちにむかってきた。


「加勢する。」


「すまない。ミーナは離れていろ!」


そう、応対すると、男も剣を抜き、狼に向き合った。それから、10分程で狼を討伐した。男の強さはそこそこだったが、離れてた女の子の方から援護魔法があったのでかなり助かった。火魔法の初級【ファイやボール】だったが、的確な援護射撃だったので、討伐時間が短くすんだのだ。



そこだけ見ると、なぜこんな狼に苦戦したかと思うが、魔法は意外と集中力が必要なのだ。なので、前衛が突破される事態に陥ると、意外ともろいものなのだ。どうやら、たくさんの狼に囲まれたことで陣形が崩れ、仲間もやられて逃走をしていたらしい。






「ありがとう。助かったよ。俺は、リウイ。ドインの町で冒険者をしているものだ。」


「僕はセイジ。同じく冒険者だ。」


「さっきは、ありがとうございます。私はミーナ。魔法使いをしています。」


それぞれ、軽く自己紹介をし、このままではなんなので、一度町に戻ることにした。で、お礼も兼ねて夕飯を奢ってくれることになったので、夜になったら、町の食堂【草原のそうげんのかぜ】に集まることにした。





「いやぁ、ほんとに助かったよ。他の仲間もやられて、もうダメかと思ってたんだよ。まさか、あんなに狼の野郎が集まってくるとは思ってもなかった。」



僕達は、食堂にきてさっそく飲み物と料理を頼み、いきさつをきいていた。


なんでも、リウイは剣士で、魔法使いと残りの二人の仲間と伴に、討伐依頼をこなしていたらしい。最初は順調にゴブリンを討伐していたが、その血の臭いにつられてか、灰狼ワーウルフが大量に襲ってきたそうだ。


なんでも、これがパーティで初めての討伐依頼らしく、あまり連携ができていなかったのが敗因だとか…。そうこうしてるうちに、陣形を破られ、後は1人やられ、2人やられと、ボロボロだったらしい。




話に耳を傾けてると、飯とともにお酒(ここでは麦を発酵させたビールのようなものが一般的で、【エール】というお酒らしい)と果実の汁を水で薄めた果実水がでてきた。


「まあ、2人が亡くなったの残念だが、とりあえずは俺達が生き残れたことに感謝しよう。」


「…ええ、そうね。もう少し、私が魔法をうまく使えれば…。」


「おいおい、それを言ったら俺も剣がうまく使えていれば…。」


「はいはい、とりあえずそこまで。ふたりが反省してれば、まだまだ強くなれるよ。今は、亡くなった人の冥福を祈り、乾杯しよう。」



僕は、暗くなりそうな話を打ち切って、むりやり乾杯した。まあ、さすがにパーティー全滅の危機までいったのだから、笑いとかはなかったが、それでも空気は軽くなったようだった。


そうして、夜はふけていった…。

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