13話目:初めての依頼
王都から、50kmほど離れた地点に隣町がる。町の名前は【ドイン】という。規模としては、王都よりも小さいが、町としてはかなりの規模だといえよう。ここは、商業も盛んで、王都と地方を繋ぐ要所として人の出入りがかなりあるとのことだ。
僕は、昨晩ここの宿で泊まり、朝一番でこの町のギルドに向かっていた。
まずはこの町を基盤にし、経験を積もうと思ったからだ。
なぜ、王都にしなかったというと、まず、クラスのみんなは経験を稼ぐために、比較的安全な王都で固まると思ったからだ。
もうひとつは、教会が信用できなかったからだ。いつ寝首をかかれるかわからない所にいつまでも居れるわけはない。そんなわけで、ここは無理を押し通して一気に隣町まで来たのだ。
ギルドの場所はすぐにわかった。昨日のうちに宿屋のおっちゃんに確認しといたからだ。王都では、結局ギルドに行くことはなかったので、大きいかどうか判断はつかないが、だいたいコンビニくらいの大きさの建物だ。中はカウンターが何か所かあり、奥にはでかい掲示板にたくさんの紙切れが貼り出されていた。おそらくあれが依頼掲示板だろう。
さっそく、一番近くのカウンターに近づき、そこに座って事務をしている女の人に声を掛けてみた。
「こんにちわ。」
「はい、こんにちわ。」
「あのぉ、実は登録したばかりで、あまり良く分かってないのですが、おすすめの依頼とかあります?」
「まあ、そうなんですか。それでしたら、最初は町の雑務依頼や採集依頼なんかがおすすめですよ。安全で比較的簡単にできますから。まあ、最初はランクが上がるまではこういう簡単なクエストをこなし、地道に行くことですね。あちらの掲示板に依頼があるので、いいのが決まったら持ってきてください。」
「そうですか。ありがとうございます。」
さっそく掲示板の下にいき、良さげな依頼を探してみた。
【屋根の修理を求む】【薬草の採集】【オークの討伐】【王都まで輸送を依頼する】・・などなど
まあ、ランクが一番下な俺は、地道にやるしかないかな。一番簡単そうな、この【薬草の採集】にしようかな。なんせ、物さえ分かれば、神技でポンッだしね。
なんて便利な!!
ランク:E
依頼:薬草の採集
内容:南の草原に生えている薬草の採集(10束)
報酬:銀貨1枚
「よし、これにしよう。」
僕は依頼の紙切れを抜き、それを受付に持っていった。
「この【薬草の採集】の依頼を受けたいんですが?」
「はい、わかりました。こちらはEランクの依頼ですね。まあ、初心者でも問題ないでしょう。期限は、明日の夕方までとなっています。よろしいですか?」
「はい、お願いします。」
そういって、ハンコを押し、その紙を渡してくれた。
「依頼未達成には、ペナルティがつきますので、ご注意ください。ペナルティの説明は受けましたか?」
「いえ…、どうなるんですか?」
「ペナルティは、報酬の金額分の支払いとランクの下降調整になります。まあ、初めての場合はランクが下がることはないので、罰金のみの支払いとなります。」
「わかりました。気をつけます。」
「はい、では頑張ってきてください。」
僕は依頼の薬草の絵を見せてもらい、南の草原へと出発した。




